異世界リゾートライフ

いつの間にか美少女ハーレムの主になってました
towano_hikari t
towano_hikari

第7話 ポニーテールフェチですが、何か?

公開日時: 2023年2月28日(火) 23:41
文字数:2,109

 異世界リゾートに住み始めてから何が一番幸せかと言われると悩ましい。


 まず一切働かなくても食べていける。

 これは生命維持に欠かせない重要なことであり、衣食住すべてが保障されているのだから確かに幸せだ。


 でもここには、その上の幸せがある。

 それは自然環境豊かで風光明媚なこの城で誰にも邪魔されず、ハイレベルな暮らしができること。


 しかし、それよりも更に上がある。

 アイドル顔負けの36人もの美少女たちが、オレのために飯を作ったり掃除してくれたり、甲斐甲斐しく身の回りの世話をしてくれる。

 その若くて綺麗でカワイイ女子達の仕草を、テラスで食後のコーヒー飲みながら黙って見ていられるのが最も幸せだ。


 もし、元いた世界でこんなダラしないニヤケ顔で少女たちを見ようものなら、やれイヤラシイだの、キモいだの、変態だのと白い目で見られるに違いない。

 しかし、ここではオレが少女たちを幾らガン見しようが誰からも非難されることはないのだ。

 それが今一番の幸せじゃないかなとオレは思うのだ。


 ちなみに全部で36人いるメイドたちは12人で1チームを構成し、チームA,チームB、チームCの3チームから成る。

 メイド服もチームごとに若干違っており、メイド服を見ればどのチームに所属しているのか分かるのだ。


 しかし、専属メイド以外の残り33名の名前をすぐに覚えるのは、さすがのオレでも難しい。

 いちいち名前を聞くのも仕事の邪魔をしそうで申し訳ない気がする。


 その時オレは閃いた。

 そうだ!メイドたちに、名札を付けさせればいいんだ。


「ご主人様、少しニヤけ過ぎではありませんか?」

 じっと、そばでオレの様子を見ていたソニアが言った。


 そんな指摘には臆さない。

「ソニア、メイドたちの名前が覚えきれないから、名札付けさせてくれないか?」


「なるほど、名札ですか」

「分かりました、すぐにネームプレートを作ってメイドたちに付けさせましょう」


 そう言うとソニアはどこかへ行って、早速ネームプレートを作りメイドたち全員に配布してくれた。

 左胸の辺りに四角いネームプレートが付けられ、これでメイド全員の名前が分かるようになった。


「ありがとう、ソニア」


「どういたしまして」

 ソニアも感謝されて満更でもなさそうだ。


「ご主人さま、その他に何かご要望はございますか?」


「そうだな~」

 そう言いながら、オレの傍に控えているリナ、ルナ、レナを眺め考えた。


 3人の髪型だが、リナは濃いブラウン系のポニーテール、ルナは金髪のボブ、レナはグレーアッシュの長めの髪をロールアップでまとめている。

 そうだポニーテールだ!


「もし可能ならメイドたち全員、ポニーテールにしてくれたら嬉しいんだけどなぁ」


かしこまりました」

 ソニアは即答した。


「え~、いいんかい」


「そのようなことでしたら、すぐに対応可能でございます」


 実はオレは根っからのポニーテールフェチなのだ。

 女子のポニーテールを見ると性的な興奮を覚えるのだ。

 かと言って、それが異常なレベルと言う訳ではなく、鼓動が早くなったりトキめくくらいの割とまともなフェチなのである。


 一口にポニーテールと言っても奥は深い。

 髪を結ぶ位置により、ハイポジション、ミドルポジション、ローポジションの3つのポニーテールに分類される。


 あとは髪がストレートだったり、ウエーブだったり、髪の長さや色も人によって違うから色々と楽しめるわけだ。


 そして堪《たま》らないのが、女の子がポニーテールを結ぶ仕草、あれが可愛くて可愛くてグッとくるのだ。

 それと走った時に左右に揺れるポニーテールがいいし、見え隠れする白いうなじにも萌えるのである。


 などとオレが妄想に浸っていると、それを打ち消すようにソニアが言った。


「メイドたち全員、ポニーテールにすることを指示致しました」

「準備致しますので、明日まで少しお時間をいただけますか?」


「もちろん、オッケーだよ」

「明日が楽しみだな~」

 その時のオレは、傍目はためから見ると、だらし無いニヤケ顔になっていたことだろう。


 そこへローレンがやってきた。

「カイト様、温泉の掘削準備くっさくじゅんびができました」

 おぉそうだ、今日から温泉を掘るんだった。


 ローレンに付いて行くと、山側の農園横の森が伐採され、そこにやぐらが組まれており、そのやぐらに取り付けられた掘削機の傍で汎用ドロイドたちが待機してした。


 見るからに本格的な掘削機であったが、一体どこから機材を調達したのか、あえて聞かないことにした。


「カイト様、このスイッチを押して下さい」

 ローレンが指し示した赤いボタンを押すと掘削機がゆっくりと回転し、ボーリングが開始された。


 ローレンによると温泉が湧出する地下水脈までの距離は、掘ってみなければ分からないらしい。

 浅い場所だと100mで掘り当てることもあるし、300m、500m、場合によっては1000m以上、或いはそれ以上掘らなければ出ない場合もあるそうだ。


 温泉が出るまでには、通常1ヶ月以上掛かるそうで、ボーリングして出てきた土を処理しなければならないので、少しずつしか掘り進めないのだ。


 幸い、ここは火山帯に位置するので、温泉に当たる確率は高いとローレンが言っていた。

 火山帯ということは地震もあるかも知れないと思ったが、あまり気にしないでおこう。


読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート