――ただ、愛されたかった。
人類最強の魔術師ルクスリア。魔物を率いる災厄の象徴、魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした英雄は、巨大過ぎる才能を疎まれて死んだ。
それから百年。こっそりと秘境の森で生活していたルクスリアは、ある日、ボロボロになった一人の少女と出会う。
随分と永い時を孤独に過ごした彼は、好奇心と偽善の名の下に彼女の怪我と呪いを治した。
「よかったら家に来ない?」
「い、いいんですか?」
ひょんなことから始まる死を望まれた魔術師と、村を追放された少女の物語。
これは、そんな彼らのほんのプロローグ。