一人の主人公、苗無しのクレナは人との会話がまったくもって苦手なコミュ障というものを通り越したヤミ障に患ってしまっていた。独りになると圧倒的自己嫌、二人以上になると会話の苦痛からいつも逃げてきたクレナであったが、そんなクレナが迷い込んだ世界は誰もいない、人間だけが滅んでしまったかのような暗い世界。頼るものもなく寿命が尽きるまで独りで過ごすことになる―――はずだった。力尽き倒れていたところを一人の白髪少女に救われる。それが最悪の形で災厄を招く。前半はある意味ラブコメ感が強いと思います。
もう一人の主人公、鳳鳥 結也(ほうどり ゆうや)は世間一般で言う優等生。それと人助けを進んでやる文系男子のネトオタ。そんなユウヤは魔法が盛んな世界に眠っている間に飛ばされてしまう。それはユウヤにとって災厄の場所だった。ユウヤの魔法は人間の中で最高峰、異世界なのに獣人族もエルフもいない、人間の人間による人間のための世界だった。元の世界では考えられない紛争も戦争も人災も災害も何一つ起きたことがない世界。それが一つの火種となる。
カクヨムでもやってます。