今年のバーベキューは4人だった。
俺と孝太と夏海。
あと、さくら。
話を持ちかけたのは夏海だ。
元々4人で遊ぶことはなかったが、夏海とさくらは時々武道館で鉢合わせることがあるみたいだった。
夏海は弓道部。
さくらは茶道部。
2人とも部活の練習場が近く、お互い文化部ってことで気が合うみたいだった。
弓道はどっちかって言うと運動部か?
まあ、似たようなもんだろ。
俺たち剣道部も、「スポーツ」か「武道」かで分かれるし。
「なあ、夏海。悪魔って信じる?」
「はあ?悪魔??」
「…いや、その、いるじゃん、翼が生えてるようなやつ…」
「それが、何」
「信じるかって聞いてんの」
「…うーん?ちょっと意味がよくわからないんだけど」
「…もういい。孝太は?」
「え?」
「悪魔。信じる?」
「悪魔ぁ?…悪魔って何?幽霊なら信じてるぞ?見たことあるし」
はいはい。
この際幽霊でもなんでもいい。
俺が聞きたいのは、超常的な存在がいるか?って話だ。
2人とも首を傾げてた。
まあ予想はしてた。
なんて聞くのが正解かもよくわからん状況だ。
ジッちゃん(※ユウトの師範でもあり、父親代わりでもある祖父)に聞いたけど、答えは曖昧だった。
「悪魔なんてものは、心の持ちようでなんとでもなる」とかなんとか…
そういう話じゃねーっつーのに…
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