あからさまに困っている。
どうやら、さっきの出来事は彼女にとっては「問題」らしい。
ずっと「秘密」にしてきたことだと、慌てながらに説明していた。
「…子供の頃から?」
「…うん」
「でも、今までそんなことなかったけど」
「だって隠してたもん」
「…まじ?」
「まじ」
ひどくバツの悪そうな顔をしてこっちを見てくる。
仮にそれが事実だったとして、俺はそれをどう受け取ればいいんだろうか。
頭の中がパニックだった。
さっきよりは、だいぶ落ち着いてはきていたが
「…えーーっと、つまり、なんだ…、悪魔と契約した…ってこと??」
「簡単に言うと…だけど」
「なるほど…」
いやいやいや、「なるほど」じゃない!
冷静になれ、俺。
なにがどうなってそうなるんだ??
っていうか悪魔なんて存在するのか!?
確かにさっきのアレは「人間」って感じはしなかった。
奇妙な生き物もいたし、銃だって突きつけられて…
いや、だとしてもだ…
そんなことフツーあり得ないし、大体「悪魔」だぞ!?
100歩譲ってそういう存在がいたとしよう。
幽霊や宇宙人がいるみたいに考えればいいだけだ。
…問題は、それがさくらの中に「憑依」してるって話だ。
憑依ってなんだ…?
どういう状況なんだ??
…あーやばい、ますますわからん
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