その晩、祐輔とは色々話した。
魂を元に戻す方法。
幽体離脱の件。
集中治療室に行く計画も一応立てていた。
まだ実践する気にはなれないが、いつまでもこの体にいるわけにはいかない。
「あんた彼女いんの!?」
「そりゃいるだろ。もう高2だぜ?」
スマホのパスワードを教えてもらって、ラインの連絡を返していた。
その中にいたんだ。
「彼女」が。
「お前は?」
「…何?」
「彼氏だよ彼氏」
「別に…」
さてはいねーんだろとからかってくる。
殴りたいが触れない。
仕方がないから自分のほっぺたをつねった。
コイツの体を痛めつけてやりたくて。
「やめろよ。イケメンが傷つくだろ」
「どこが?」
「…まあお前に彼氏はできねーか。しょうがないしょうがない」
このクソ野郎…
彼女からはメッセージが来てた。
「大丈夫?」って。
…っていうか、普通に可愛いな
写真を見せてもらったら、どう考えても釣り合わない人が出てきた。
一体どこで捕まえたの?
…まさか、この人のこと騙したりしてないよね?
「人を犯罪者扱いすんな」
「だって、おかしくない?」
「よく見ろよ」
「ん?」
「俺だよ俺。文句の付け所がないだろ」
「…」
「なんで黙るんだ?」
その顔見てたら腹が立つから近寄んないでくんない?
この子は多分見る目がないんだろうなぁと思う。
残念だけど、早く別れてしまったほうがいい。
「で、なんて返信すんの?」
「ああ、テキトーに」
「心配してくれてるんだよ?」
「…ええっと、じゃあ「元気です」って」
ふざけてんの?
元気ですって何!?
もっと他に言うことあるでしょーが
心配してくれてありがとうとか
「じゃあお前が打てよ」
「なんで私があんたの彼女と連絡しなきゃいけないの?」
「しょうがないだろ。今はお前が「俺」なんだから」
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