「ごはん作るから、洗濯物干しといてくれないか?」
「わかった」
お昼は焼きそばを作ってくれるらしい。
お腹ペコペコだ。
祐輔の体に入ってから、いつも以上に空腹感を感じる。
食べても食べても、いくらでも入るんだよね。
男の子の胃袋ってでかいんだなーって思った。
この前病院の売店で買ったカップヌードルを、全種類制覇しながら。
「あんま食べ過ぎんなよ?俺の体なんだから」
「いいじゃん別に。多少ぽっちゃりしてても、誰も気にしないでしょ」
「痩せてる方がモテるんだよ」
「あんた彼女いんじゃん」
「…ああ、まあ」
彼女いんのにモテたいとか、ただのクズじゃん。
せっかく出来たんなら、ちゃんと大事にしなきゃダメだよ?
どんなズルしてゲットしたのか知らないが。
「あのさ、その件なんだけど…」
「ん?」
「お前に頼み事があって」
「何?」
「…あとで言う」
何よ…
靴下を脱いで、網戸を開けて。
縁側の廊下でスイカを食べてた。
カランと氷が溶ける、グラスの中の麦茶。
そっか。
もうトンボが飛ぶ時期か。
夏休みに入ったばかりだったのに、もう1週間も経たないうちに学校だ。
宿題全然やってない。
友達と遊ぶ約束をたくさんしてたのに、全部おじゃんだ。
はぁ…
何であんなことになったんだろう。
空から何かが降ってきたって、…言うけど…
…そんなことあるのかな…
結局何だったんだろ
ニュース見てても、ちっとも進展が無いんだ。
人工衛星の破片だっていう噂が、立ってるには立ってるが。
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