クラス全員で異世界に転移するまではいい、でも男の俺が踊り子って誰得よ

発情体質の踊り子♂がクラスメイトと魔王倒す
荒瀬竜巻
荒瀬竜巻

もどかしくて

公開日時: 2021年7月29日(木) 21:03
文字数:1,603

なんとか落ち着かせようとあの手この手を考える俺を、仁はそっと抱きしめた。


「落ち着け、いきなりぶち込むわけねぇだろ」


「その発想に至る時点でもうアウトだ」


「ん?そうか、じゃあ指にとどめておくか」


ここ数時間で分かったことがある、こいつは天然なのかも知れない。専売特許をばいせん特権とかいう新しい日本語と間違えるし、さっきの質疑応答もなんかズレてた。単純に馬鹿なのか、それともただの天然か二択だけども。


「安心してくれ、俺お前が気絶してる間に調べたんだ。男同士のやり方とかどこで感じるのだとか、前戯や後処理もちゃんと覚えたぜ」


ああこいつは天然だ。と言うよりこんなこと熱心に勉強してたのかよ、普段の学業でその記憶力は生かしてくれ。こいつ本当は勉強出来るんじゃないか? ただやる気がないだけで。


「まず足を開くぞ」


「早い早い」


もうすっかりやる気な仁を前に、貞操の危機を覚える。ああでも身体が喜んでる、仁だ、本物だとコイツを求めている。


「わりぃ顔上げてくれ」


「ん?……!?」


顔を上げた刹那、唇に触れるこの感触。柔らかくて、あったかくて、これはまさか……


「ん!?」


キスだ。身体が反射的に抵抗をしめすが、ガッチリ押さえられた身体では、所詮ちょっとびっくりしたんだ程度の認識しか、与えることは不可能だろう。こいつ舌入れやがった。初めてでいれるのか? したことないから分からん。


気がついた時にはもう下半身を脱がされていた、いつの間に。そのまま指を入れようとするもんだから、まてまてとキスを無理矢理振り解いた。多分コレで仁は不機嫌になったかも知れない。


「指は、早いだろ!」


「いけるだろ。さっきお前がアナニーしてた分、入りやすくなってると思う」


恥ずかしすぎる。母親にオナってるの見られた時より恥ずかしい。いや母親は大きくなったねぇぐらいの対応だったが、今回は場面が違いすぎる。今から俺を抱こうとしている人間の目の前だぜ、中学生だった頃の俺にいってやりたい、その程度のことで恥ずかしがるなと、それより恥ずかしいのこれから経験するからと。


「約束する、手荒には扱わない。気持ちよく出来るよう頑張る」


「が、頑張らなくていいから待て!……んう!」


入れやがった、マジで入れやがった、真剣な顔して入れやがった。さっきまで俺が弄ってたから、信じられないぐらい簡単に入った。自分の身体がおかしくなる。仁に喜んでいる、指が入ったただけで身体がガクガクと震えた。キスの時から力が入りづらいと思っていたが、入れられた事でなんの抵抗もできなくなりそうだった。


「辛くは……なさそうだな」


「は、はぁうぅ……ぬ、ぬけ、よ」


「駄目だ。こんな気持ち良さそうなのに抜いたら可哀想だもんな」


……どこでそんな言葉責め覚えたんだよ。こいつ不良だし、女とも仲良いだろうからな。そんなこと考えてると胸がキュッとなった、何故だか明白に嫌だと思った。


中を弄り始めた、弄ると言うより探すの方が適切かも知れない。俺より手がでかいし指もゴツゴツしているから、刺激を強く感じてしまう。


「ふ、ふ、んん……んあぁ! 」


「あ、見つけた」


中学生みたいな不敵な笑みを浮かべた。そこを集中的に突かれると覚悟していたが、そんな事はなかった。寧ろわざとそこを避けているような、その周りを重点的に責められた。


最初は休憩時間だと安心したが、その優しい刺激はいつしかもどかしいものに変わっていった。気持ちいいかと聞かれれば確かに気持ちいい。でもそれでは物足りないと、すっかり淫乱になってしまった身体が訴えていた。


「なあどうして欲しい? 梓、俺にどうされたい?」


確実に計画犯な仁に怒りを覚えるも、もうどうにもならない事は分かっていた。こいつに縋り続ける以外、このどうにもならない身体の熱を抑える方法はないのだと。これはあくまで熱を抑えるためだと前振りを置き、息を吸う。


「お、お前のせいで俺の身体おかしいんだよ、責任取りやがれ!」

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