短く切り揃えられた白髪で、鷹のように鋭い目をした初老の男、オリジン・ベクター。
論理魔術の講師である彼が行う講義『魔術の深淵』は、従来の魔術の常識を覆す観点から、魔術という概念を細分化していくことで、「魔術とは何か?」という根源的な疑問を解き明かそうとしていく。
現実の世界や多くの物語の中で、人間と怪物の差や、現代人と古代人の差を埋めるための手段として用いられてきた魔術には、現在でも多くの謎が残こされたままだ。
知性の翼を想像力で羽ばたかせ、魔術の深淵を覗こうとする彼の講義が、魔術界に革命を起こす。