「俺達がシェーリーになれば大丈夫」
トニが言う。
「何の武器を使うの?」
俺の質問に、パペットのトニが腕の服をまくる。腕の膝から手の甲に鉄の甲冑みたいなのを着けてあった。
「それとこれ」
とゴツいメリケンサックを見せる。
「基本は斬ってきたり殴られるのをコイツで防いで殴る」
パペットのトニはシャツを降ろした。当たり前だがトニはきちんと考えている。
「まぁヒロもそのうち強くなるよ。ヒロなら別に飛び道具でもいいんだぜ。パーティクル回収出来ないんだからな」
トニのフォロー。
「俺の武器は何がいいかな?」
俺は志織に聞く。
「戦闘には向かない。でも慌てずに冷静に判断してるわ」
辛辣な意見だが志織は正しい。
「でも襲われたらどうする?」
「襲われても大丈夫なようにパーティを組むのよ」
今まで人間やゾンビから身を守ってきた。これからは他のポピュレーター達から身を守るようになる。
果たして生き延びれるのか?
トニが慰める。
「いざとなりゃあ逃げ回るんだよ。駆け足はヒロの方が早いしな」
「エイはどうやって?」
俺は思い付いた疑問を言う。
「なんだ。エイを知ってるのかよ。カーリーは戦わずともパーティクルを奪えるのさ」
「どうやって?」
「自分のパーティクルで相手のパーティクルを覆い操るのさ。自分のパーティクルをすげー大量に使うけどな」
「なぁ、俺の中にパーティクル大量に入らないかな?」
「無理」
志織がキツく言う。
「なんだよ。その話」
トニが話に食いつく。
「あれはあくまでも私の想像。現実には無理。とにかく早くパルと合流しましょう」
志織がムキになる。話題を逸らす。つまり可能性はあるのだ。
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