場所を変えて撃つ。すぐさま石やナイフが飛んでくる。当たり前だが本気で殺しにきている。これでは援護にならない。
マシンガンの発射音。思わずしゃがみ込む。音の方を見るとマシンガンを撃ったポピュレーターはすでに何本もの刀や槍に突き刺しにされていた。
マシンガンや爆発物、強力な武器を持っていると真っ先にヤラレてしまうのだ。俺も危ない。現に数発撃っただけで、すぐ標的にされている。
青く発光した数人が俺の方に走って来る。他のポピュレーターよりも明るい。俺はすぐさま逃げる。赤色の発光の多い所へ。途中、足を何かで斬られる。転がりながらも、味方の近くへ。
左足首がパックリと裂けていた。治るまで数分位。倒れこんだまま車の下に隠れる。見つかれば終わる。
分かっていた。無理なのは分かっていた。俺の発光が暗いのが救い。
パルの声。見覚えのある靴とズボン。俺は這い出る。
「なんでど真ん中に来るんだよ」
パルは言いながらも、敵を倒す。敵の攻撃をかわす。
「こっちだ」
パルの後ろを着いて行く。誰も追って来ない。発光が赤色だけの場所。三十人はいる。助かった。本気でそう思った。
「この屋上から狙撃しろ」
パルは俺にライフルを渡しながら言った。
「お前がオトリだ。そう説明した」
とパルは続けて言う。俺はうなづく。理解した。
殺す優先順位は、強力な武器を持つポピュレーターから。味方のポピュレーター達は、俺を援護する代わりに、俺を殺しに来る敵を返り討ちにし回収する。
「上にも置いてある」
そう言うとパルは手を振りまた激戦区へ戻って行った。建物は三階建ての小さなアパート。俺はすぐさま駆け登る。三階の窓に転がってた死体に銃を構えさせて窓に置く。安易だがダミーになる。階段の窓にも銃を突き出しとく。
屋上。四方を観察。逃げ道を数箇所考える。あと二時間で暗くなる。ライフルは三丁。全てに弾を詰めて撃ち始める。
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