「なんかもう、どこから聞けばいいのか分からないが、これ実話なんじゃない？」

  俺は面白いとか以前に、この真実のような設定を信じらない。全て、現実と辻褄が合うからだ。

「ヒロのを元にして小説にしただけだよ。辻褄合わせに大変だったんだからね」

  志織は言う。

「パーティクルとポピュレーターって？」

「パーティクルはカケラとかいう意味。ポピュレーターは個体群」

「なんでそんな言葉知ってるの？」

「小説で読んだから」

「パルもポピュレーターなの？」

「その方が面白いじゃん」

  志織の答えの辻褄は合う。

「役目って？」

「手は物を掴んだり持ったりする役目。目は物を見る役目。足は移動する役目。そんな感じ？」

  全く分からない。

「志織はそのパーティクルを集めるの？」

「そういう事になるわね」

「もっと書いてあるんだから」

  志織は促した。これは何回も読み直さないと分からないな。と思いながら続きを読み始める。