ゾンビサバイバル 【比翼の鳥の物語】

終末世界を少女と二人で生き抜くお話(完結)
sadojam
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現実.82

公開日時: 2021年1月31日(日) 20:01
文字数:452

「昔はそう呼ばれた時があったわ」

「それって冗談だよね?」

「当たり前じゃない」

  志織は真顔。

「少し考えさせて」

  俺の言葉に志織がうなづく。俺は表に出る。


  突然、人間がゾンビになり、俺だけがゾンビの身体の人間になった。俺だけかと思っていたがタオや、こないだ見た人間離れの人間がいた。

  それはまぎれもない現実だ。


  志織はどこから見ても人間。排泄もするし血も赤い。痛みもあるし、食べないと痩せていく。

  大きな病気や怪我はしてないが、擦り傷や切り傷は多々ある。足にもマメが出来ている。爪も伸びてるし、髪の毛も伸びてる。

  特殊な所は全く見ていない。違う所はあの年齢で、やけに大人びた性格。でも、それは生活環境のせいだと思ってる。

  小学生が万引きをし中学生が援交する時代。別に居てもおかしくはない。


  空にアイポが居るというが俺には見えないし、ゾンビは志織を襲う。


  かなり色々考えたが、分からず。結局やるべき事を考える。


  志織の安全。食料の確保。つまり志織の生存だ。

  たとえあの小説が事実だとしてもそれだけは変わらない。


  あの小説は志織の才能だ。


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