お待たせしました! 3話目公開です!
評価の高さでうれしすぎてプロっと見ながら、なんとか続きが書けました!
この店の秘かなブームは [パスタ] である。ちなみに、この店の名前は [ラーメン春風亭] だ。
間違ってもパスタ屋ではない。
強力粉という特殊な粉を使い、オリーブオイルを混ぜ込んだ店自慢の手作りパスタだった。ラーメン用の寸胴を使って3分ほど茹でると出来上がりだ。
業務用味噌スープ用の缶詰から鶏がらスープと混ぜ合わせて食べるスープパスタ。ネギが振りかけてあり、味付け卵半分が付け合わせてあり、お値段なんと800円。若干高めだが、大盛無料という事で評判になっている。
デリバリーだと1000円。ちなみにデリバリーでは1人前から出前可能である。この店では、電話注文の他にネット注文、FAXでの注文が可能。
―――昼のランチタイム時。
ある2人のサラリーマンは話をしていた。
「なぁ、ここってラーメン屋だよな?」
「そうだな、その割にラーメン屋独自の油が凄い匂いはあんまりしないんだよな」
「まあ、おかげでこのまま営業に行けるから俺たちは楽だけどな」
2人組のサラリーマンは話していた。
このラーメン屋は、清潔感が凄い。まず店の入り口の上に設置された大型換気扇。これにより店内のおいしい香りが外に逃がす役割を成している。厨房では裏手に通じる3台の小型換気扇。厨房のありとあらゆる匂いはこちらから逃がしている。
――なによりもこの店の売り上げである。
脅威の売り上げ一日30万! 多い時だと40万以上にのぼる事もある。1F店内は40席。2Fは宴会場で60名まで同時に収容可能である。
驚く事にこの店の立地条件は、1Fで約60平米(38帖ほど)ある。2Fは宴会会場となっている。3Fはビジネスホテルになっており、駐車場が無い事を除けばベストな場所にある。
最寄り駅の地下道の入り口が目の前にあり、その向かいの道路にはバスターミナルが存在する。右隣りのビルは地下にライブハウスがあり、その隣には立体駐車場。左隣りは商業ビルがあり、1Fはドラックストアがあり、時折その商業ビルの最上階ではイベントが行われており、月に一回ほど100人以上の人が集まる。
このように人が集まる要素が勢ぞろい。人が集まらない方がおかしいほど立地条件がいい。
こうなると裏稼業の方から目をつけられてもおかしくないが、当然目をつけられていた。
――だがしかし、ある組を除いてその店には手出しは出来なかった。
――10年前――
その組の組長は10年ほど前に、この店のおやぢに命を救われる。当時は組長ではなく、ただの下っ端だった。また同じ高校に通っていた悪友でもあった。ある闇金融屋を襲って命からがら逃げたところ再会する。
その時に闇金融で奪った手形のマネーロンダリングに手を貸したのが、この店のおやぢだ。組長はすぐに警察に自首して懲役に行くが、帰ってくるまでこのおやぢはそのお金を運用。東北大震災の時に相場で大儲け! 巨万の富を作り、悪友の帰りをひたすら待っていた。
そして出所の日、刑務所前にて幹部候補生として出迎えられるやーさんの中、一人離れた所で待っていた。
――しかし、人相はどう見ても堅気に見えなかったので、不審がられることもなかったが、どこの組に所属してるのか皆は謎だった。
悪友は刑務所から出てくる。
「お勤めお疲れ様でした!」
大勢のやーさんから悪友に向かって大きな声であいさつされていた。
その時、悪友は一人の男に目が入った。そのまますぐ小走りに駆け寄る。
「あ、あんたは! なんでここにいるんだ!?」
「ああ、あの時の約束を果たしに来たぞ」
その一言を言うおやぢは、どこかの幹部に見えたに違いない。
――その後、幹部候補生もおやぢが差し出す無限とも思える資金力を活用した為無事出世。今は組長として降臨している。
そしてこういうのだった。
「なあ、兄弟。あんたから十分な恩を受けた、俺はどうやってこの恩に報えばいいんだろうな」
こうして結論として出たのが、一等地でラーメン屋を開くと言った。
―――これにより時価数億とも呼ばれたビルを組が買い取り、1と2Fをラーメン屋として開店させたのだった。
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