ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。

ハクスラ異世界✕ソロ冒険✕ハーレム禁止✕変態OK=絶賛連載中÷微妙に癖になる。
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第20話【ガチャガチャ】

公開日時: 2020年9月15日(火) 22:30
文字数:2,324

マップで見るからに廃鉱の通路はクモの巣状態だ。


まさに迷路に近い。


マジックトーチを先っちょにかけた木の棒と、ショートソードを持って元鉱山内を進む俺は、前もってマップで調べておいた、出来るだけ細い通路を使い、廃鉱の奥のほうを目指して進んだ。


ここに現在入居しているコボルトたちは大所帯だ。


大勢で居るから数匹で行動することが多いはずなのだ。


多分ね。


なので普段から大きな通路を好んで使うはずである。


大人数なら狭いところより、大きい路を使うのが本能だ。


だから俺は、大きな通路を避けているのだ。


そうすれば、余計な場所で余計な敵と遭遇しないで済む。


今は戦闘を避けたい。


まずは奥のほうを目指してから、奥側から戻って、あちらこちらに在る住居スペースを、一つ一つ叩いて行きたい。


背後から仕掛けたいのだ。


確実に寝首を刈って、確実に敵の数を減らして行きたいのだ。


大部屋に攻撃を仕掛けるのは、そのあとである。


これが俺が立てた作戦である。


あの完璧なマップがあったから出来た作戦であった。


そして俺は確実に作戦を成功させて行った。


まずは入り口から一番遠い小部屋に遠回りで忍び込み、寝ている二匹のコボルトを殺した。


二匹は寝首を刈られて無抵抗に命を散らす。


一言も発する暇もなかった。


そして、どんどんと入り口方面に戻りながら寝首を刈ったり、見張りに起きていたコボルトを後ろから襲ったりした。


不意打ちが成功しまくり、戦闘にはならなかったが、レベルが6に上がった。


俺は誰も来そうにない通路に移動してからステータス画面を確認する。


何か新スキルを覚えていないかが楽しみであった。


「ステータス、かもん──」


俺は小声でステータス画面を呼び出す。


やはり新スキルを覚えていた。


ニコニコと説明文を読む。


【忍び足。足音がレベル×10秒間消える。5分おきに使える】


おお、忍び足とは、今こそ必要なスキルだぜ。


それと、スキルの使いかたが新しいパターンだな。


レベル×効果時間かぁ。


リチャージのスパンも5分とかは少ないな。


てか、やはり自分が取り組んでいる行動がスキルとして習得できる説は正しそうだ。


だとするなら狙って欲しいスキルをゲットするのも難しくないだろう。


今後は、この辺も考えていかないとな。


便利なスキルや、派手で強い戦闘スキルを出来るだけゲットしていきたいしね。


兎に角、カッコよく冒険がしたいのだ。


この考えかたが分かるかな~。


例えるなら、女の子にモテたくてバンドを始めたロッカー見たいな感じである。


てか、決してバントマンをディスってるわけではないからね。


あ、もう一つスキルを覚えているな。


どれどれ~~。


【気配消し。気配を消しながら行動できる。発動条件と発動時間は、スキル名を口にしてから息を止めていられる間だけである】


うむ~。


完璧に忍び足とセットで使えって言っているスキルだよね。


まあ、これでバックスタブが完璧に近付いたってわけか。


俺が望んでいる派手なスキルではないが、今日はこのままコボルトをすべて暗殺で殺して行きたいな。


そんな気分だわ。


もう派手な戦闘をしなくてもいいや。


兎に角今日は楽に終わりたいわ~。


さてさて、それと───。


じゃじゃあ~~ん。


実を言いますと、寝首を刈ったコボルトからスクロールを三枚もゲットしていま~す。


三枚だよ、三枚!


もう今日は魔法を覚えまくりだぜ!


次の冒険は魔法使いプレイが、存分に出来るかもしれないな。


そんな夢のような可能性も高いぜ。


派手な爆破魔法でドッカンドッカンしまくって戦えるかもしれん!


それこそ俺が目指した派手なロールプレイングだぜ!


このロールロールと丸々と丸まった羊皮紙の中に夢とロマンの魔法が詰まってますよ~、ってかあ!


わひゃひゃひゃひゃ!


心の中で、はしゃぎまくりの騒ぎまくりだわ!


さてさてさて、中身は何かな~。


一枚目、オープ~ン。


俺はルンルン気分で魔法の羊皮紙を開いて中を確認する。


ガチャガチャを回している気分だった。


だが───。


えっ……。なに、これ?


テンションが下がる。


そこにはいつもの魔方陣の図形も禍々しい古代文字も書かれていなかった。


代わりに幼稚園児の描いたような巨匠顔負けの芸術が写生されている。


きィっ!!!


無表情で名画を叩きつけた俺は、無言のまま二枚目を開いた。


だが直ぐに二枚目を叩きつける。


きィっ!!!


天丼でした。


三枚目も同じネタなら、もう隠密行動を辞めて、派手に戦おうと誓う。


そして、三枚目を開いて確認した。


きィっ!!!


はい、三枚目も叩き付けました。


憤怒爆発!


「おぉぉらあああ。コボルトども出てこいや!!!」


俺は激昂に任せて雄叫びを上げる。


俺の大声が廃鉱内に響き渡った。


一気に廃鉱内が慌ただしくなったが、俺は構わない。


ぜんぜん構いませんとも。


誰が描いたかしらないが、ピカソ大先生を見付けたら三回連続で殺してやろうと心に決める。


それだけ俺は怒っています。


憤怒のままに俺は広い通路に飛び出した。


すると三匹のコボルトと出くわす。


向こうも俺が持っているマジックトーチの灯りで気付いた。


こちらに走って来るが、俺も光る木の棒を捨てると走り出す。


一匹目とはスレ違いざまに腹を切り裂き、二匹目もスレ違いざまに首を跳ねた。


三匹目は頭を縦に真っ二つ。


暴力的描写は禁止なので、いまの一連の攻撃を書き換えて表現します。


一匹目のぽんぽんを撫で撫でして可愛がってあげたあとに、二匹目は喉をわしゃわしゃわしゃと気が済むまで揺すってあげた。


三匹目は頭を押さえて、ちゅっちゅ、ちゅっちゅ、とキスの雨を降らしてあげる。


三匹の子犬ちゃんたちは、俺の愛情に飲まれて天昇して行った。


ゴー・トゥー・へヴン!


よし、次だ!


俺の怒りの燃料がガス欠するまでに、コボルトたちを壊滅させるぞ!


ゴラァ!



【つづく】

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