ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。

ハクスラ異世界✕ソロ冒険✕ハーレム禁止✕変態OK=絶賛連載中÷微妙に癖になる。
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第123話【死後の世界から】

公開日時: 2020年11月9日(月) 15:42
文字数:2,693

俺が目を覚ますと真っ白な世界に立っていた。


足元は霧に覆われているが、熱さも寒さも感じられない。


空も大地も白い。


白いだけの世界だった。


まるで天国に居るようだ。


てか、天国?


ここが天国なのか~?


初めて来たから知らないけれど、俺はどうしたら良いのかな?


三途の川が在れば渡れば良いのだけれど、ここにはそれらしき物は見当たらない。


見えているのは真っ白な雲だけだった。


あっ、俺、全裸だ?


ちんちんブラブラだな~。


なんだろう、この呑気な気分はさ?


なんか死んでのんびりしてる感じだな。


もう、死んだから仕事も関係無いし、ダンジョンも漁らなくていいんだ……。


んん~、なんかそれも詰まらないな。


やっぱり俺は冒険者なんだから、ダンジョンとかを漁ってなんぼだよな~。


あれ、誰か居る?


人の群れが動いているな?


うし、行ってみようか。


あ~、人だ。


人間だわ。


しかも女性じゃあね?


しかもしかも若くね?


結構な美女の群れじゃあね?


わーい、俺と同じ全裸だ~。


全裸の美女だわ~。


もう死んでるから糞女神の呪いなんて関係無いもんね~。


うひょひょひょひょ~~。


全裸の美女たちと戯れまくってぇぇええでえでええええ!!!


ぃっでえでええええ!!!


なーにーー!!??


痛いぞ胸がぁああだあだただだ!!!


なんでだよ!?


死んでるんだから呪いとか関係無いだろうが、インチキだぞ!!!


あー!!!!!


美女たちが干からびて行く!?


なんで!?


きぃゃーーーー!!


美女がレイスに変化したぞ!?


美女たちの群れがレイスの群れに変わったわ!!!


こっちに向かって走って来ますわ!!!


逃げろ!!!


ダッシューー!!!


はっ!?


んん??


あーー……。


ここどこ……?


ダンジョンの部屋の中なのか?


今のは夢?


夢なのか?


俺は窓の無い部屋に居る。


10メートル四方が岩の部屋だわ。


俺はその部屋のベッドで寝ていた。


テーブルに椅子。


ベッドに家具。


扉が一つ。


部屋の中央には魔法の明かりが浮いている。


随分と生活感が有る部屋だな。


ここには誰かが住んでいるよね?


「あたったったっ……」


あー、俺は傷だらけなんだ。


全身が包帯でミイラ状態だわ。


こりゃあ動けないわな……。


身体のあっちこっちから激痛が走ってるよ。


さて、どうしたものかな。


動けないし、困ったぞ。


あっ、扉が開いたわ。


誰かが入って来るぞ。


なんだろう?


すげー、フワッとした人物だな。


なんだか朧気に見えるわ。


まるで幽霊みたいだな。


女性だよね?


髪の毛は長いし、かなり細い。


スタイルは良いけど乳が無いな。


なんか持って来てテーブルに並べてやがる。


まな板に包丁だな。


具材は無しか~。


…………。


具材は俺か!?


ちょっと待ってください!!


俺なんか美味しくないよ!!


不味いから食べないで!!


なんかこんな展開が過去にもあったよね!?


黒山羊なんか被らないよね!?


そいつが、ぬるぅ~っとした動きでこっちに振り返る。


手には包丁を持ってやがるぞ!?


怖い!!


動けないのが更に怖いわ!!


たーすーけーてー!!


「お目覚めですか?」


はい、お目覚めです!!


あれ、口まで包帯で塞がれてるやんか!?


これじゃあ喋れないぞ!!


「大丈夫ですよ、聞こえてますから」


えっ……?


なんで??


「私は心が読めるんですよ」


心が読めるの!?


「はい、そうなんです」


なんだろう、女性なの男性なの!?


「どちらでも構いませんよ」


じゃあ女性でお願いします!!


「はい、分かりました」


するとぼやけていたビジュアルがハッキリと見え始めた。


なんか凄く柔らかそうな細身な女性だった。


うん、美人だな……。


「有り難うございます。私を美人に育ててくれて」


い、いえいえ……。


「死に掛けてましたけれど、助けたのは迷惑じゃあなかったかしら?」


いえ、大変助かりました!!


って、ことは、この人は味方かな!?


「私には今のところ敵意が御座いませんわ」


あんたは、誰だ?


「あなたの記憶を辿って適当な名前を探れば──」


探れば?


「あなたが探していたドラゴンの幽霊が、適当だと思いますわ」


はーーーい、ビンゴ!!


当たりを引きましたよ!!


これで冒険の目標をゲットだぜ!!


「ゲットと言われましても困りましたわね」


なんで?


「だって私はベルセルクに会いに来なさいと述べたのよ。使いを出せなんて言ってないわ」


そこまで知っているのか。


「すべてはあなたの記憶を読んでいますからね」


あー、じゃあ俺の記憶からさ、俺の秘密を読み取っているのね?


「そう、浅い部分の記憶は簡単に読めるけれど、深い記憶は読めないわ」


どこまで読んだ?


「女神様と出会っているところは何とか読めますけれど、それ以上は……」


そこまで読まれてますか。


「ですが、何故にあなたが女神様と出会ったのかが読めませんわ。固くプロテクトされてますもの」


なるほどね。


「上手いですわね。わざと考えないようにしていますね」


ばれたか。


「転生って、どう言うこと?」


読めてるじゃんか!?


「本当にそこぐらいですわ」


まあ、どうでも良いや。


ところで俺の傷だが、どのぐらいで治るの?


「あなたの治癒力なら完治まで一ヶ月ぐらいかしら。動けるようになるまでなら一週間ってところね」


俺のヒールを使っても?


「はい、あなたのヒール能力を踏まえた診断ですわ」


結構時間が掛かるな……。


「わたしが治癒したら、6時間です」


お願いします!


治癒してください!!


心の中で土下座しますから!!


「じゃあ、まずは治癒しましょうか。話はその後にしましょう」


お願いします!!


「それでは、これを食べて貰いますわ」


なんか包丁で切り出したぞ?


ベッドからだと良く見えないな?


「薬ですよ」


なんの薬?


材料は何?


「あなたの記憶を辿る限り、材料が何かは訊かないほうがいいですわ。さあ、あーーんして」


あ、あーーーん……。


パクウー……。


不味い……。


ニュチョニュチョだわ……。


「じゃあ、あとは私の魔力で暖めますわよ」


なんで脱ぎ出すの!?


おおっ!!


ぅぅうがあががが!!


いーたーいーよー!!


なんでこんな美人さんが脱いでるのに呪いで痛いのさ!!!


添い寝するの!?


添い寝なのね!?


嬉しいけれど、死ぬほど痛いわぁぁああがががあが!!


「ああ、女神様からのペナルティーですわね」


いいえ!!


ペナルティーじゃあ有りません!!


呪いです!!


糞女神の呪いですから!!


「女性の全裸で魔力を注げないならば、男性の体で魔力を注ぐしか有りませんね」


ええっ!!


なんでムキムキに変わるの!?


俺が苦しんでも良いから美女でお願いします!!


ムキムキマッチョマンで添い寝しないで!!


やーめーてーくーれー!!


だーきーつーかーなーいーでーくーれー!!


「これで、魔力を注ぎます」


ギィァーーーーーー!!!


生き地獄だ!!


これなら本物の地獄のほうがましだわーー!!!



【つづく】

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