ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。

ハクスラ異世界✕ソロ冒険✕ハーレム禁止✕変態OK=絶賛連載中÷微妙に癖になる。
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第57話【三人組の山賊】

公開日時: 2020年9月24日(木) 00:00
文字数:1,685

ギルマスの部屋を出た俺は一階の酒場で、一人昼食を取りながら依頼の書かれた羊皮紙を眺めていた。


今日の昼食は黒パンに鳥の手羽先と、ニンジンとオニオンのスープだ。


正直なところ、どの料理も塩と作り手の愛情でしか味付けされていない料理ばかりで美味しくない。


でも、俺ならそれすら作れないから仕方がないのだ。


腹ごなしはお金で解決するしかない。


何とも寂しい話である。


兎に角この異世界は料理文化も低いのだ。


誰でもいいから料理の伝導師的な人が異世界転生して来て、料理文化に革命を起こして貰いたいほどである。


そう言う異世界転生物語も、最近では少なくないんだから頑張ってくれよって感じだ。


食堂でも居酒屋でもいいから兎に角オープンを早く願います。


チェーン店を全国に広げるのはその後にしてくれ。


まあ、少なくともそれらは俺の役目ではない。


他の転生者にお任せする。


俺の役目は、ホチャラケた冒険を繰り広げて、この異世界を明るく愉快に茶化して回るぐらいだろう。


そのぐらいしか出来ない。


とりあえず俺は、手羽先を咥えながら羊皮紙に書かれた仕事の内容に目を通す。


依頼の内容はこうだった。


ソドムタウンと山道沿いの小さな町スダンを繋ぐ道中に最近ピン商人だけを狙った山賊が現れて悪さを働いているらしい。


まだ旅商人に死亡者は出ていないが、それも時間の問題だろうと言われている。


なんでもその山賊は一人旅の商人しか狙わなかったために、いままであまり問題視されずに放置されていたが、とうとう被害者が分かっているだけで20人を越えたらしく商人ギルドも重い腰を上げたらしいのだ。


だが、依頼料が300Gとだいぶ少額のために、どの冒険者も敬遠しているらしく、仕方なく俺に依頼が回ってきたとのことだ。


商人ギルドも旅商人たちに出来るだけピンで旅をせずにキャラバンを組めばいいと対策を取っている。


その為にことは急がれていない。


ただ、まだ事情の知らない旅商人たちが被害に合っているのだろう。


それを商人ギルドは防ぎたいのだ。


それで件の山賊について分かっている情報は、三人組だと言うことと、外見が年増女、痩せっぽち、チビマッチョだそうな。


三人とも武具で武装を整えているらしい。


なんか昔のアニメで見たことがあるような昭和臭い設定だと思ったが、出落ちが済むまで突っ込みは控えておこうと思う。


まあ、その辺も俺の優しさである。


とりあえず、このぐらいしか情報が無い。


さて、どうするかだ。


相手は三人の小グループだ。


思ったより少人数だが、こちらは一人だから、やはり三人の相手は少しキツイかもしれん。


でも、山賊三人組と主級リバーボアと比べてとちらが強そうかと考えれば、やっぱり主級リバーボアのほうだろう。


だとすれば、主級リバーボアに勝っている俺のほうが山賊三人組より強くね?


てか、やっぱり強いよね?


そもそも三人がかりで一人の旅商人しか襲えないのだ。戦闘力的にも小物だと思える。


だから今回の仕事も余裕だよね。


仕事の内容は山賊の退治だ。


考えようによっては三人を退治すればいいだけだ。


別に殺さなくても良い。


三人の内、一人二人を取っ捕まえて、山賊活動を出来なくすればいいのだ。


それで丸く収まるだろう。


そう、その時の俺は、そう安易に考えていた。


俺はスカル姉さんの診療所に帰って直ぐに旅の支度を始めた。


今回の仕事を出来るだけ早く終わらせたかったので、俺はその晩のうちに旅立った。


スカル姉さんは、気張りすぎだと言ってたが、俺は兎に角頑張りたかったので直ぐに旅立つことを変更しなかった。


スカル姉さんは、心配しながらも俺を見送ってくれる。


まず俺は山道沿いの小さな町スダンを目指す。


バトルアックスをバックパックの中に隠し、ショートソードも布で包んで出来るだけ目立たなくする。


そんな風貌で俺はソドムタウンを旅立った。


これでピンの旅商人と見間違えてくれれば幸いである。


途中で件の山賊が出る山道も通るので、そこでもしも山賊に襲われたら、すぐさま勝負を着けてやる積もりだった。


そのほうが話が早くてシンプルで良い。


俺自身が囮になってやるぜ。


来るならこいだ。


襲って来るならきやがれだ。



【つづく】

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