ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。

ハクスラ異世界✕ソロ冒険✕ハーレム禁止✕変態OK=絶賛連載中÷微妙に癖になる。
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第260話【奇襲作戦】

公開日時: 2021年2月10日(水) 22:07
文字数:2,214

俺はリザードマン族の族長カンタタから村のマップを書いてもらって森の奥に進んだ。


枯れ木ばかりの森も奥に進むにつれて水辺が増えて、やがて沼地がチラホラ見え始めて来た。


だが、枯れ木ばかりの寂れた沼地ばかりだ。


緑が少ない森なのは変わらない。


俺は足を取られない場所を探して奥に進む。


俺は10メートルほどの高さがある丘を見つけたので登ってみた。


すると丘の上から見渡して見れば、150メートルほど先に、件の村を見つける。


枯れ木が繁る森の中央に、複数のログハウスが建っていた。


カンタタから書いてもらった地図だと3メートルほどの低い丸太の防壁に囲まれた十一軒の村だと言うから、間違いないだろう。


あれがリザードマン族がレッドリザードマン族に乗っ取られ、追い出された村なのだろうさ。


俺は空を見上げた。


「もう二時間ぐらい経てば日が沈むな。夜を待って仕掛けるか──」


俺は夜襲を仕掛けることにした。


村の見取り図があるんだ、門の位置も、見張り櫓の位置も分かってる。


夜襲を仕掛けるのに、情報は満載に持っているからな。


今回の仕事は余裕だぜ。


問題はレッドリザードマン族がリザードマン族より強くて数が多いことだ。


やつらレッドリザードマン族は戦士たちだけで村に攻め込み侵略したと聞いている。


元々どこから来たのだろう?


雄ばかりで来たってことは、新天地探しだったのかな?


まあ、どちらにしても歓迎去れない珍客だよね。


俺的にはとっととやっつけてマジックアイテムを漁りたいものだわ。


敵イコール経験値とマジックアイテムだもんね、俺的にはさ。


さて、作戦は夜襲だが、もっと細かな作戦を組んで数を減らさないとならんよな。


流石に四十匹のレッドリザードマンは多すぎだわ。


一番効率的な作戦は火計なんだけど、それはやっぱり無理だよね~。


村ごと燃やしちゃったらリザードマンたちが帰って来る家が無くなっちゃうもんな。


ここは派手に行かずに地味に行くしかないか。


まあ、もうちょっと接近して、ヤツらの動きを観察しながら夜を待とうかな。


俺は丘を降りて沼地を進んだ。


村に近付く。


やがて日が沈み夜が来る。


俺は藪に潜みながら保存食をかじっていた。


失敗したわ~……。


コカトリスの焼き肉を全部施すんじゃあなかったわ……。


少しぐらい残して置くべきだったぜ。


保存食って、不味い……。


カッチカチだもの……。


まあ、しゃあないか。


さてさて、あれから六時間ぐらいが過ぎた。


だいぶ夜も深まって来たころだろう。


俺が村の見張りを観察して分かったことは、村の正門に二匹、裏門に二匹の見張りが二時間おきに交代している。


櫓も四つ。


一つの櫓に一匹ずつのアーチャーが二時間おきに交代している。


結構細やかに交代しているぞ。


集中力が尽きているところを狙うのは難しいな。


でも、こっそりと3メートルの壁を越えて村の中に侵入ぐらいは出来そうだ。


村の中に入ってしまえばマップを持っている俺のほうが有利だろう。


問題は、見つからずに壁を越えられるかだな。


よし、そろそろ夜も深まり良い時間だろう。


そろそろ行動に移ろうかな。


俺は藪の中から忍び足スキルと気配消しスキルを使って壁に接近した。


闇に潜んだ俺は壁に背を付け周囲を気にする。


俺が居るポイントは櫓から見えにくいポイントであった。


このポイントもカンタタから聞いてあった情報である。


このポイントは見えにくいから、普段のリザードマン族は注意深く見張るポイントなのだが、来たばかりのレッドリザードマンたちには、まだそのことは分からないだろうさ。


俺はクライムウォークマスタリーを使って素早く3メートルの防壁を乗り越えた。


流石はマスタリークラスだぜ。


難なく乗り越えられる。


そして、壁の内側に飛び降りると素早くログハウスの陰に移動した。


ここまでは予定通りだぜ。


俺は壁の陰から村の様子を窺った。


壁の外からだと村の中の警備がどうなっているか分からなかったからだ。


村の中で一番大きなカンタタの家の前には焚き火が炊かれて見張りが二匹立っている。


あとは二匹一組の警備が一組だけ村の中を時計回りに巡回していた。


あとのレッドリザードマンは各家で寝ているのかな?


今のところ分かっている警備の数は、正門の二匹、裏門の二匹、櫓の四匹、村長の家の前の二匹、巡回中の二匹の十二匹だけか。


って、ことはだ。


寝ているのは二十八匹ぐらいってことだね。


「ヒルダ」


俺がミイラメイド長を呼ぶと、異次元宝物庫内からブレイドを片手に輝かせたヒルダが出て来る。


その後ろに二十人のメイドたちが続いていた。


手にはクロスボウを持っている。


「お待たせしました、アスランさま」


「ヒルダ、お前は巡回している二匹を狙え。一人で行けるよな?」


「勿論ですわ」


流石はヒルダさんやね。


頼もしいわ~。


「アスランさまは?」


「村長家の見張りを殺るからさ」


「他のメイドたちは?」


「予定通り頼むぜ。二人一組で動けよ」


「畏まりました。では我々は移動します」


ヒルダが言うとメイドたちが俺の側から去って行く。


闇に潜みながら村の影に散って行った。


さて、俺も準備しようかな~。


俺は異次元宝物庫からロングボウ+1を抜くと、村長家の見張りに近い位置に移動した。


そしてしばらく待った。


始めての団体作戦である。


上手く行くかな~。


そんなことを考えながら俺は、足元に三本の矢を刺した。


連続で撃てるようにと、その準備である。


夜襲の合図は俺の攻撃で、レッドリザードマンたちが騒ぎだしたらである。


さあ、弓矢を放つぞ!!



【つづく】

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