シュガーランド66局。
あの絞殺魔犯人を逮捕した次の日。フェルスは保管室で記録の整理をしていた。
不本意だが、局長の命令だからしょうがなく仕事をしていた。
大きなテーブルに記録ファイルを広げ片付けていた。今片付けているのは未解決事件ファイルだ。
そこにカイルがやってくる。
フェルスやってるか?
カイルやってるよ、まあこの仕事はまったく面白くないけど。
そうだよね、なんでフェルスがこんな仕事を。
わからん新しい局長がやれって言うからな、早く現場に行きたい。
そうだね、フェルスじゃあまたくるよこれから万引き犯人を捕まえないと、今回はウノスーパでおきた万引き事件なんだ。
ちくしょう! いいな!ああまたな!
カイルは保管室を離れ万引き犯人を捕まえに現場に向かった。
くっそ!あの野郎、俺をなんで事務なんかに、しかも保管室の整理。
そこにレナード局長がやってくる。
レイエス、管理のほうはどうだ?
レナード局長、中々楽しいですよひたすらこうファイルを広げて年代や事件率にならべて管理する、ほんとうに楽しいですね、地味ですけど。
うむ、裏方も悪くないだろう、楽しんでくれて何よりだ。
局長なんで俺が事務なんですか?
君はなぜ今事務員をやっているのか理解できるか?
なんでって、俺には事務が出来ないと思われてるから?
違う、君は現場に入りたいから事務仕事を他の人に任せて勝手に行ってしまうからだ。
でもちゃんと仕事してます。
いやまだだ、今日はその自分の愚かさを償うがいい。
わかりました…… 。
フェルスは保管室でしぶしぶ事務の仕事を進めた。
仕事を進めて1時間後、椅子に座って事件ファイルを確認しボックスに入れたりと仕事をしているとある事件に目をつける。
おっとこれは。
その事件はある万引き犯人の事件ファイル。それは解決できてない未解決事件として扱われたものである。
これは話さないといけないな。
この保管室は連邦保安部から1番遠い場所にある。
要は1棟の地下にある。そしての地下をあがると1棟と2棟がある。どちらも5階建てだ。玄関からだと2棟玄関を入り、エレベーターに乗り4階にレナード局長たち、連邦保安部にいる。地下からは直接外に出なくてもそこまで歩いていける。
フェルスは先程の事件ファイルをもって2棟の1階のエレベーターに乗り4階まで上がった。
エレベーターを降りて、連邦保安部の扉を開けた。
するとデルバート部長が話しかけてきた。
あれ? レイエスどうした? 保管室で仕事してただろ?
ああまあね、局長はいる?
いるよ、用か?
ああ、ちょっとお邪魔する。
するとフェルスは局長室の扉をノックして中に入った。
中に入ると局長がなにか書類を書きながら仕事をしていた。
フェルスが局長に話す。
局長ちょっといいですか?
レイエスどうした? 保管室の仕事は終わったのか?
いえ、まだです。それよりこの事件ファイル見てください。
これは未解決事件のファイルか、これがどうした?
このファイル名は?
ウノスーパー万引き多発事件、それがなんだ?
この事件は丁度2年前にあった万引きで、このオスカルって男を逮捕しようと張ってたけどなぜか姿はあったのに盗ったものが見つからず釈放したんです。それから姿を消しました。
ほう、それで?
さっきカイルがそのウノスーパー万引き事件で動いてます。もしかしたら、この男かもしれません。そうなれば厳重に見張らないと逮捕できません、それと記録によると仲間がいます。オスカルだけじゃない、そうなるとカイル1人では無理です。
なるほどではそのウノスーパーで以前、参考人として逮捕したオスカルがまた現れたって事か、数人いるならたしかにクロンビーだけでは無謀だな。それで? 君が行きたいのか?
いいえ、俺は今日事務の仕事で手一杯なんでこの件はカイルや他の人たちに任せます、この事件は当時俺が捜査しましたが、今回は違いますから。
そうかわかった、このファイルは預かる。
はい、俺は保管室に戻ります。
ああ。
あ、1つだけ、捕まえる事ができたら教えてほしいです。
わかった。
では戻ります。
フェルスは局長室をでて、エレベーターに乗り連邦保安部を後にした。
局長は局長室から出ると、大きな声で人を集める。
皆集まってくれ!
デルバート部長が話した。
どうしたんですか?
いまカイルが持っている事件だが、あのウノスーパーでの万引きはこの2年前の未解決事件に繋がりがある、レイエスが言うには1人の行動ではなく数人による行動だと言うことだ。今からカイルと合同でその犯人を捕まえろ! デルバート部長、ロイド、サントス、君たちが現場に向かえ。
この言葉にデルバート部長、ディーナ、ミシェルは「はい!」と応えて、準備をしてカイルのいるウノスーパーに向かった。
一方、フェルスのいる保管室では真剣に整理をこなしていた。
ファイルを時系列順や犯罪別に並べ未解決事件のボックスに入れていた。
ひたすら仕事をしていた。時間がすぎ、4時間後。
保管室でフェルスが仕事をしていると、レナード局長がやってきた。
レイエス、仕事しているか?
あレナード局長、どうしたんですか? 仕事は順調ですよ。
そうか、君に朗報な話を持ってきた。
朗報なはなし? まさか……。
そうだ、あの未解決事件が解決したんだ、犯人を捕まえたんだ、今度は本当に逮捕した。
本当ですか!? 良かったです。
レイエス、君のお陰だ犯人は3人いた。全員逮捕できたのは君が推理してくれたからだ。なんというか、すまなかったな、良く我慢したな。
いいえ大丈夫です。今日1日考えてました、あの事件も俺はなにもできなかった悔しさや事務の大切さを改めて実感しましたよ。
レイエス捜査官明日からまた現場を頼むぞ。
と、レナード局長は手を差し伸べる。握手をしようとしていた。同じくフェルスは握手しようと立ち上がる。そこにレナード局長が見たのは、フェルスがの下半身、スボンは履いてなく、豹柄の水着姿だった。恐らくふざけて面白くしようと考えていたようだ。
ほう、そうくるか。
と、握手はせずレナード局長自分の携帯からある場所に電話をする。
すぐさま、カイルたちがやってきてフェルスの恥ずかしいところを見られてしまった。
レイエス捜査官! 今日はお手柄だった!その優秀な姿を皆にも見てもらえ!
そこにカイルが「フェルス! フェルス!」と喝采する。
恥ずかしがるフェルス。
他のメンバーたちは拍手したりと大騒ぎだった。
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