はじめまして!
勢いだけなら、結構自信ありますよ!
たぶん本作は高級料理じゃなくて、B級グルメです!
ぜひ、ユキトシ咲く輪をお楽しみください!
社長の椅子に座るこは、緋色の目と派手な桃色の髪をした女性だった。彼女の名は姫野林檎、玩具メーカー『姫野コーポレーション』の若き女社長だ。林檎はそのデスクに新聞紙を広げると、自社が開発したプラモデルの箱を開ける。
「社長、デスクが汚れますのでプラモは自室でお作りになってください」
「例の計画が動き出すの。大目に見てくれないかしら?」
「まさか……例の人物が見つかったのですか?」
林檎はクスクスと笑みを漏らすと、プラモデル作りには欠かせない刃物の一つ、ニッパーを秘書である青年に手渡す。
特別なニッパーだ。
「黒川ニッパー……いつ見ても美しい。まさに社長が使うに相応しい逸品ですが、こんな芸術品を作れるのはどんな職人なのですか?」
「ふふ、それがね、彼はなんと高校生らしいのよ!」
「高校生!? いや……あの技術は。もはや伝統芸みたいな域ですよ!」
「きっと育ちが良いの。私はソレを作った少年と共にあの計画を動かそうと決めたわ!」
「承知しました。それではその少年の住所や学校を特定しますね」
「任せたわよ!」
林檎は専属の秘書を下がらせると、黒川ニッパーでランナーと呼ばれる板から部品を切り出しては、その断面を愛おしそうに眺めた。そして、瞳をデスクに飾られた作り手の未熟さが滲み出るプラモデルへと移す。
「お義父様、私を拾ってくれた恩、そしてプラモデルという芸術を教えてくれた恩、絶対に返してみせます……」
林檎は天高く、その手を掲げ女性とは思えぬ気迫で自らを鼓舞するように宣言する!
「そう! 我々、姫野コーポレーションが目指すは世界一の玩具メーカーなのよッ!」
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