弱小貴族の成り上がり生活 〜希少な魔法で学院無双〜

〜希少な魔法で学院無双〜
たまご豆腐
たまご豆腐

入学編 四話 王女との再会

公開日時: 2020年9月2日(水) 19:30
更新日時: 2020年9月2日(水) 19:31
文字数:4,088


――とある森。その中を走り抜ける1つの影があった。


大地を踏みしめ力強く走る彼の名はレオナルド。

リヴァイス子爵家の三男であり今年魔法学院入学を控える若き青年だ。彼は今日課である魔法の修行のためリヴァイス家領地の森に来ていた。


「この距離ならあれでいいかな」


そう言いながら彼は右手に集めた眩い魔力の塊を前方に放った。その魔力弾は真っ直ぐに飛んでいき前方にいた猪の息の根を止める。


「ふぅ、とりあえず今日はこの辺で戻ろうかな」


そう言って彼は倒した猪を持ち上げどこからともなく現れた黒い穴の中に入れた…


――ウィルダーナの森からリヴァイス家の屋敷までは走って30分ぐらいの距離だ。

僕が屋敷の前に着くとメイドのカレンが出迎えてくれた。


「お帰りないませ、レオ様。」

「あぁ、ただいまカレン。今日もいっぱい食材が取れたよ」

「でしたらすぐに厨房の方に回さないとですね!

あっ、そういえば、レオ様が帰ったらお呼びするようにお父様から言われていたんでした」

「父さんが?分かった。行ってみるよ」


どうやら父さんから話があるらしい。多分あの事についてだろう。

そうして俺は父さんの書斎まで向かった。


「失礼します。父さん今帰りました」

「あぁ、レオ帰ったか。実は折り入って話があるんだがな」

「もしかして入学について?」

「それも関係していることなんだが魔法学院は王都にあるだろう?ここから通うには少し距離があるからな。お前には王都の方にある小さい屋敷を使って貰おうと思ったんだ。」


この屋敷から王都までそこまで距離は無いがそれでも1時間ぐらいかかってしまう。

朝に登校するには少し時間がかかるだろう


「王都の屋敷に?それは助かるけど俺なら魔法があるしここからでも大丈夫だよ?」

「確かに、お前の魔法ならここからでも問題無いだろう。だがお前の魔法は人前で使うには目立つからな魔法を使う度に騒ぎになっては面倒であろう?」

「それは確かに…分かった有難く使わせてもらうよ」

「王都まで距離があると言っても1時間程だからな休日にはなんの問題もなく帰って来れるだろう」

「それもそうだね。あ、そうだそれならこっちから何人か連れて行ってもいいかな?まだ1人で生活できる自信は無くて」

「あぁ、元からそのつもりだ王都の方には何人か連れていくといい。カレンも行きたがるだろうからな。

それとアランの奴も一緒に行かせようと思ってる。あいつにも少し実際に家の経営をしてもらういい機会だからな」

「アラン兄さんが一緒に来てくれるなら心強いよ」


そうして俺の王都への移住が決まった。


「入学まであと1ヶ月だからな明日アラン達と下見に行ってくるといい。アランには既に伝えてある」

「分かったそうするよ」


そうして俺は部屋に戻った。


翌日、俺はアラン兄さんとカレンの3人で屋敷の前に止めてある馬車に乗っていた。


「それじゃあ父さん、母さん行ってくるよ」

「気をつけてね!って言っても今日は下見だけで夕方には帰ってくるのよね?」

「うん。夕飯までには帰れると思うよ」

「ゼル。道中は頼んだぞ」

「お任せ下さい」


そうしてゼルさんは父さんに一礼した。今日の御者はゼルさんだ。


「それじゃあ行こうか。ゼル出してくれ」


アラン兄さんのその言葉で馬車は走り始めた。


(王都か、最後に行ったのは3年前に父さん達について行った時だっけ。王都の屋敷ってどんなところなんだろう?)


そうして俺は少しワクワクしながら道中兄さん達と今日の予定について話した。

王都まであと20分ぐらいの所まで来ると御者台の方からゼルが顔を出して言った。


「アラン様、前方に魔物の群れに襲われている馬車がありますがどうなさいますか?」

「なんだって!?その魔物の種類と護衛状況は?」

「魔物はオークが9体見えます。応戦しているようですが、魔物の数が多く防戦一方と言ったところです」

「それは大変だ、レオ頼めるか?」

「わかった!行ってくるよ」


(ここから襲われている所まで400mぐらいかそれなら間に合うな)


そうして俺は止まった馬車から降り魔法を使って襲われている馬車の元へ『走った』

俺がつく頃にはギリギリの状況で何人かの護衛の人は負傷して下がっていた。俺は闇弾ダーク・バレットを1体のオーク目掛けて放ち『空中』から1本の剣を取り出した。

突然死角から攻撃されたオークは何が起きたのか戸惑っていたのでその隙に俺はオークの首を素早く切り落とす。


「大丈夫ですか!?」


俺が護衛と人に声をかけると隊長らしき人が答えた。


「その肩の家紋はリヴァイス子爵の…」

「魔物に襲われているのを見かけたので!助太刀します!」

「助かる!1人でも戦える者の手が借りたかったところなんだ」


その後俺は闇弾ダーク・バレットを2体のオークの頭に当て視界が混乱してる間に切り倒し。光弾ライト・バレットを連射して3体のオークの息の根を止めた。

俺が順調にオークを倒していると護衛の人達も体制を建て直したのか1体のオークを討ち取っていた。


(これで残りは2体かそれなら…)


そうして俺は空中に10本の光の矢を作り2体のオーク目掛けて放った。その矢は5本ずつ2体のオークに命中し一瞬の間に倒した。


「ふぅ、これで終わりかな」

「いや〜助かった。その家紋に光魔法と闇魔法を使うという事はもしや君がレオ君かい?」

「はい、リヴァイス家三男レオナルド・フォン・リヴァイスです」

「本当にありがとう!レオ君が来てくれなければ我々がやられるのも時間の問題だった!それにしてもどうしてこんな所に?」

「魔法学院に入学するにあたって王都の屋敷に移ることになりまして今日はその下見です」


そうして俺が護衛隊長と話していると少し遅れてアラン兄さん達が到着した。


「大丈夫ですか!?」

「これはアラン様!この度はレオ君に助けていただきありがとうございました!」

「皆さんに大きな怪我がなくて良かったです。」

「はい、幸い負傷した護衛も傷は浅く後ろで治療してるのですぐに良くなると思います!」

「それは良かった。そうだ!馬車の中の人は大丈夫ですか?」


そう言って俺とアラン兄さんが馬車の方に目を向けるとそこには見覚えのある紋章がついていた。


(あれ、この紋章ってもしかして…)


その時馬車から1人の少女が降りてきた。その少女は俺と兄さんも見覚えがあり兄さんは隣で目を見開き驚いていた。


「先程は助けていただきありがとうございました。襲われた時はどうなるかと…」

「こ、これはアリシア様!どうしてこんな所に!?」


そう、馬車から出てきたのはこの国の第2王女、アリシア様だったのだ。


「私も今年で15歳になります。なので休日には近くの村に挨拶回りに行っているんです」


この国では18才から成人だが王家の人は15歳の頃から近隣の村や町に挨拶回りをすると昔父さんに聞いたことがある


「それに私は今年から魔法学院に通うので挨拶回りをすることも減りますし時間のある時はなるべくこうして近隣の町に赴いているのです。」

「なるほどそうでしたか、これは災難でしたね」

「はい、ですが誰も亡くならなくて良かったです」


2人の会話を聞いた俺はアリシア様の様子が少しおかしいことに気づいた。どうやら初めて魔物に襲われたショックで少し気分が悪いらしい。


「アリシア様、少し失礼します」

「え、?何を…」


そう言って俺はアリシア様の前に達頭の前に手をかざし光魔法を使った。最初はアリシア様も不安の眼差しで俺を見ていたが自分の体調が良くなるにつれどうやら不安無くなっていったらしい。


「体調が優れないようでしたから。回復魔法程ではないですが、光魔法でも気分を良くする事ぐらいはできるので」

「あ、ありがとうございます。レオ様ですよね?先程の戦いぶり見させていただきました。とてもお強いんですね」

「いえ、そんなことないですよアリシア様も噂ではかなりの実力と聞きます」

「私なんてレオ様程では…あ、あの!よろしければレオさんと呼んでもいいですか?」


王族の人が子爵の息子なんかの俺をさん呼びでいいのだろうか?と、少し疑問に思ったがその呼び方に何か問題がある訳でもないので了承した。


「はい、大丈夫ですよ」

「あ、ありがとうございます!そういえばレオさんも今年魔法学院に入学すると聞きましたが…」

「はい、アリシア様もですよね?」

「そうなんです!学院でも仲良くしてくれますか?」

「え?そんなのこちらからお願いしたいぐらいですよ」

「そ、そうですか。ありがとうございます」


そう言ってアリシア様は俯いてしまった。


「あ、あの。レオさんさえ良ければ私の事もダリス様たちと同じように接してもらえませんか?様も付けずアリシアと呼んでいただいていいので!」

「そんな!国の王女様を呼び捨てなんてできませんよ!」

「いいんです!私がそう呼んで欲しいんです!」

「そ、それなら…わかった。これからはアリシアって呼ばせてもらうよ」

「ありがとうございます!」


そうしてアリシアと話していると護衛隊長さんが声をかけてきた。


「アリシア様。馬車の準備が出来ましたそろそろ出発しましょう」

「わかりました。それじゃあレオさんまた学院で」

「うん、俺達も王都に向かう予定だったから途中まで一緒に行くよ。また魔物に襲われないとも限らないし」

「本当ですか!ありがとうございます!」


そう言って俺達はそれぞれの馬車に乗り王都を目指した。馬車の中では兄さんとカレンにアリシアと何を話していたのかと問い質されたカレンに至っては何故か少し涙目になりながら「レオ様に女の子のお友達が、」と小声で呟いていた。俺そんなに友達いないように見えたかな?ダリスの事はカレンにも話していたと思うんだけど…

そんな事を思いながらアリシアとの事は適当にはぐらかし王都に向かった。


王都に着くとそこでアリシア達の馬車とは別れリヴァイス家の屋敷に向かった。

王都の屋敷は領地の屋敷よりも小さいけれどそれでも俺達だけで住むにしては十分すぎる広さであり立派な屋敷だった。

今日はそれぞれの部屋を確かめ屋敷を見て周り帰ることになった。

1ヶ月後にはここから魔法学院に通うと思うと今から楽しみでしょうがない。

そうして俺達3人はゼルさんの引く馬車に乗り領地の屋敷に帰っていった。


読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート