【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

レジスタンスは今日も戦う
デブにゃーちゃん
デブにゃーちゃん

第222話 乱戦と混戦

公開日時: 2024年7月14日(日) 21:45
文字数:3,016


 戦局は悪化しているが、どちらも混乱した中で戦っているから勝っているかは分からない。



「どうやら、まだまだ奥に通路はあるようだな?」


「それに、まだまだ敵兵が存在するっ!」


「レオ、ソムサック、無事だったのね?」


「私達は、ここから援護するわっ!」


 レオとソムサック達は、どの遮蔽物を攻撃しようかと頭を少しだけ出して、敵を観察する。


 そんな彼らの左側にある、橫に倒した、冷蔵庫にロッカーを載せた遮蔽物から声が聞こえた。



 メルケル200Eから散弾を放ちながら、ミアは二人が無事だった事に安堵する。


 ベーリットは、コングスベルグコルトを右手に握りながら上に出して、何発か拳銃弾を撃つ。



「無事だったが、危うくソムサックに殺られそうになったよ?」


「それは言わんでくれよ」


「え、何? ソムサックが背後から…………そっちの趣味っ?」


「そう言う冗談より、敵を撃ってね? それと、その原因のドリーマーなら片付けたわ」


 レオは疲れたと言うような表情で話し、ソムサックは止せと呟く。


 ミアは冗談を言うが、ベーリットは真面目に答えながらコングスベルグコルトを撃ち続ける。



「ソイツで最後だと良いんだがな?」


「さあねっ! この様子じゃ、まだ他にも居るかもねっ!」


 レオが呟くと、ベーリットは冷蔵庫とロッカーで作られた遮蔽物に身を引っ込めつつ答える。



「サナダとシェラ達は? ドミニック達も全然様子が分からんな? ん、アイツら…………死んで無かったか」


 レオは、先程から姿の全く見えない二人組を探しつつ、ドミニック達も何処に居るかと調べる。


 すると、先程戦死した兵士たちが、ドラム缶の山から銃を撃つ姿が見えた。



 彼らも、アンデッド兵故に死んだ振りをしていたのた。



「連中、しぶとといな…………」


 レオが見た、一人はトゥキリ・スヌーカだ。



 顔は、フードと黒いガスマスクで被われており、褐色の肌と、大きな目だけしか見えない。


 服装は、上は首回りと両腕に、白と青紺で構成される一松模様が描かれた、戦闘服を着ている。


 さらに、下は青紺スカートを履いているが、魔術師のローブに見えるから違和感がない。



 しかも、その上に青いベストだけを着ているが、これが大変目立つ。


 戦闘服と同じく、一松模様の線が、首周り両側・鎖骨部分に描かれている。



 また、それが二本腹部にもあるのだ。


 さらに、溝内には、白い長四角の中に、青紺色に塗られた字でPORICUと書かれていた。



 背中とベルト左側には、バクテリエラー・ゾルダートの細菌保存用装置を装着している。



 彼は、RPKー201の二脚を、ドラム缶に載せて、何発かずつ連射を行っている。


 銃には、ホロサイト&ハンドガード手前に、フォアグリップが装着されており、それを握っていた。



 もう一人は、ペゼリ・スヌーカだ。



 褐色肌の顔は、丸っこくて太く、ゴツゴツした感じだ。



 銃身右側に、フラッシュライト・長いサプレッサー・リフレックスサイト・フォアグリップなど。


 これらを装着した、AKー101の弾倉を交換すると、直ぐに連射する。



 服装は、帝国のマークが左側に描かれた、紺色ベレー帽を被る。


 着ているのは、黒いタクティカル・ベストだ。


 右胸に、白く縁取られた中に、同じく白字でPORICUと書かれているだけだった。



「連携しているのか? あと、さっきはサプレッサーを着けて無かったような?」


 レオは、ドミニック達が何をしているか、様子を探るために、二人を眺める。



 彼らが隠れているドラム缶の山から、トゥキリはRPKー201を乱射し続ける。


 そして、ペゼリも同じように、ピンダッドSPRー2狙撃銃の二脚をドラム缶に載せた。


 短いサプレッサーが装着されているコレで、密かに敵を射殺する積もりなのだろう。



「反撃だっ! 奴らを撃ち殺せっ! うぎゃっ!」


「グレネードを射ってきたぞっ!」


 アシュア系民兵が、誰が射ったかは分からないが、土嚢ごと榴弾に吹き飛ばされた。



 それにより、アラビ系PMC要員は身を伏せる。



「今のは…………ドミニックか? うん?」


 遠くにある、ダンボール箱やプラスチック・ケースの山から、ドミニックが銃を構える姿が見えた。


 レオは、彼女を観察したが、敵からの直ぐに銃撃を交わすため、直ぐに隠れてしまった。



 しかし、身を隠す直前彼女が持つ、ダットサイト付きAK101が見えた。


 その銃身下部には、GPー25グレネードランチャーが装着されていた。



「な、なんだっ!!」


 突然、外から機関砲による射撃で、分厚い窓ガラスが割られていく。



 続いて、黒いウラン9無人戦車が突入してきた。



 当然、連合側は防弾兵・民兵の装備に関係なく、30ミリ機関砲で肉片に変えられてゆく。


 さらに、多数のグレネードランチャーは、遮蔽物を破壊しまくる。



「突入ーーーー!?」


 女性隊長の掛け声が聞こえると、ウラン9に続いて、ネレフタ無人小型戦車が走ってくる。


 ネレフタは、プレットフォルマーMの簡易版みたいな小型戦車だ。



 武装は、PKP汎用機関銃しか装備していないが、それでも無人戦車は強敵だろう。


 これが、複数台で走行しながら、連合軍兵士や民兵たちに銃撃を仕掛けたのだ。



「くっ! 増援はまだかっ! もう待てないぞっ!!」


「もう少しで、チィーナ軍が来るっ!」


「それまで、持ちこたえろってか?」


「やるしかない、やるしかねーーだろぉーー!?」


 防弾兵は、M60E4を乱射しまくり、連合軍兵士はM16A4を撃ち続ける。


 アシュア系民兵も、イサカM37散弾銃をから弾丸を放ち、白人民兵もRPGー2を発射する。



「怯むな、次は我々が突入する版だっ!」


「あの女隊長、やるなぁーー? おわっ!」


 味方の援軍登場とともに現れた、女性隊長を眺めていた、レオだが。


 いきなり、正面にドローンが飛んできて、火炎放射を噴射された。



「うわっ! 落ちろっ! この」


「退け、俺が殺るっ!」


 機体下部の火炎放射器から噴出される火炎は、土嚢を焼き払う。


 ドローンを、レオは撃ち落とそうとしたが、ソムサックは右腕の短機関銃で撃破する。



「やったな、だが、まだドローンが残っているのか?」


「味方の戦車を攻撃してやがる」


 レオは素早く構えた、H&K、UMPで、ドローンを二機も撃ち落とす。


 ソムサックも、敵兵士やドローンなどを近寄らせまいと、両腕から短機関銃を乱れ撃ちする。



 ドローン部隊は、編隊飛行する物や単機で特攻してくる物が目立つ。


 この飛行編隊は、C4爆弾などを投下した後、充分な距離を取ってから爆発させる。



 また、単発式のグレネードランチャーを二個搭載した型は、遠くから砲撃してくる。



 それにより、ネレフタ無人小型戦車が次々と破壊されていく。


 

「うわっ! ぐわあっ!」


「こばああああっ!?」


「敵にヴァンピールが居るっ! 変装しているぞっ!」


「撃てっ! うっ! ぐあっ! が…………」


 増援に現れた部隊が、どうやら敵のヴァンピールに殺られたようだ。


 味方に変装しているとなると、見分けるのは困難だろう。



 増援部隊に、ワーウルフなどが存在すれば、嗅覚や妙な動きを聴覚で察知できる。


 それによって、変装兵や幻術兵を容易に発見できるのだが、どうやら発見できてないようだ。



「不味いな…………カルミーネの野郎は何処に行きやがったんだぁ?」


 レオは、キョロキョロと目だけを動かして、仲間たちを探すが。


 そんな彼に向かって、凄まじい灼熱の火炎放射が放たれてきた。



「うわっ! な、ななななっ! なんだっ!」


「コイツは、俺でも防げねぇぞっ!!」


 燃え盛る炎により、焼き崩れる土嚢から即座に、レオとソムサック達は離れた。

 面白かったら、ブックマークとポイントを、お願いします。


 あと、生活費に直結するので、頼みます。


 (^∧^)

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート