催涙弾が投げられると、自衛隊員やチィーナ軍兵士たちも同じ物を投擲し始めた。
「今だっ!」
「喰らえっ!」
「グフッ! グフッ!」
「何も見えない?」
連合側の投げた催涙弾により、帝国側は視界を遮られてしまう。
こうして、行動不能に陥った帝国警察隊員たちに、さらなる奇襲攻撃が迫る。
「ぐわっ! 何処からっ! ぶっ!」
「ぐえっ! ぐあっ!」
デリバリーロボットは、通常配達に使われる小型車両だが、コイツらは違う。
何故なら搭載されている内容物は、爆薬であり、警察隊員を見つけると突撃していき爆発する。
また、テミス・コンバット・UGVは帝国側の方へと部隊を前進させる。
この小型戦車は、サーマルカメラで帝国軍兵士を見つけ次第、車載機銃で射殺していく。
「ヤバいっ! ロボット兵器だっ!」
「逃げろっ! ぎゃっあっ!!」
土嚢に隠れていた、警察隊員たちは、デリバリーロボットの爆風で吹き飛ぶ。
「ぐっ! オラオラオラッ! 来やがるんじゃねぇっ!」
「こっちに来んなっ!」
デリバリーロボットに向かって、イェスパーはMg M/07軽機関銃を撃ちまくる。
ヴラウリオも、セトメ・モデロLで、敵を必死で銃撃して近づけまいとする。
「うわっ! マジで今のはヤバかった…………」
「危なかったぜ?」
ヴラウリオとイェスパー達が、デリバリーロボットと戦っていると外から轟音が聞こえてきた。
二人は、右側の窓から聞こえてくる音を何だろうと思いながら奥へと避難する。
この音は、敵戦車や装甲車が発する、キャタピラや車輪かも知れないからだ。
「うわっ! やっぱり、撃って来やがったぞっ!!」
「敵か? いや、これは味方部隊によるものだっ!?」
ヴラウリオとイェスパー達は、身を伏せながら連続砲撃を警戒していたが。
これが、奥の方に向けられた攻撃だと気づいて、味方部隊が援軍に到着したことが分かった。
「なっ? 敵部隊の援軍だとっ!」
「負傷者の後送を急げっ!」
「敵もサーマルを使っているかの…………う」
「機関砲だっ!! ヤバいぞっ!!」
テミスの医療支援型に、チィーナ軍負傷兵を載せた、自衛隊員は叫ぶ。
狙撃された自衛隊員は、床に転がり、チィーナ軍兵士は土嚢から飛び出て逃げる。
「俺達も撤退だっ! 殿なんて、できないっ!」
「砲撃に吹き飛ばされっ! ぐあっ!!」
「くそっ! ふざけやが…………」
「逃げろ、逃げ遅れたら死ぬだけだっ!」
機関砲による連続射撃と、戦車砲から放たれる正確な砲撃は、ギガント達を吹き飛ばしていく。
同時に、グリーン・シュヴァリエ達も、撤退していくが、帝国側は追撃してくる。
「くそっ! 俺が最後か? 死んでたま…………う」
最後のグリーン・シュヴァリエが、ついに腹を撃ち抜かれる。
それから他に、連合側部隊で生きている者はなかった。
「イオアンディ、よくやったわ…………」
「イエス、マムッ!」
少しふっくらとした女性下士官は、部下のラテン系白人男性を褒めた。
褐色肌に、カーリーな黒髪ロングヘアの彼女は、制帽を被っている。
彼女の鼻筋から遠い大きなタレ目は、優しげな雰囲気を醸し出し、黒い瞳は耀いていた。
両手で、彼女はAR10キューバンモデルを抱え、ルガーP08を腰ベルトに差し込んでいた。
「負傷者が多いようだわね…………イグナシオ、治療を頼むわ? イオアンディは警戒を緩めないで、敵が逆襲に来るかも知れないから?」
「ハッ! 直ちに向かいますッ!」
「イエス、マムッ!」
制帽を被る、女性隊長から命令を聞いた、部下達は動き出す。
イグナシオは、M1ガーランドライフルを背負い、負傷者を探しに走ってゆく。
彼は、パトロールキャップ型野戦帽を被る、黒い顎髭を生やした、黒髪青目の白人兵士だ。
イオアンディは、マンビ、14、5ミリ対物ブルパップライフルを構えて膝立ちする。
ブラックベレーを被る、被はチリチリボブヘアを肩まで垂らした、褐色肌に黒髪黒目の兵士である。
「ヤネト、着いてきてっ! レグラ、二人は向こうを調査して…………サルバドール、ミゲル、救急車とリッチの手配を頼むわ」
「了解しましたっ!!」
「了解、直ぐに調査を開始します」
チリリとした黒髪を、ポニーテールにした、ヤネトは、ラテン系白人で小麦色の肌と黒い瞳を持つ。
彼女はPMー63、RAK短機関銃を右手に持ち、背中にアレハンドロ狙撃銃を背負っている。
ハニーブロンド・ロングヘアを真ん中分けにした、レグラの肌は白い。
彼女は、黒いアイシャドウと黒い瞳が、かなり目立つ。
武器は、サン・クリストバル・カービンを両手で構える。
また、ブローニングオート5半自動散弾銃を、背中に背負っている。
二人とも、黒いパトロール・キャップ型の野戦帽を被っており、命令された通り、調査に向かった。
「ああ…………援軍が遂に来たか? 私は帝国警察・第五小隊隊長のウルシカ・トルステニャク中尉だ」
「ヤリスレイ・コンチータ=アロンソ少佐です…………帝国地上軍、キューバル派遣軍・第二大隊長ですわ」
ウルシカ中尉とヤリスレイ少佐たちは、笑顔で握手を交わす。
「我々の任務は、警察部隊の射撃支援です…………また、機甲戦力による砲撃支援も行えます」
「そうか、それは良かった…………ふぅ? 部下が負傷している、出来るだけ助けてやって欲しいんだ」
ヤリスレイの言葉を聞いて、疲れた表情で、ウルシカは部下達を気にした。
「うあ、何も活躍できなかったな? ゴフッ!」
「大丈夫か? 肩に捕まれっ!」
レオは、防弾板の裏に背を預けながら座っていたが、口から青い血を吐血する。
リッチから応急措置を施されたので、見た目は綺麗に思えるが、内臓は凄まじい損傷を受けていた。
そこに、パトロール・キャップ型の野戦帽を被る、顎髭を生やした、痩せた黒人男性が現れた。
「今、救急医療班に連れて行ってやるからな?」
「有り難う…………」
「ヤドリアン副隊長っ! 手伝いますっ!」
AKMSBを担ぐ、黒人兵士は、レオに治療を受けさせようと連れていく。
彼の銃は、サイレンサー&キューバル製、レッドドットサイト、ビルマが装着されている。
そして、灰色ベレー帽を被った女性、バクテリエラー・ゾルダートが現れた。
彼女は、茶色い肌に、茶黒い髪をカールボブヘアにしている。
顔は、キリリとした眉毛と、アーモンド型の瞳が特徴的だ。
「ソイラか、良いとこに来たな? よし、彼に手を貸してやってくれないか」
「分かりました、救急車が来てますから行きましょう」
黒人男性の名は、ヤドリアンであり、女性兵士はソイラと言う事が分かった。
彼女は、薄紫色の半袖シャツを着ており、青いズボンを履いていた。
その服装に、軽量ベストを装着しており、細菌保存用装置を装着している。
また、ガスマスクは着用せず、軽量ベストに取り付けた、フックに下げていた。
そして、首からは青いスリングベルトで、イングラムM6短機関銃を下げていた。
「二人とも、済まない」
レオは、弱々しく味方部隊に、外へと連れて行かれるのだった。
「うぅ? 味方部隊の装甲車か?」
「そうだ、戦闘車と対空砲だ」
黒いCBAFー115装甲戦闘車両が、一台警戒しながら停車している。
その後方に、黒いデュープレックスーBTRー37、37ミリ自走式対空砲も鎮座している。
レオが呟くと、ヤドリアンも同じ方向を見ながら答えた。
「BTRを戦車並みに改造するとはな?」
CBAFー115装甲戦闘車両は、BTRー70の車体上部に、角ばった砲塔を備えている兵器だ。
レオは呟きながら、砲身に目を向ける。
「こっちは、BTRを対空砲に改造したか? 射撃手はロボットか?」
レオが眺める、デュープレックスーBTRー37、37ミリ自走式対空砲だが。
こちらは、BTRー60の車体上部にある機関砲を、守るために防盾《ぼうじゅん》が貼られている。
だが、屋根が無く、上からの狙撃に対処できるように、ロボット兵アトラスが配置されていた。
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あと、生活費に直結するので、頼みます。
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BTR-115「CBAF-115」装甲戦闘車両
BTR-60-37-2「デュープレックス-BTR-37」37mm自走式対空砲
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特別協力:Foro Militar General と Sahureka氏
⭕️ だ、そうです。
私のは文章ですけど、一応ね。
それから、写真を見た方が説明するよりも早いですし。
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