【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

レジスタンスは今日も戦う
デブにゃーちゃん
デブにゃーちゃん

第53話 倉庫内の空間にてっ!

公開日時: 2024年7月10日(水) 00:23
更新日時: 2024年7月12日(金) 22:58
文字数:3,145


「死ねっ! 帝国兵」


「家族の仇だっ!!」


 身動きの取れない、オーガーとシュバルツ・リッター達。


 彼等へ向けて、レジスタンスは重火器による一斉射撃を行う。


 連中は、RPGー7とグレネードランチャーを撃ちまくっていた。



 彼等は、重火器の弾が切れると、今度は火炎瓶と手榴弾を、一斉に投げ込んできた。



「ぐっ! この程度で、我々のアーマーは砕けないぞっ!」


「こちらは身動きが取れない、このままでは…………」


 奥に潜む、レジスタンス達を、見事に追い詰めた積もりが。


 逆に、追い詰められてしまった、オーガーとシュバルツ・リッター達。


 彼等を、救出しようと、帝国側部隊の隊員達は倉庫内へ突入を試みるが。



 倉庫に向かう、入口が火炎瓶により燃え盛る炎の海に阻まれている。


 と言った、状況なので、どうする事も出来ず、彼等は立ち尽くすしか無かった。



「退いてね~~」


「なっ! 貴様、どうする積もりだっ!」


 だが、女性隊員が一名、炎の海と化した倉庫内へと駆け出していき始めた。


 それを下士官は制止するが、すでに彼女は火の海へと、でんぐり返しをしながら飛び込んだ。



 もちろん、その耳には命令は聞こえて無かった。



「誰かが来やがった!?」


「撃ちまくれーー」


 レジスタンス達は、ストックレスAK47やMAT短機関銃などで反撃する。


 そして、ミミックマスターを視認すると、即座に銃撃を加えて来た。



「そこねっ!」


「ごげ…………」


「げぁっ!?」


 ミミックマスターもまた銃撃を、猫のようにしなやかに、ジャンプして回避する。


 また、体をくるんと回転させながら、フォークリフトの後部に隠れる。


 次いで、すぐに陰から銃撃を加えてくる、レジスタンス達に向かう。



 彼女は、攻撃を交わしながら、彼等の喉に狙いを定める。


 そして、ジャケットの内ポケットから、カードを二枚も投げ付けて突き刺す。



「喰ら……………ぐ」


「次は、あんたよっ!」


 プラスチック製ケースの山から、手榴弾を投げようとした、レジスタンス員だが。


 ミミックマスターは、胸ポケットから銀色に光るコインを取りだす。



 次いで、奴の額に狙いを定めて、素早く投げ付け、眉間にめり込ませて殺害する。




 倉庫内、二階の壁際にある手摺に立て掛けられた、鉄板と木箱とドラム缶。


 その背後から、レジスタンス達は必死で銃撃を加えてくる。



 連中は、ミミックマスターを狙い撃ちしてきた。



「あっ! ヤバイわっ!」


 ミミックマスターが銃撃を回避し切れず、撃ち殺されてしまうかと思われた。


 だが、帝国側の誰もが、それを一瞬脳裏に浮かべたが、それは杞憂に終わった。



 何故なら、彼女を援護しようと、レオとミア達が倉庫内に突入してきた。


 二人は、手摺から銃撃してきた、レジスタンス達を即座に撃ち殺したからである。



「君を援護するっ!」


「貴女は前へ行って、頂戴っ!」


 レオとミア達は、拳銃による援護射撃で、レジスタンス達を牽制する。


 こうやって、ミミックマスターを先に行かせようとした。



 そして、二人に続いて、帝国側部隊の兵士達も走ってくる。


 彼等、帝国兵も倉庫内に突入すると、遮蔽物に隠れて銃撃を始める。



「二人とも、援護感謝するわぁ~~♡」


 ミミックマスターは、近くにあった、鉄製コンテナの裏に隠れる。


 援護してくれた、レオとミア達に向けて、感謝を伝えるため、投げキッスのポーズを取る。



「じゃ? 行くわよっと…………」


 そう呟くと、ミミックマスターは、レジスタンス達へ向けて駆け出して行く。


 走り様に、敵のレジスタンス達に対して、次々と彼女は投擲武器を投げる。



 カード・スローイングナイフ・シルバーコイン・チャクラムなど。


 これらを、矢継ぎ早に飛ばしまくって、攻撃を与える。



「さぁーー! ショータイムの始まりよっ!」


 一気に、四人のレジスタンス達を倒した、ミミックマスターだが。


 彼女は、残る八人の敵を制圧しようと、両手に様々な投擲武器を構える。



 そして、再び凄まじい速度で倉庫内を駆け出す。



「それっ! たあっ! とおっ! いけぇ!!」


 ミミックマスターが、勢いよく走りだし、敵を次々と狙う。


 彼女は、ターレット・トラックの荷台に積まれた段ボール箱裏に隠れた、レジスタンス二名を狙う。


 スローイングナイフで心臓に突き刺し、シルバーコインで目玉を貫通させて殺害する。



 さらに、反対側にあるベルトコンベアーの機械に隠れて銃撃してくるレジスタンス達。


 連中を、一人は二枚のカードで両目を切り裂き、三枚目に投げた、カードを喉に突き刺し殺した。


 もう一人は、チャクラムで頸動脈を切り裂き、血を噴出させて倒す。



 そして、残る四人を殲滅しようとする。



 彼女は、ジャンプしながら宙で体を翻すと、手摺を掴み、更に体を翻して二階に上がる。


 そして、階下の味方を狙う、AK47とRPKを装備した、レジスタンス達を狙うが。


 その二階には、左側・通路からレジスタンス達に、増援が四名も現れた。



 階下には、帝国側部隊の反対側に位置する倉庫内に続く、入口から音が聞こえた。


 なんと、六名のレジスタンス達が救援に駆け付けて来た。


 形勢逆転したはずが、再び押し込まれる形と成ってしまった、帝国側部隊員たち。



「敵の増援が来たのかっ?」


「コイツら何処に居たのよ!」



 レオとミア達は、レジスタンス達の銃撃を回避して、素早く、フォークリフトの陰に身を隠す。


 そして、他の帝国側部隊員達も応戦しつつ、遮蔽物へと移動する。



「ぐ…………」


「あ?」


 しかし、火力を集中させた、レジスタンス達の銃撃は凄まじい。


 それを正面から、まともに受けた帝国側部隊・兵士三名は、無惨にも灰色の床に倒れてしまう。



「味方が押されて来たな…………」


「このままじゃあ、私達も?」


 レオは、フォークリフト後部の陰にある通路から救援に駆け付けた、レジスタンス達に目を配る。


 次いで、連中に向けて、右手に握るワルサーP5を発砲する。



 その反対側である、リフトに爪が装備された方からは、ミアが端から体を出す。


 と同時に、ステアーGB&ステアー・ハーン・ドッペルを乱射して、レジスタンス達を牽制する。



「帝国側の奴等は皆殺しにしろっ! 情けは無用だっ」


「言われなくても、殺ってやるさ!」


 レジスタンス達の銃撃は激しさを増し、帝国側部隊は、完全に追い詰められていた。


 連中の人数は、帝国側が予想した数よりも遥かに多かった。


 装備も豊富で、なめて掛かっていた帝国側は、苦戦を強いられたのであった。



 しかし、外は帝国地上軍・帝国警察特殊部隊が、展開する。


 その上、化学物質補完施設と周囲一帯を、完全包囲している。



 ゆえに、こちらもまた増援がやって来るのは、当然の事であった。



 倉庫右側にある、通路入口から四機のドローンが侵入し始めた。


 その後ろから、帝国軍・突入部隊も救援に駆け付けて来た。



 四機編成のドローン部隊は、天井付近まで、一気に上昇する。


 レジスタンス達を目掛けて、機体下部に搭載された、小型機銃を連射した。



「向こうにも増援がっ!?」


「怯むなっ! 射撃を続けろ」


 攻撃用ドローンに銃撃された、二階手摺に陣取るレジスタンス達は、鉄板の陰に隠れる。


 そうやって、連中は空中から飛んでくる無数の弾丸から身を守る。



 帝国側の増援が現れた事に、彼等は動揺する。



 対する増援に現れた帝国軍部隊は、トーテン・シェーデル・ゾルダートを中核とした分隊だ。


 その中には、ソーサラー、ワーウルフも含まれていた。


 また、十名全員が持つ銃器の火力を集中して、レジスタンス達に制圧射撃を加える。



「数が多く成って来たぞぉっ!!」


「撤退だっ! 撤退いぃ~~~~」


 形勢不利となってしまった、レジスタンス達は慌てだす。


 連中は、倉庫内から撤退する事を決定して退却の準備を始めた。



「ここかっ!」


「援護するぞ…………」


 撤退を開始した、レジスタンス達の左側側面にある通路入口だが。


 そこからも、倉庫内に帝国警察特殊部隊が突入して来た。

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