「死ねっ! 帝国兵」
「家族の仇だっ!!」
身動きの取れない、オーガーとシュバルツ・リッター達。
彼等へ向けて、レジスタンスは重火器による一斉射撃を行う。
連中は、RPGー7とグレネードランチャーを撃ちまくっていた。
彼等は、重火器の弾が切れると、今度は火炎瓶と手榴弾を、一斉に投げ込んできた。
「ぐっ! この程度で、我々のアーマーは砕けないぞっ!」
「こちらは身動きが取れない、このままでは…………」
奥に潜む、レジスタンス達を、見事に追い詰めた積もりが。
逆に、追い詰められてしまった、オーガーとシュバルツ・リッター達。
彼等を、救出しようと、帝国側部隊の隊員達は倉庫内へ突入を試みるが。
倉庫に向かう、入口が火炎瓶により燃え盛る炎の海に阻まれている。
と言った、状況なので、どうする事も出来ず、彼等は立ち尽くすしか無かった。
「退いてね~~」
「なっ! 貴様、どうする積もりだっ!」
だが、女性隊員が一名、炎の海と化した倉庫内へと駆け出していき始めた。
それを下士官は制止するが、すでに彼女は火の海へと、でんぐり返しをしながら飛び込んだ。
もちろん、その耳には命令は聞こえて無かった。
「誰かが来やがった!?」
「撃ちまくれーー」
レジスタンス達は、ストックレスAK47やMAT短機関銃などで反撃する。
そして、ミミックマスターを視認すると、即座に銃撃を加えて来た。
「そこねっ!」
「ごげ…………」
「げぁっ!?」
ミミックマスターもまた銃撃を、猫のようにしなやかに、ジャンプして回避する。
また、体をくるんと回転させながら、フォークリフトの後部に隠れる。
次いで、すぐに陰から銃撃を加えてくる、レジスタンス達に向かう。
彼女は、攻撃を交わしながら、彼等の喉に狙いを定める。
そして、ジャケットの内ポケットから、カードを二枚も投げ付けて突き刺す。
「喰ら……………ぐ」
「次は、あんたよっ!」
プラスチック製ケースの山から、手榴弾を投げようとした、レジスタンス員だが。
ミミックマスターは、胸ポケットから銀色に光るコインを取りだす。
次いで、奴の額に狙いを定めて、素早く投げ付け、眉間にめり込ませて殺害する。
倉庫内、二階の壁際にある手摺に立て掛けられた、鉄板と木箱とドラム缶。
その背後から、レジスタンス達は必死で銃撃を加えてくる。
連中は、ミミックマスターを狙い撃ちしてきた。
「あっ! ヤバイわっ!」
ミミックマスターが銃撃を回避し切れず、撃ち殺されてしまうかと思われた。
だが、帝国側の誰もが、それを一瞬脳裏に浮かべたが、それは杞憂に終わった。
何故なら、彼女を援護しようと、レオとミア達が倉庫内に突入してきた。
二人は、手摺から銃撃してきた、レジスタンス達を即座に撃ち殺したからである。
「君を援護するっ!」
「貴女は前へ行って、頂戴っ!」
レオとミア達は、拳銃による援護射撃で、レジスタンス達を牽制する。
こうやって、ミミックマスターを先に行かせようとした。
そして、二人に続いて、帝国側部隊の兵士達も走ってくる。
彼等、帝国兵も倉庫内に突入すると、遮蔽物に隠れて銃撃を始める。
「二人とも、援護感謝するわぁ~~♡」
ミミックマスターは、近くにあった、鉄製コンテナの裏に隠れる。
援護してくれた、レオとミア達に向けて、感謝を伝えるため、投げキッスのポーズを取る。
「じゃ? 行くわよっと…………」
そう呟くと、ミミックマスターは、レジスタンス達へ向けて駆け出して行く。
走り様に、敵のレジスタンス達に対して、次々と彼女は投擲武器を投げる。
カード・スローイングナイフ・シルバーコイン・チャクラムなど。
これらを、矢継ぎ早に飛ばしまくって、攻撃を与える。
「さぁーー! ショータイムの始まりよっ!」
一気に、四人のレジスタンス達を倒した、ミミックマスターだが。
彼女は、残る八人の敵を制圧しようと、両手に様々な投擲武器を構える。
そして、再び凄まじい速度で倉庫内を駆け出す。
「それっ! たあっ! とおっ! いけぇ!!」
ミミックマスターが、勢いよく走りだし、敵を次々と狙う。
彼女は、ターレット・トラックの荷台に積まれた段ボール箱裏に隠れた、レジスタンス二名を狙う。
スローイングナイフで心臓に突き刺し、シルバーコインで目玉を貫通させて殺害する。
さらに、反対側にあるベルトコンベアーの機械に隠れて銃撃してくるレジスタンス達。
連中を、一人は二枚のカードで両目を切り裂き、三枚目に投げた、カードを喉に突き刺し殺した。
もう一人は、チャクラムで頸動脈を切り裂き、血を噴出させて倒す。
そして、残る四人を殲滅しようとする。
彼女は、ジャンプしながら宙で体を翻すと、手摺を掴み、更に体を翻して二階に上がる。
そして、階下の味方を狙う、AK47とRPKを装備した、レジスタンス達を狙うが。
その二階には、左側・通路からレジスタンス達に、増援が四名も現れた。
階下には、帝国側部隊の反対側に位置する倉庫内に続く、入口から音が聞こえた。
なんと、六名のレジスタンス達が救援に駆け付けて来た。
形勢逆転したはずが、再び押し込まれる形と成ってしまった、帝国側部隊員たち。
「敵の増援が来たのかっ?」
「コイツら何処に居たのよ!」
レオとミア達は、レジスタンス達の銃撃を回避して、素早く、フォークリフトの陰に身を隠す。
そして、他の帝国側部隊員達も応戦しつつ、遮蔽物へと移動する。
「ぐ…………」
「あ?」
しかし、火力を集中させた、レジスタンス達の銃撃は凄まじい。
それを正面から、まともに受けた帝国側部隊・兵士三名は、無惨にも灰色の床に倒れてしまう。
「味方が押されて来たな…………」
「このままじゃあ、私達も?」
レオは、フォークリフト後部の陰にある通路から救援に駆け付けた、レジスタンス達に目を配る。
次いで、連中に向けて、右手に握るワルサーP5を発砲する。
その反対側である、リフトに爪が装備された方からは、ミアが端から体を出す。
と同時に、ステアーGB&ステアー・ハーン・ドッペルを乱射して、レジスタンス達を牽制する。
「帝国側の奴等は皆殺しにしろっ! 情けは無用だっ」
「言われなくても、殺ってやるさ!」
レジスタンス達の銃撃は激しさを増し、帝国側部隊は、完全に追い詰められていた。
連中の人数は、帝国側が予想した数よりも遥かに多かった。
装備も豊富で、なめて掛かっていた帝国側は、苦戦を強いられたのであった。
しかし、外は帝国地上軍・帝国警察特殊部隊が、展開する。
その上、化学物質補完施設と周囲一帯を、完全包囲している。
ゆえに、こちらもまた増援がやって来るのは、当然の事であった。
倉庫右側にある、通路入口から四機のドローンが侵入し始めた。
その後ろから、帝国軍・突入部隊も救援に駆け付けて来た。
四機編成のドローン部隊は、天井付近まで、一気に上昇する。
レジスタンス達を目掛けて、機体下部に搭載された、小型機銃を連射した。
「向こうにも増援がっ!?」
「怯むなっ! 射撃を続けろ」
攻撃用ドローンに銃撃された、二階手摺に陣取るレジスタンス達は、鉄板の陰に隠れる。
そうやって、連中は空中から飛んでくる無数の弾丸から身を守る。
帝国側の増援が現れた事に、彼等は動揺する。
対する増援に現れた帝国軍部隊は、トーテン・シェーデル・ゾルダートを中核とした分隊だ。
その中には、ソーサラー、ワーウルフも含まれていた。
また、十名全員が持つ銃器の火力を集中して、レジスタンス達に制圧射撃を加える。
「数が多く成って来たぞぉっ!!」
「撤退だっ! 撤退いぃ~~~~」
形勢不利となってしまった、レジスタンス達は慌てだす。
連中は、倉庫内から撤退する事を決定して退却の準備を始めた。
「ここかっ!」
「援護するぞ…………」
撤退を開始した、レジスタンス達の左側側面にある通路入口だが。
そこからも、倉庫内に帝国警察特殊部隊が突入して来た。
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