【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

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デブにゃーちゃん
デブにゃーちゃん

第203話 シュトゥルムZを殲滅しなければ…………

公開日時: 2024年7月12日(金) 10:31
更新日時: 2024年7月14日(日) 21:31
文字数:3,098


「うわああああっ!? やらせはしない、これでも喰らいやがれーーーー!!」


「〇○◤◥◤っ!! ◆◣〇◇▧◎…………」


「◤▧〇◢■◣□▩▧◥◤っ!?」


 目の前が見えなくなった状態にも関わらず、シュヴァルツ・リッターは乱射を止めない。


 それどころか、機銃掃射の勢いは歯止めが効かなくなり、味方兵士を巻き込みながらも続けられる。



「チャンスだっ! 今のうちに攻撃するぞっ!!」


「この好機は逃がしませんよっと?」


 ドォロルは、強力な火炎魔法を放ちながら、敵が隠れていた遮蔽物を焼き払う。


 そうして、敵が混乱している最中を狙って、マイクロ・タボールを橫から凪ぎ払うように連射する。



 それと同じく、敵が混乱した隙を突いて、シルヴィはガリルARで精密射撃を加えていく。


 一発ずつ放たれる小銃弾は、敵兵士の眉間や側東部を撃ち抜き、何人か正確に仕留める。



「◆◤◣◥▩□■っ!?」


「よし、俺たちも前進するぞっ!」


「突撃だっ!!」


「▶◣〇▩◌◣◤◆▧▣●○」


 フジ・ダイナミックオートを持っている、ジューポン人兵は、炎上しながら何発もの銃撃を受ける。


 AK74を撃ちつつ、顔を布で被ったPMC要員は、燃える敵の遮蔽物に向かって突撃を開始した。


 ステンガンを持つ民兵は、特攻しながら乱射しまくり、弾丸をアチコチに飛ばしまくる。


 DAK47を握る、コリャン人兵は銃身下部に取り付けた、フラッシュライトを光らせる。



「うわわっ! 眩し…………」


「ぐぅおっ!?」


 眩しい光りに目を瞑ってしまった、顔が分からないPMC要員は、機銃掃射を受けて倒れてしまう。



 一方、民兵の方はセンサーに触れたらしく、マンホール型・空中炸裂地雷が宙を舞う。


 そして、マンホールから何発もの拳銃弾を受けてしまった。



「気をつけろっ! まだ、ミミックマスターが居るぞっ!!」


「罠だらけなワケね、これじゃあーー? 迂闊に近寄れないわ」


 ナタンとメルヴェ達は、制圧射撃を敵が潜む燃え上がる遮蔽物に撃ち込んでゆく。


 しかし、二人とも何処に、ミミックマスターが罠を仕込んでいるか分からない。



 ゆえに、前進を阻まれて、これ以上は先に進軍できずにいる。



「罠なら、俺が纏めて破壊するっ!」


 雷撃魔法の紫電と雷光を四方八方に、ドォロルは放ちまくる。


 ドンッポンッと、設置されていた空中炸裂地雷は、魔法により全て吹き飛んでしまった。



「これで、前し…………は、出来そうにもないかっ!」


「▼●▣◤◆▩◢〇」


「◣◢◌◥●▧◣◢◤▣っ!!」


「■◁◆▩◌▧◆〇◥っ!」


 ナタンは机の向こう側へと、行こうかと思ったが、未だ自動小銃と機関銃類は火を吹いている。


 それは、衰える様子がなく、激しい銃火となって連合側部隊の突撃を阻む。



「やべーーな? どうするんだよ、この戦力差は? 前進どころか、敵すら倒せないぜ?」


「それでも、やるしか無いわっ? 辛くても、前進あるのみっ! ……の前に撃たなくちゃ」


 88式自動小銃&98式自動小銃からは絶えず、ヘリカルマガジンにより暴風が如く弾が飛び出る。


 ナタンとメルヴェ達は、集中的に浴びせられる銃撃を掻い潜りつつ、たまに何発か撃ち返す。



「おいっ! 増援だっ! ドローンも連れてきたぞっ!」


「爆薬は、別動隊が使うっ!」


 困っている二人の耳に、PMCと民兵たちによる声が聞こえてきた。



 階段付近から、ヘリカルマガジン付き、88式自動小銃を乱射する、アラビ人民兵。


 二連散弾銃を、ぶっぱなしつつ、次にAK103を撃ちまくる白人民兵。



 さらに、四機のドローンが機体下部から小型短機関銃を射撃する。



 こうして、民兵たち&ドローン達は、帝国側を攻撃していく。



「喰らえっ! ランチャーだっ!」


「おっし、やっちまうぜっ!」


「●■◥◣▣▣◆▧◢〇◥」


「◆▩▧■◣●◥▨…………?」


「▤◣◣◥◆■〇◆〇◤っ!!!!」


「◢■〇◤▤◌◉◇◎◣◣っ!?」


 東南アシュア系PMC要員が現れると、M80ロケットランチャーを膝だちで構える。


 その砲筒から放たれた、一発は右側で銃を撃っていた、帝国側兵士たちを纏めて吹き飛ばす。



 次いで、オセアニア系PMC要員も現れた同時、MG3を派手に撃ちまくった。


 この二人による攻撃で、東アシュア系を中心とする帝国兵部隊は、一気に劣勢となる。



 だが、敵にも新手が現れた。



「負けているようだな?」


「使えん奴らだっ!!」


「うわっ! 撃ってきたっ!」


「不味いぞっ! 隠れろっ!」


 指揮官らしき、女性ウィザードが天井の穴から落下するとともに、氷柱を何回も連発する。


 また、副官らしき制帽を被るヴァンパイアも、女性民兵を肉盾にしながら降りたった。



「美味い、美味いっ♡ 美味いぜっ♡」


 どうやら、ヴァンパイアは胸や腹を撃たれているらしく、制服の弾痕から青い血を垂らしている。


 とは言え、女性民兵の死体に噛みつき、首筋から血を啜《すす》って回復しているようだ。



「どわああああっ!? 前が見えんっ!!」


「貴様、何をやっているっ!」


 暴れ回るシュヴァルツ・リッターに対して、女性ウィザードは火炎魔法を暫く放ち続ける。


 それにより、防弾バイザーに張り付いていた、雪や氷塊が溶けた。



「ああ、敵の増援かっ!」


「形勢逆転したと思いきや、また形勢不利……………」


 ナタンとメルヴェ達は、新たな敵兵士の出現に不利を悟る。


 しかし、それでも二人を含む連合側の兵士たちは、様々な銃を撃ちまくった。



「ふんっ! この程度、効くわけないだろうっ!」


 女性ウィザードは、薄くキレイで大きなガラス窓を展開する。


 しかも、この窓は防弾性能が高く、機関銃による7、62ミリ弾すら弾き返してしまう。



「あの防護壁、あれは氷結魔法で作ったんだっ!」


「いったい、どうすれば…………」


「イズラエル兵たちも、困っているな」


「どうにか出来ないからしら?」


 机裏からドゥロルの声が響き渡り、シルヴィは分身を作りまくる。


 精鋭兵士たる二人が、取れる手段がないと困る姿に、ナタンも冷や汗を垂らしながら様子を見守る。



 高性能な防弾ガラスと化した、氷結魔法による氷壁を打ち破るべく、メルヴェは思案する。


 氷壁には、円い穴が空き、そこを銃眼として帝国側兵士たちは銃撃してきた。



「◤〇◎■? ◇◢◌◥◢っ!」


「◣◤◤◎〇◇■◢◉……………?」


「あら、あら? 大変ね?」


「ここは、凄まじい死臭がするな」


 さらに、敵側に廊下に通じる出入り口から、東アシュア系・黒髪ロングの女性リッチが現れた。


 彼女は、死にかけの味方を笑顔で見つめると、直ぐに回復魔法を唱えていく。



 その間、同じ場所を通ってきた、黒い制服に身を包む、黒毛ワーウルフは直ぐに戦列に加わる。


 奴は、持っていた91式歩槍を、銃眼から素早く構えて射撃してきた。



「また、増援かっ! 多勢に無勢だぜ、神様、助けてくれっ!」


「いったい、何人敵兵は居るのよっ! もう腹立つわっ!!」


「◤◣〇◥◎◌◢◆■◤◤」


「〇▶◆◼▧◉◌■■◥」


「フフ、これで再び戦えますよ」


「よし、このまま一気に潰すっ!」


 ナタンとメルヴェ達は、怒鳴りながらも何とか起死回生の手はないかと探す。


 だが、特殊な兵種が揃った敵部隊を前にして、取れる手段は、無駄弾をバラまくしかない。



 しかも、東アシュア人兵士をリッチが応急手当てしたため、負傷していた者も動き出す。


 そうして、ホラー映画に登場するゾンビの如く、アンデッド兵たちは銃を持って立ち上がる。



 彼らを統率しつつ、ウィザードは風刃魔法を全体魔法として、一斉に放ち攻撃してきた。



「うわっ!? 機銃弾より、凄いっ!!」


「まるで、台風の真っ只中だわっ!!」


 風刃魔法は、力強くノートPCや固定電話を、ナタンとメルヴェ達の後方に吹き飛ばす。


 やがて、それらは再奥にある壁まで到達すると、ガチャンと音を立てて壊れるのだった。

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