帝国側は、宇宙艦隊まで投入して、連合軍空挺師団を壊滅させた。
さらに、地上に残っている大規模な部隊も、カスマナーフト部隊により掃討されていく。
また、黒い宇宙ロボット兵、フョードルも多数投入されて、連合側兵士を二丁拳銃で殺戮していく。
「うん? 音楽が聞こえてくる?」
「宇宙艦隊からだ」
ワルキューレ騎行の歌声が聞こえてきたかと思うと、宇宙艦隊から何かが、大量に落下してくる。
フロスト中尉とザミョール中尉は、空を見上げると、そこに悪魔が滑空してくる姿を見た。
『…………◢◤~~■ッ!? ◤◤~~◥◢ッ!!』
歌声を歌いながら、鎧と翼を纏う有翼兵たちが宙を舞う。
黒と紫に塗装された悪魔を思わせる鎧を纏うワルキューレが、剣を振るう。
紫色に光る三角ドラゴン型バイザーは、後ろ向きの二本角に付いた、角ばった三つ翼を靡かせる。
青光するヴァイキングソードを掲げ、紫色のラウンドシールドを手に持つ彼女は隊長らしい。
紫色の蝙蝠みたいな大翼には、誘導ミサイルが装着されている。
尻には、黒い長い尻尾を生やしており、尖端には二枚の紫色をした尾翼型カッターがある。
『…………◢◥■●■◥◥◢◥◣◤』
歌声と音響は、大音量て周囲に反響しながら、まるで地震のように響き渡る。
隊長の後に続いた、黒い羽根つき骸骨型兜サヴォイアードヘルムを被る、ワルキューレが滑空する。
三股槍トライデントを右手に握る彼女は全身真っ黒で、死神を思わせる。
そして、三つの切っ先から稲光を放ち、地上を攻撃する。
『◤◥■◤●◥◣◣■〇◣◤●◥◢◥』
「がああああーーーー!?」
さらに続いて、地上へと歌いながら降り立ちつつ、黒いデスサイズを、ワルキューレが振るう
銀色に輝く凶刃は、連合軍兵士の胸を切り裂き、真っ赤な血液を、路上に振り撒いた。
黒いドラゴンを思わせる三角系の巻き角つきヘルメットに、白い骸骨面を被る彼女は死神に見える。
黒の鎧と青い服装に身を包んだ、死は次なる獲物を求めて、青い翼を、はためかせて飛んで行った。
『◣●◢■◢◣■〇■◥◢◤〇●◥◢』
「うわああーー!? ぐぁっ!」
『◣◢■●◥◤◣〇◣◤●◥◤◢◤』
「ぎゃああああああっ!!」
『◣◣◥●◤◢◥◣◥◢◥■◥◢■■◤』
「ぐわあっ!!」
『■◤◤◢◥◣■●◢◢◥●◢◤◢◢』
「うわわわわわっ! ぐえっ!」
相変わらず、ワルキューレ騎行の歌を口ずさみながら、デーモン部隊は地上を真っ赤な血に染める。
真っ青なワルキューレは、尻尾をブラブラと動かしながら急降下していく。
次いで、逃げ回る白人民兵の胴を真っ二つに切り裂く。
滑空する青紫色のワルキューレは、翼に装着した、レーザーソードで連合軍兵士を斬り捨てる。
その断末魔が周囲に木霊する。
落下するように降下してきた、鼠色ワルキューレは逃げ惑うPMC要員に足先の爪で掴みかかる。
そして、頭を鷲掴みすると、スイカのように潰して血と肉片を撒き散らした。
黒鼠色のワルキューレは、両脚を広げながら逃げるレジスタンス員を襲う。
次いで、ガシッと両肩を掴むと、段々と上昇していき、いきなり空中から落下させる。
「まるで、カラス見たいだわ」
「ネージュ、格好いいか? 君も、あの部隊に転属願いを出すかい?」
いつの間にか、ネージュ準尉は、フロスト中尉より少し離れた場所に移動していた。
「いえ、私は…………」
「分かってる、ジョークさっ!」
ネージュ準尉が、自身から離れたくは無いと知っている、フロスト中尉は嗤いながら呟く。
『●◤■□■◢◥◣■◢◥◣』
『◢◣■■◥◣◢◤●□◤◤』
両翼に取り付けた、ガンポッドから地上に機銃掃射を放つ、ワルキューレ。
大きな弓から、エナジー・ボルトを放つ、ワルキューレ。
他のデーモン部隊も、AK12やレーザーライフルを射ちまくる。
『■◤◣◥●■◢◯■◣□◣◤◣』
「きゃああああっ!!」
『◥◆○◢◥◣◣■□■◥◣◤□』
「いやああっ!? ぐぅっ!?」
あるワルキューレは、女性レジスタンス員を掴み上げると、空へと高く飛び上がる。
また、別なワルキューレは、女性兵士を尻尾に巻き付けて捕縛する。
『■□◥◢◤◣◥◣◣●◯◥■◣』
『◥◢■◤◯◢◥■□◢◥◥□◥』
『◣◥□■□◥●■●◤□◤◢◢◤』
『◣■□◢●◥◢◤□◣■◤○◢◢』
「ぐぅっ!! 動けない…………」
「誰かぁっ! 助けてっ! もご?」
「ぐあっ! いやあーー!?」
「止めてっ! きゃああっ!」
ワルキューレは、女性民兵にAK12の下部から特殊粘着弾を射ちまくる。
そこには、連射可能な弾倉を左側に装着した、GPー34があった。
他のワルキューレは、AGSー30自動擲弾銃を抱えながら、同種弾薬を連続で放ちまくる。
さらに、別のワルキューレは両翼に取り付けた、RPG2を発射する。
また、あるワルキューレは肩に構えた、RPGー29から火を吹かせた。
これらの攻撃により、連合軍側に着いていた女性衛星兵部隊は、物凄い大混乱に陥る。
真っ黒いバブルラバーに包まれてしまった、彼女たちは踠く。
だが、動けば動くほど、光沢を放つ黒いラバーゴムに包まれてしまい、身動きが取れなくなる。
彼女たちは、まるで鳥黐《トリモチ》に捕まった小鳥のようだ。
こうして、レジスタンスや連合軍兵士に属していた、彼女たちは捕まえられた。
「よし、作戦完了だっ! 撤収準備にかかれっ! あの公園に向かうっ!」
「了解しました、お姉さまっ! 各捕獲班員は、女性兵士を連れてこいっ!」
「分かったよ、お姉ちゃんっ! みんな、着いておいでっ!」
隊長らしき、紫色のワルキューレが命令すると、デーモン部隊は彼女に続く。
骸骨型兜サヴォイアードヘルムのワルキューレも、味方に指示を出しながら空を飛ぶ。
白い骸骨面のワルキューレも、ビルから飛び上がり上昇していく。
「ここの指揮官は、どちらだ?」
「ンな者《もん》は、居ねぇよ」
「そうだね」
半透明な紫色バイザーの隊長ワルキューレは、公園に降り立つと、指揮官らしき二人組を見つけた。
ザミョール中尉は、知らぬと言い、フロスト中尉も自分は、上級将校ではないと答える。
「どちらも、警察部隊を率いる中尉クラスの下士官に過ぎないんだ? この混戦の中で、帝国軍の師団長や大隊長が、何処に居るかは分からないんだよ」
「何だと、仕方がないっ! サングリーズル、ランドグリーズルッ! 捕らえた者達を、ここに連れてこいっ!」
「はいっ! ラーズグリーズル、お姉さまっ!」
「捕らえた者達は、もう少しで到着します」
ラーズグリーズルと言う、紫色の隊長ワルキューレは、部下達に命令を下す。
サングリーズルとランドグリーズル達は、従順に従い、頭を下げると片膝を地面につく。
「済まないが、改造車両を借りて良いか?」
「どうぞ、どうぞ、精鋭兵の皆様に使って、頂けるなら光栄です」
ラーズグリーズルの要請に、フロスト中尉は笑みを浮かべながら快く応じる。
上級、または高級将校の機嫌を損ねては、物理的に、首を跳ねられる事を承知しているからだ。
「話して~~~~!!」
「誰かあーー!?」
デーモン隊員たちが連れてきた、女性レジスタンス員や女性兵士たちは、ギャンギャン泣き叫ぶ。
「うるさいっ! 我がワルキューレ騎士団の兵力補充に役立てるのだ、もう少し喜んだら、どうなんだっ!」
「サングリーズル、お姉ちゃんの言う通りよっ! 我がワルキューレ騎士団の一員になれる事を誇りに思いなさいよっ!」
「そ、そんな…………」
「誰が、帝国兵になんか成りたいと思うもんですかっ!」
サングリーズルとランドグリーズル達は、ギャン泣きし続ける、女性兵士たちを怒鳴る。
それに対して、女性兵士は落胆し、女性レジスタンス員は、抵抗する素振りを見せる。
「貴様、首を跳ねられたいのか? と、でも言うと思っているのか…………お前のような勇敢な者こそ、我がたいには相応しいっ! そこの帝国兵っ! コイツを連行しろっ!」
「え、俺ですか? じゃなくて、了解しましたっ!」
「高貴なレディーの命令なら、即座にっ!!」
ラーズグリーズルの命令を受けた、レオとカルミーネ達は、女性レジスタンス員を連行していく。
「ふん、後で覚悟しておけっ!」
「フンッ! どうせ、そんな感情も記憶も消してやるっ! 代わりに私への愛と忠誠心を植え付けてやろう? ククッ!」
女性レジスタンス員に対して、ラーズグリーズルは両腕を組み、余裕の笑みを浮かべる。
そして、レオとカルミーネ達により、彼女は、ウニモグ製の救急車トラックに連れていかれた。
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あと、生活費に直結するので、頼みます。
(^∧^)
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地獄の黙示録に対するオマージュで、ワルキューレ騎行を、デーモン達に歌わせました。
『●◤■□■◢◥◣■◢◥◣』
『◢◣■■◥◣◢◤●□◤◤』
これは、YouTubeに歌詞が翻訳された物が存在するのですが。
著作権があるのかどうか、全く分からんから、こうしました。
まあ、読者の皆様は、頭ん中で歌を思い出すか、YouTubeを見に行って下さい。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!