ナタン達が、秘密基地内で待機していた。
その間も、帝国とレジスタンスによる戦いは行なわれている。
まだ、この星では、争いによる最終的な決着は着いて無い。
赤き地の通った人間が勝つか。
それとも、青い地の通った異界から来訪した、侵略者が勝つか。
決定的な勝敗は、未だ決まっていない。
黒・白・青・灰などと言った、色合いに塗装された、ビル群が、たくさん建ち並ぶ。
それ等の間を、漆黒に塗装された、装甲車が三台も走る。
黒・白・青などの色に塗装された、パトカーが四台も車列を作って走る。
その周りを、十数台にも及ぶ、バイク&サイドカー達が護衛しながら街中を疾走する。
「…………RPGィーーーー!?」
一人のバイクに跨がっている警察交通隊員が、大声で叫ぶ。
彼は、五階建ての建物屋上から、RPGー7が発射されたことを確認する。
そして、車烈中央を走る一台のパトカーを、RPGー7が放った、弾頭がド派手に吹き飛ばす。
その衝撃で、爆炎と破片が宙を舞った。
「敵襲っ!! 散開しろっ!?」
美しい、シルバープラチナ・ロングヘアが、揺れ動く。
同じく、シルバープラチナの眉毛と睫毛、雪のように白い肌など。
かなり容姿が整った、女性下士官は、装甲車の中から命令を下す。
そして、自らも車両から飛び出る。
その命令が下ると同時、警察隊員たちも路上に飛び出す。
彼等は、屋上からRPGー7の砲撃と銃撃を浴びせて来る、レジスタンス達に応戦する。
「フォイアッ!」
車両から飛びでた、警察隊員たちは、女性下士官の命令を受けて、上を向く。
それから、直ちに屋上で展開する、レジスタンス員へ向けて、銃撃を加えつつ応戦する。
だが、レジスタンス達は、数門のRPGー7以外にも武器を持っていた。
単発中折れ式のグレネードランチャー、手榴弾ら火炎瓶など。
中々の強力な武器で、帝国警察部隊を圧倒する。
「もっと撃ってやれっ!」
「言われなくても」
赤フードを被った、レジスタンス員は、M16A3ライフルを、ビルの下へと向けて連射しまくる。
その隣で、黒人レジスタンス員は、マークスマン・スコープの取り付けられた、M14を構える。
次いで、狙いを定めて、単発で次々と引き金を動かして、撃って行く。
彼等以外のレジスタンス達も、眼下で銃を撃ちまくる帝国警察部隊へと火力を集中する。
「チッ! くそーー! 上の奴等が五月蝿いな?」
「カルミーネ、私達が行く必要が有りそうね?」
ビルの隙間に隠れている、派手な制服姿をした、帝国警察隊員。
その隣には、野戦帽を被った、女性隊員が控える。
二人が、ビル屋上から銃撃して来るレジスタンス達の様子を伺いながら会話する。
「僕等の出番か?」
「私達の出番よっ!」
その派手な制服姿をしている男性隊員は、カルミーネだ。
彼の容姿は、幼少期とは違って、かなり大人びた雰囲気になっていた
スモーキーグレイで短髪の髪、シー・グリーンの瞳、肌色は薄くピンクがかった白い肌をしていた。
服装は、右側に、黒と青色の鳥羽根が着いた、制帽を被り、帝国警察の制服を着ている。
だが、右肩には、イタリィー国家憲兵隊カラビニエリのような青いマントを掛けていた。
武装は、タンフォリオT95コンバット拳銃を右手に装備する。
腰のベルトには、アネラスソードを帯刀していた。
そして、彼の隣に立つ、女性隊員はベーリットだ。
彼女は、柔らかそうな、シルバーホワイトのポニーテール髪を風に揺らす。
ブルーグレーの瞳、蒼白色をした肌は、かなり美しかったが。
顔は、右側が青紫色の吹き出物と腐敗痕が付いていた。
服装は、黒い野戦帽を被り、野戦服に身を包む。
武装は、両手でコングスベルグ・コルト拳銃を確りと握る。
そして、背中には、AGー3ライフルを背負っており、腰にはブラックサーベルを帯刀していた。
「ベーリット…………用意は良いかい、もう行くよ?」
「ええ、私も準備出来てる、行きましょう」
カルミーネとベーリット達は、ビルの非常口であるドアを開く。
それから、二人とも、中に手榴弾を投げ入れた。
これで、室内に待ち構えて居るかも知れぬ敵を攻撃する。
そして、手榴弾が炸裂し、室内に爆発音が響いた。
灰煙が混じった爆風が、ドアの隙間から漏れでると、二人はビル内へと突入して行く。
「この建物は四階立てだ、上部にはきっとレジスタンスと数多くの罠が仕掛けられているに違いない」
「それでも、私達は棘《いばら》の道を進むしか無いわね?」
慎重に廊下を警戒しながら進む、カルミーネとベーリット達。
彼等は、廊下の端に設置された、ゴミ箱・段ボール箱・救急箱など。
怪しい物に、センサー式の爆弾が仕掛けられていないかと、注意しつつ上層階を目指す。
「下はどうなっている?」
「窓から顔を出すと、脳天を撃ち抜かれるわよっ!」
ビル内から、壁裏に隠れて、窓の下を慎重に覗き混む、カルミーネ。
窓から、向かい側にあるビル屋上に陣取る、レジスタンスを警戒する、ベーリット。
二人が、路上に注意深く視線を向ける。
すると、そこには装甲車の残骸と、帝国警察隊員が死体として頃がっている。
そして、ビル内や建物の隙間に逃れた、警察隊員たちが見える。
彼等も、屋上のレジスタンス達に向けて、反撃している姿が視認できた。
「此処から見る限りだと、味方は何とか持ちこたえている様だね?」
「もうすぐ増援が来るわよ、私達はそれまでに上層階のゴミ共を片付けなきゃ!」
廊下を走って通った、カルミーネとベーリット達は、階段を警戒しつつ上がり四階まで来た。
すると、四階には銃を構えた、レジスタンス達が窓から路上に制圧射撃を加えていた。
「階段から敵が来やがったぞぉーー!」
「いよいよ、敵さんのお出ましかっ!」
七人からなる、レジスタンス達は、二人の存在に気が付くと、銃口を向け発砲して来た。
階段に身を隠した、二人は暫くの間銃撃に耐える。
「くっ! …………どうするの?」
「こうするさっ!!」
階段の下に身を隠す、ベーリットは次に何をするかと、カルミーネを問い詰める。
すると、彼は腰のベルトから柄付き手榴弾を取りだす。
それを、レジスタンス達に向けて素早く投げ付ける。
「グレネーーーードッ!?」
「やばいぞ、隠れろっ!!」
カルミーネとベーリット達を、標的にしていた、レジスタンス員達。
連中は、RPKとPK機関銃で凄まじい銃撃を放ってきていたが。
投げ付けられた、柄付き手榴弾に気が付き、大きな声で叫ぶ。
他の五人存在するレジスタンスたちも、急いで逃げ出すが。
時すでに遅く、柄付き手榴弾が、ド派手に爆発した。
その爆発音と爆風は凄まじく、一瞬で真っ赤な広がった。
それは、叫んだ、レジスタンス側の機関銃手を、二人とも吹き飛ばしてしまう。
「う、ぅ?」
「くそ、死ねっ?」
廊下奥&室内、これ等の場所へと逃げ込み、運よく爆発に巻き込まれ無かった、レジスタンス達。
連中は、カルミーネとベーリット達に対して、次々と反撃をしようと、銃を撃とうとする。
当然、彼等はそれを許さず、拳銃を発砲しながら、レジスタンス達へと迫る。
彼等は、疾走して、どんどん敵の間近に接近して来る。
「死ぬのは、貴様だ…………」
「そうだよっ! 僕等はこんな所で負けないんだ…………」
爆発で吹き飛ばされた、レジスタンス側の機関銃手は、満身創痍の状態であったが。
まだ息があり、RPKの射手は抵抗しようと腰から下げた、ホルスターに手を伸ばした。
その動きを察知した、ベーリットは素早く動き、真っ直ぐ伸ばした両腕に力を込めた。
そして、機関銃手よりも先に、コングスベルグ・コルトを眉間に撃ち込み絶命させる。
その隣で、全身に爆発した手榴弾による破片が刺さった、PK機関銃を持つ射手は叫ぶ。
他のレジスタンス達も、酷い火傷を負って仰向けになって苦しんでいる。
彼等に向かって、カルミーネは呟き、タンフォリオT95コンバット拳銃を撃つ。
「反撃しろっ! 此処で足止めするっ!」
「言われなくてもっ!」
AK47・Gー3ライフル・MP5・ウージー等から弾丸が放たれる。
レジスタンス達は、廊下にあるドア陰から、これ等の銃口を、二人に向けて反撃する。
カルミーネとベーリット達も、事務室らしき部屋に、素早く身を隠し応戦する。
「早く制圧しないと」
「面倒ね?」
カルミーネは、ドアの陰から片手で、タンフォリオT95コンバットを撃つ。
ベーリットは背中に背負っていた、AGー3ライフルを取りだす。
それと同時に、素早く、レジスタンス達へ向けて発砲する。
警察部隊員である二人と、レジスタンス達は、凄まじい銃撃戦を廊下で繰り広げる。
が、そこへ屋上に居た、レジスタンス達が六名合流する。
新たに現れた、レジスタンス達は、二人に単発中折れ式グレネードランチャーを撃って来た。
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