数時間後、空を戦闘機が飛ぶ中、帝国軍と連合軍は各地で銃撃戦を展開していた。
「六人とも、準備万端です」
「怡仁《ジョセリン》、後から進撃は頼んだぜ」
ジョセリンは、鼠色に塗装された、FASTヘルメットを被る東アシュア系の女性隊員である。
顔は、ふんわりした薄灰色パーマショートボブに、水色の瞳と青く大きな唇をしている。
黒いバラクラバは外しているが、それ以外には鼠色の戦闘服を着ていた。
防弾ベストには、ポケット型・弾帯に、キャリコ用の予備弾倉を三個も容れていた。
そのポケットには、左側には散弾用弾帯を付け、右側には自動小銃用弾帯を装着していた。
ベストの胸部には、何らかの漢字が書いてあるが、小さくてよく見えなかった。
武器は、フランキ・スパス12を背中に背負い、両手にキャリコM960A短機関銃を握っている。
右足には、覗き窓の下に、白い漢字で海巡署と書かれた黒盾を立て掛けていた。
迷彩野戦帽を被るレオは、彼女に声を掛けると早速、車に向かう。
彼は、茶・黒・深緑・黄緑の点々からなる、フレクター迷彩ポンチョを着ている。
「レオ、レディーを待たせるなんて、男として最低だぞ」
「いいから、早く出しなさい?」
「そう、そう、格好をつけてないで」
カーキ色のフィアット508CMコロニアーレが、一台停車している。
その運転席には、真っ赤なベレー帽を被るカルミーネが座る。
彼は、黄色・黄緑・茶色からなる、サンマルコ空挺部隊用の迷彩服を着ていた。
後ろからは、緑ベレーを被る、ベーリットがAGー3で彼の頭を突っつく。
彼女は、緑・黄緑・カーキからなる、M98迷彩ジャケットを着ていた。
迷彩柄フード被る、ミアも後ろの座席から、ステアーGBの銃口を向ける。
服装は、黄緑生地に上から緑色の雨が降るような模様をした、レインドロップ迷彩服を着ていた。
さらに、上から、黒・緑・茶・カーキからなる、スポットパターン迷彩ジャケットを羽織っている。
「早くしてくれないかい?」
「そうよ、もう時間よ」
緑色のサファリハットを被る、ハーミアンも後ろの牽引された荷台から声を掛けてくる。
赤茶・レタスグリーン・緑からなる、F1リザード迷彩服を着ている。
薄い緑・茶かなる塗装を施された、ECHフリッツ・ヘルメットを被る、レギナも文句を呟く。
彼女は、鰐皮《わにがわ》に見える、緑と深緑のプーマ迷彩ジャケットを着ていた。
「お前ら、うるさいぞ、今乗るから待っていろ」
レオは、ドアを開けること無く、飛び込みながら左側の座席に乗り込む。
「立群《リーチャン》、心凌《シンディー》、開けてくれっ!」
「今、開けますよ」
「では、ご無事でっ!」
レオの命令により、警察隊員たちが、ブルーシートを剥がすように、ずらしていく。
それが終わると、ローマ式敬礼をしながら、彼等は六人を見送る。
リーチャンは、頭部に黒いフリッツ・ヘルメットを被っている。
そして、黒目と浅黒い肌と、目元だけしか見えない黒いバラクラバを付けている。
服装は、黒い戦闘服に、防弾プレートとタクティカルベストを着ていた。
ベストの右胸ポケットには、白い字で、上に刑事警察局、下に霹靂小組と書かれていた。
背中には、LWRC、REPR反自動小銃を背負う。
右手には、85式40公厘榴弾機銃《グレネードランチャー》付き86式戰鬥歩槍を持つ。
左手には、覗き穴の下に、白い漢字で警察と書かれた黒い盾を握る。
腰のプラ製ホルスターには、S&W、M&P拳銃を容れていた。
シンディーは、ECHヘルメットを被り、バラクラバで顔を隠している。
分かるのは、真ん丸な黒目と、栗色ロングヘアだけだ。
彼女は、紺色の戦闘服を着ており、防弾プレートとタクティカルベストを着用する。
その左胸には、円形バッジが付けられている。
右腕には、青いアーチ型の装飾が見えたが、漢字は小さくて、レオには見えなかった。
また、下には上部が丸みがかった、シールド型の装飾が付けられていた。
シールドには、真ん中が白い雷マークがあり、右側が青で、左側が青に塗装されていた。
背中には、68式自動歩槍を背負っている。
ワルサーPPQを右手に、白字で維安と書かれた、黒い楯を左手に握っていた。
「それじゃ、行ってくる」
「土産を買ってくるよ」
レオとカルミーネ達は、二人して、仲間達に手を振りながら車を発進させた。
こうして、六人の乗った、フィアット508CMコロニアーレは地下道を進んで行った。
その頃、郵便局内に立て籠り、戦闘を準備している連合軍部隊は、敵を待ち構えていた。
「そろそろ、来るな?」
「ダンター、私も分かるよ、妙な雰囲気だしね~~」
ダンターは、ハンドモーターを手に取り、エスメラルは丸石を握る。
「二人とも、分かるのか? 俺には何も分からない…………」
「長年、戦場に居た者の感って、ヤツだ」
「そうだよ、それより準備は良いかい?」
ナタンには、何も変わった様子はなく、敵が来る気配を感じられない。
しかし、ダンターとエスメラル達は、敵の攻撃が間も無く始まると確信する。
三人は、部屋の奥に隠れており、敵が攻めて来るまで待機していた。
「砲撃開始ーーーー!!」
帝国軍兵士が、外から、RPGーの弾頭を三連続で発射した。
それにより、他の射手も同様に次々と砲撃を開始して、郵便局内は、一気に青い毒霧が充満する。
帝国側は、AGI 3X40に科学弾頭を搭載して、連合側に奇襲を仕掛けたのだ。
「突入ーーーー!?」
「敵を探し出せっ! さっさと、駆逐するんだっ!」
「居たぞっ! あそこだっ!」
「サーマルスコープなら見え? ん?」
帝国軍兵士が、郵便局内に入り込むと、そこには誰も居なかった。
野戦帽を被るグールも、敵を発見できず、目をキョロキョロと動かす。
シュヴァルツ・リッターは、連合軍兵士を見つけたらしく、MG3汎用機関銃を乱射しまくる。
バクテリエラー・ゾルダートも、AK12のサーマルスコープを覗いた。
しかし、現れたのは兵士ではなかった。
『敵を発見しました』
『攻撃を開始します』
「ぐわっ!」
「ぎゃ…………」
フリッツ・ヘルメットを被らされた、REEMロボアーミー達は、両手のベレッタM92Fを撃つ。
彼等には、ショルダーアーマー付き防弾プレートが着せられている。
さらに、背中側にも、予備弾倉が容れてある網カゴがあった。
「ふざけやがって、撃ちまくってやるっ!」
『反撃します』
RPKー74を連射しまくるオーガーだが、一体のREEMロボアーミは、防弾楯を構えてきた。
トカレフを構えた、コイツは防弾楯により、小口径高速弾を全て跳ね返す。
『反撃を返します』
『火炎放射を噴射します』
「ぐわああっ!!」
「ぎゃあああああっ!!」
背中に、HOTミサイルを載せた、タイプは右に向かって走りながら弾頭を発射する。
火炎放射器を背負った、タイプは両手で握る噴射器から猛烈な業火を噴射し続ける。
四発も放たれた、ロケット弾により、外に居た後続の帝国軍兵士たちは吹き飛ぶ。
グール&バクテリエラー・ゾルダートも、得意の毒霧や科学攻撃ができずに、身を焼かれていく。
「ふざけやがって、は? ぐあ…………」
「うわっ!」
それでも、奥を目指すドライアドは、柱の影に設置された、ガンカメラに撃たれてしまう。
これ等は、二個も置いてあり、左右両方に銃口が向いている。
それにより、左側からなら行けると思った、帝国軍兵士も撃たれてしまった。
「次は、ドローンが飛んで来たぞっ!!」
「アイアンクラッドも来たぞ、注意しろっ!」
帝国軍兵士は、室内を舞い、短機関銃を放ってくるドローンをAKMで狙い撃つ。
アイアンクラッドに対しては、シュヴァルツ・リッターが、PKP汎用機関銃を連射し続ける。
こうして、ドローンや罠などは、破壊されていくが、その度に帝国軍側も甚大な被害を被った。
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