【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

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デブにゃーちゃん
デブにゃーちゃん

第206話 混成部隊と混戦

公開日時: 2024年7月12日(金) 10:34
更新日時: 2024年7月14日(日) 21:32
文字数:3,256


「敵を近寄らせるなぁっ!」


「反撃しろっ!」


 置き楯である、緑色の装甲板を設置し終えた、アラビ人部隊は射撃を開始する。


 彼らは、アルメア軍で使用されている砂漠デジタル迷彩を着ている。



 フリッツ・ヘルメットは、灰色や迷彩カバーが付けられた者が目立つ。


 十人程度からなる人数である、アラビ人・分隊は装甲板の上や横から銃を撃ち始めた。



「敵が防御陣地を作ったぞっ!」

 

「これでは、前進できんっ!」


「くぅーー! せっかく、合流したのに」


「敵も本気らしい」


 瓦礫や円形テーブルを倒した場所に、体を隠しつつ拳銃を撃っている警察隊員たち。


 制帽を被る連中は、自動小銃による射撃を受けて怯んでしまい、撃たれないように銃撃を止める。



 その背後からは、アスカリ部隊と言われる、黒人・アラビ人たちが近づく。



 連中は、報酬が目当てに帝国側に着いた傭兵や特殊部隊員か。


 テロや非正戦で、逮捕や捕虜にされたりして、洗脳改造を受けた元レジスタンス員か。



 このどちらかだろう。



「右側に敵が集まっている? 顔の黒い連中も混じっているぞ」


「きっと、帝国側に着いたか、洗脳された連中よっ! アシュア系と同じく使い捨て兵だわ」


 味方部隊より敵に近い、ナタンは帝国側部隊に、黒人やアラビ人たちが存在している事に注目する。


 帝国側に、連中が居るのは使い捨てでしかないと、メルヴェは言いながらHPー91を撃つ。



「あの瓦礫は邪魔だな?」


「グレネードっ!?」


「撃ちまくるんだっ!!」


「制圧射撃っ!」


 メルヴェの放った散弾により、倒された円形テーブルは揺れ動く。


 それに警察隊員たちは、手榴弾を幾つも投げ出し、その後からはアスカリ部隊による銃撃が飛ぶ。



「うわっ! 左側へ行くんだっ!?」


「こっちも、敵が来るわよっ!」


 手榴弾の爆発から逃れるべく、ナタンは咄嗟に、メルヴェを覆うように後ろから抱きしめた。


 だが、幸運にも手榴弾は少し離れた場所で爆発したから、二人とも大した怪我は無かった。



 とは言え、今度は左側からシュトゥルムZが突撃してくるっ!


 しかも、帝国軍部隊による後方から砲撃支援を得てだ。



「▶○◤◎◉◇▣◢」


「◣◥◣◌◥◆○▥▩■◌▤□」


「撃ったぞっ!」


「吹き飛ばせっ!」


 T77衝鋒槍やCQ311自動小銃を乱射しながら、シュトゥルムZ部隊が突っ込んでくる。


 それを援護しようと、後方からRGー6やKBPブルを帝国軍部隊が撃ってきた。



「うわっ! ヤバイッ! 何とかしないとっ!」


「とにかく、撃ちまくるしか無いわっ!!」


 ナタンは、ヘリカルマガジンが空になるまで敵を撃ちまくって、足止めしようと試みた。


 メルヴェも、HP9ー1を撃ち、ポンプアクションを何度も動かす。



 これで、何人かのシュトゥルムZ兵を倒せたが、東アシュア系兵士は大多数が生き残って走る。



「どわああっ!?」


「きゃ…………」


「◇◉◎◣◣◆▩」


「▥◥▤▶●◥◣◎□◉○■」


 敵を近づけまいと、ナタンとメルヴェ達は必死で銃を乱射していたが、敵は止まる気配がない。


 しかも、帝国軍の放った榴弾が二人が身を隠す瓦礫や近くに放射線を描いて落下する。



 その隙を狙って、シュトゥルムZ部隊が、もう直ぐそこにまで近づいてきた。



「●▶◣■◆□◇ッ!!」


「◎◢▥◥■▨◆◤◢っ!」


「▨□▥◎●◣…………」


「■▨◣◥◤◤▥●◉▣▣◉」


「不味い、多勢に無勢だっ!」


「銃がっ!?」


 シュトゥルムZ部隊は、ナタンの頭に銃口を向け、メルヴェにも銃撃を放つ。



「▣○▣〇…………」


「◢◣◥▨〇?」


「あそこまで近づきゃ、当てられる」


「狙い撃ちだっ!」


「撃ちまくるんだっ!!」


 シュトゥルムZ部隊のチィーナ人兵&ジューポン人兵は何故か倒れた。


 その理由は、黒人PMC要員が構える85式重機関銃の射線に入った事で機銃掃射を受けたからだ。


 また、数名のイズラエル軍部隊により、ガリル・エースから放たれた弾丸も連中を殺傷した。



「は? 助かった、いや撃ち返さないとっ!」


「うぐ、撃たれてないわ?」


「あの真ん中の連中は、まだ生きているっ! もっと、グレネードを撃てっ!!」


「了解っ!!」


 ナタンは何とか助かった事で、AK12をヘリカルマガジンが空になるまで機銃掃射させる。


 榴弾の爆風で床に倒れていた、メルヴェも味方部隊による援護射撃で助かった。



 それにより、58式小銃を撃っていた敵兵が倒されて、銃弾の軌道が剃れたからだ。



 しかし、指揮官ヴァンパイアの命令で更なる砲撃指示が下され、二人にグレネード弾が集中する。


 RGー6からは、何発もの榴弾が発射され、KBPブルからも弾頭が放たれる。



「うわっ!! まだ、撃ってきやがるっ!!」


「弾数は多いようだわ、これじゃ不利だわ」


 多数の榴弾が落下した床に、爆風が吹き荒れ、弾頭が当たった場所は爆発する。



 ナタンは、帝国側部隊のグレネーダー達を何とかしないと成らないと思案する。


 メルヴェも両手だけ出して、HP9ー1を撃った後は即座に手を引っ込めて、ポンプを引く。



「は? 何だってんだ? おっ! 撃っているようだな」


「敵部隊だっ! 撃たないとっ!」


 ウッドランド迷彩を着て、緑色のフリッツ・ヘルメットを被る、黒人兵士が現れた。


 彼は、ベクターSSー77汎用機関銃を床に置くと早速だが、機銃掃射させまくる。



 もう一人、赤いベレー帽を被った同じ服装の黒人兵士が現れると同時に、FALを撃ち始めた。



「あれ? 地下道から味方が出てきたのかっ!」


「ナタン、彼等を援護するわよっ!!」


「あ、クソッ! 弾が切れたぞ」


「援護するから、早く装填しろ」


 ナタンは、AK12を撃ちながら地下通路から射撃している味方部隊を援護する。


 メルヴェも、HP9ー1を発砲しながら味方を支援する。



 ベクターSSー77をを撃ちまくる黒人兵士は、弾切れになると、体を穴の中に引っ込めた。


 そうして、防弾ベスト上に巻いていた、ベルト式機銃弾を機関部に入れる。



 赤ベレー帽を被る黒人兵士は、ダットサイト付きFALを構えつつ叫ぶ。


 彼は、的確に射撃を放ち、シュトゥルムZ部隊を倒してゆく。



「■▣◉〇▨◣●ッ!?」


「▥□▩◉○◎◥▣◥っ!」


 赤ベレーの黒人兵士は、78式狙撃保銃やPUスコープ付きSVT狙撃銃を構える敵兵を射殺する。



「二人とも、退いてくれっ!」


「おっ? グレネードランチャーの登場かっ!」


「いいから、避けろっ!」


 LG5Sスナイパー・グレネードランチャーを抱えた、アラビ人兵士が登場する。


 どうやら、灰色フリッツ・ヘルメットを被り、砂漠デジタル迷彩を着た、アラビ人兵士のようだ。



 そして、機関銃手の黒人兵士やFALを構えていた射手は、左右から下がっていく。



「射つぞっ!」


 こうして、アラビ人が構えるLG5Sランチャーが発射された。



「はあ? ランチャーだっ! 敵がああっ!?」


「いぎゃああああっ!」


「ぐわああーーーー!?」


 ランチャーで撃たれた円形テーブルや棚は、吹き飛ばされてしまう。


 それに、巻き込まれた多数の帝国軍兵士たちは、砲撃で爆発と炎に包まれた。




「次は、私の番よっ!!」


「グレネーダー、敵のランチャーを狙えっ!」


「分かりまっ! ぐあ……………」


 次いで、同じく砂漠迷彩とヘルメットカバーに身を包んだ、女性兵士が現れた。


 彼女は、早速M47ドラゴンの単客を展開するとともに、弾頭を発射する。



 すると、バズーカ型筒から両側に開けられた、ゴルフボール程度の穴が、次々と発射ガスを吹いた。


 そして、棚裏からRGー6を構えていた帝国側の射手を吹き飛ばした。



「ぐっ! ブルの射手、奴らを狙い撃てっ!」


「ここらからじゃ、瓦礫が邪魔で撃てませんっ!」


「敵が怯んでいるっ! 今の内だっ?」


「我々は前進するっ!!」


 指揮官ヴァンパイアの命令を聞いた、KBPブルを構えていた射手だったが。


 奴からは射線上に、ナタンとメルヴェ達が身を伏せている瓦礫があるので、そもそも狙えない。



 さらには、帝国側に隙が出来たと思った、アラビ人部隊が動き出す。


 彼等は、防弾板を両手に持ちながら移動し始める。


 また、それを、MK48汎用機関銃で、グリーン・シュヴァリエが援護する。



 こうして、帝国軍部隊は、徐々に劣勢へと追い込まれていった。

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