【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

レジスタンスは今日も戦う
デブにゃーちゃん
デブにゃーちゃん

第93話 勝負の行方は?

公開日時: 2024年7月10日(水) 09:27
更新日時: 2024年7月13日(土) 10:12
文字数:3,517


 左側から、M60を機銃掃射しながら迂回して攻めてくる、シュヴァルツ・リッター。


 ドライアドらしき、黄緑ベレーの黒人女性は、ステアーTMPを横向きにして、乱射しまくる。



 右側へ回り込んで、ドラムマガジン付き、ステアーAUGで制圧射撃を加えてくる、オーガー。


 迷彩野戦帽のアシュア系女性は、M16A4を連射しながら走ってくる。



「回り込んでくるぞ、散開しろっ!」


 ザミョールは、敵を視認すると、怒鳴り声で、次なる指示を部下に出す。


 彼は、カピトリーナ二等兵が構える大楯から後ろから身を出さず、AK12を乱射する。



「了解ですっ!」


「了解っ!!」


 大楯を構えた、カピトリーナ二等兵と、その後ろに隠れていた、ギルシュ二等兵は左側へと向かう。


 一方、キルサン二等兵は、右側へと急いで走ってゆく。



「あそこに行けば、なんとかなるわ」


「じゃないと、銃弾に撃たれてしまう」


 カピトリーナ二等兵とギルシュ二等兵たちは、飛び出した後も、ひたすら走ってゆく。


 それから、二人は何発か身体に流れ弾を喰らいながらも、無事に岩の支柱にまで、たどり着いた。



 ソロモン一等兵は、ヴェープル・モロト12を連射して、散弾を何発も敵に浴びせる。



 ゲンナジー伍長は、近くの身を隠すのに適した、小岩を目指して走る。


 そして、正確に敵を狙い、OTsー14を発砲して、制圧射撃を行った。



「我々も、援護射撃を継続しつつ、直ぐに突撃チームの元へと向かいましょう」


 ジナイダの命令を聞いた射撃援護班員は、左右前方に移動する。


 そうしながら、こちらに攻撃を加えてくる敵に向け、広い空洞から制圧射撃を続けつつ前進した。



 タマラ二等兵は、消音狙撃銃VSSをセミオート射撃で、何回か敵を撃つ。


 それから、左側の岩柱に素早く逃げ込み、陰に隠れて、再び敵を狙い撃つ。



 RMBー93散弾銃を連射しながら、イスハーク二等兵は走る。


 右側にある、山積みにされた木箱と、プラスチックケースの裏に身を隠す。



 駆け出した、二人を援護射撃で支援するため、援護射撃が行われる。



 ジナイダ軍曹は、入口の陰から、サプレッサーを外したAK74Uを単発連射する。


 ガリーナ二等兵も、左側の陰からPPSh41を、ドラムマガジンが空になるまで、発砲する。



 だが、そんな彼等を狙った、連合軍コマンド達は、機関銃を中心に制圧射撃を行ってくる。


 連中は、機銃弾を浴びせて、迂回して攻撃できない様にしようと画策したのだ。



「奴等は裏手に回る気だっ! 対応しないと面倒だぞ」


「近寄らせないように…………?」


 連合軍側の緑色をした、シュヴァルツ・リッターは、動き出した後方に位置する援護チームを狙う。


 そして、タマラ二等兵とイスハーク二等兵達に、M60を向けて、めちゃくちゃに乱射する。



 続いて、黒人女性ドライアドも、直ぐさま背中に手を伸ばす。


 それから、ダットサイトを取り付けた、ステアーAUGA2を構える。



 彼女は、弾丸を三発だけ撃ち、岩柱から精密射撃を行った。



「うあああっ!?」


 山積みにされた、箱の裏側に隠れていた、イスハーク二等兵は悲鳴を上げる。


 そうして、彼は、大きな爆発に巻き込まれてしまい吹き飛んだ。



「イスハーークッ!?」


「く…………ちくしょうがっ!」


「イスハーク二等兵、負傷」


「ぐっ! 殺られてしまったか」


 ジナイダ軍曹は、大声で叫び、ガリーナ二等兵は悔しがる。


 キルサン二等兵は、負傷者が出たと報告して、タマラ二等兵は、唇をギュッと噛み。



「良いぞ、残りも始末する」


「うらあぁーーーー! 喰らえぇぇぇぇっ!!」


 前方にあらる壁型岩陰から、紅いベレー帽の男はベネリM4を連射した。


 それで、岩の支柱に身を潜める、タマラ二等兵へと散弾を放つ。



 黄緑色ベレー帽を被る、薄茶髪ボブカールの白人女性コマンドも、両手をホルスターに突っ込む。


 彼女も、タマラ二等兵を狙いベレッタM92Fを二丁拳銃《アキンボ》で持ち、乱射し始めた。



 自陣の後方に回り込まれたり、斜め後方から消音器付きセミオート銃器による援護射撃など。


 これ等が行われる事を恐れた、連合軍コマンドー達は、素早く攻撃を彼女に集中させる。



 こうして、一人岩の支柱に身を隠した、彼女が身動きできぬように、制圧射撃による猛攻で封じた。



「くぅ~~これはキツいわぁ」


 眉間に皺を寄せ、タマラ二等兵は、険しい表情を浮かべる。


 彼女は、銃撃から己の身体を守るため、岩柱から身を乗り出す事すらできなかった。



「彼処に隠れて居るのか? ならばミンチにするまでだっ!」


「火力を岩に集中させて粉々だっ!」


 M60を構えて連射する、緑色のシュヴァルツ・リッター。


 ドラムマガジン付きのステアーAUGを連射する、緑色オーガー。



 強烈な銃火を浴びて、タマラ二等兵が隠れる、茶色い岩柱は段々と表面を削られていく。



「きゃあああっ!!」


 タマラ二等兵の隠れた、岩柱は銃撃が集中したことで、ズタボロにされてしまう。


 やがて、崩れた岩石を、矢継ぎ早に放たれた弾丸は貫通してしまう。



 それにより、吹き飛ぶ土埃に、裏で屈んでいた、彼女は悲鳴を上げる。



「タマラ二等兵っ!? くっ!殺られたか、仇は必ず取ってやるからな…………」


 屈んでいたとは言え、あれだけ集中砲火を浴びては、タマラ二等兵の隠れる岩も崩れるだろう。


 機銃弾に貫かれた彼女は、物言わぬ遺体と化してしまった。


 それを、ジナイダ軍曹は一目見るなり、連合軍側を鋭い眼光で睨み、口から復讐を誓う言葉を溢す。



 連合軍コマンドー部隊は粘り強い。



 その火力は強大であり、ザミョール中尉達は苦戦を余儀なくされた。



「正面にも、左右にも敵…………不味いな? カピトリーナとソロモンは左から前進しろ、俺は右を行くっ!」


「了解です、中尉っ! それじゃあ行くわよーー! 突撃ぃっ!?」


「了解っ! 前進を開始します」


 苦境を打開するために、ザミョール中尉は新たな作戦を提案した。


 そして、二手に別れての挟撃命令を、カピトリーナ二等兵とソロモン一等兵たちに下す。



「俺も行かないとな…………」


 命令を下した、ザミョール中尉も、部下たちに遅れを取ることなく、素早く駆け出す。


 飛んでくる無数の銃弾を気にする事なく、彼はワーウルフに変身しながら一気に疾走する。



 また、腰の黒いホルスターから取り出した、ピストレット・ヤリギンを右手で構える。


 それから、連合軍コマンドー達に発砲しながら、必死で近くの岩塊を目刺して走る。



 一方、楯を構えた、カピトリーナ二等兵とオーガーであるソロモン一等兵たちも、迅速に行動する。


 二人は、連携しつつ左側から徐々に銃を発砲しながら攻めていく。



「奴等が来るわよっ! 絶対に、私に近寄らせ無いでねっ!」


「分かってる、近くにまで来たら蜂の巣にしてやるだけさ」


「お前ら、黙って撃ち続けろ」


 黄緑ベレーの栗色ロングヘアーの白人女性コマンドは、敵が近づくことを警戒する。


 そして、二丁のベレッタM92Fを両手《アキンボ》持ちで発砲しまくる。



 紅ベレーの白人男性コマンドは、ベネリM4を乱射して、散弾で敵を押し止めようと試みる。



 フリッツ・ヘルメットを被る、黒人男性コマンドは、H&KーG3をセミオートで発砲する。



 このように、連合軍コマンドー部隊が、激しく抵抗しながら制圧射撃を行う。


 そして、左右に別れて移動を開始した、帝国警察部隊に牽制をし掛ける。



 こうして、敵部隊が動く最中、それを岩塊から見つめる、ザミョール中尉。



「く…………奴等も一筋縄では行かないか? だとすると、ショットガンで一気に…………」


「そうはさせないよ?」


 ザミョール中尉が、背中のTOZー194に武器を持ち変える。


 次いで、一気に側面を突こうと身構えていると、背後の天井から、不気味な声が聞こえてきた。



「誰だ、いや?ピエロ姿の奴だな」


「…………そうだよ、隊長さん」


 ザミョール中尉が呟くと、姿を現した、ピエロ姿の男は二人、三人と増え始める。


 そうして、六人程に増えると、突然一斉に、近接攻撃を仕掛けてきた。



「くっ! 本体は簡単に見分けがつくぜ」


「それはどうかな~~?」


 ザミョール中尉は、険しい顔で敵を睨みながら立ち向かうが。


 次々と襲い来る、ピエロ姿の男によるコンバットナイフを使った、斬撃を喰らってしまう。


 その何度も振るわれる、鋭利な刃で彼は鼻を切られてしまい、自ら出血した、青黒い血が匂う。



「鼻をやられたか、だが音を頼りにすれば」


 ザミョール中尉は、次に聴力を頼りに戦闘を行おうとするが。


 ピエロ男は、足音を立てずに移動しつつ、逆に複数の足音を立てて隙を突いてくる。



「ふざけやがって、正々堂々と勝負したらどうだ」


「それ、君達が言うの?」


 繰り返し、ピエロ姿の男から、コンバットナイフで与えられる素早い斬撃。


 それを、ザミョール中尉は、TOZー194の銃身で防いで、何とか耐えた。

 面白かったら、ブックマークとポイントを、お願いします。


 あと、生活費に直結するので、頼みます。


 (^∧^)

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート