【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

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デブにゃーちゃん
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第273話 魔物使いの妖狐と死霊術師

公開日時: 2024年7月12日(金) 17:06
更新日時: 2024年7月15日(月) 08:31
文字数:3,201

 

 帝国軍・特殊部隊により出現した、多数の魔物が、ナタン達に襲いかかった。



「コイツは、お返しだぁっ!!」


「ぐぅっ! やるねぇ~~?」


「あの二人を撃ち殺せっ! 指揮官だっ!」


「RPGーでも喰らえっ!」


 ツェリンは、思いっきり右腕を振るい、エスメラルを狙って投石してきた。


 それは、防弾板に隠れようと身を下げた、彼女の右胸に当たってしまう。



 しかし、その間に白人レジスタンス員がMP5短機関銃を撃ちまくる。


 東南アシュア系PMC要員も、RPGー7から弾頭を発射する。



「このくらい…………」


 拳銃弾や弾頭を、ツェリンは風刃魔法で軌道を剃らしてしまう。


 その間に、メガロドン&ホオジロサメが空中から攻撃を仕掛けてきた。



「うわあっ! サメがくるっ!」


「案ずるなっ! 私の雷撃魔法でっ!」


「撃ちまくるんだ、近寄らせるな」


「帝国兵も撃ち殺すんだっ!!」


 ホオジロサメが、防弾板を悠々と泳ぐように飛び越えてくる中、白人民兵はAKMを撃ちまくる。


 だが、ヨルギオスは雷撃魔法を上空に発射して、一匹を簡単に仕留める。



 黒人民兵も、イングラム短機関銃を穴に隠れる帝国軍兵士たちに向かって連射した。


 連合軍兵士も、M60E4汎用機関銃を激しく火を吹かせた。



「ぐ、だが、こちらは防弾兵だっ!」


「今に増援もくるっ!」


「サメも行ったか? なら支援だっ!!」


「タランチュラも来たぞ」


 防弾兵は、胸を撃たれたが、重防弾ベストのお陰で命拾いした。


 帝国軍兵士は、穴に伏せつつ、敵の銃撃を避けて、やり過ごそうとする。



 機銃掃射の合間を狙って、軽装兵は手榴弾を三個も投げ飛ばした。


 そして、後ろから来た更なる魔物に、グールは気づいた。



「次は、大蜘蛛だっ! 二メートルはあるぞっ!」


「サメもっ! ぐわあーーーー!?」


「ククッ! 私が呼び出した魔物たちだっ!」


「隊長、下がって下さい、BNPビルからも撃って来ますから」


 連合軍兵士は、必死になって、M4A1を連射しまくり、大蜘蛛を近づけまいとする。


 だが、空中を舞っていた、ホオジロサメは白人民兵に喰らい付き、上空へと拐っていく。



 その様子に、ツェリンは満足気に嗤い、更なる魔物を呼び出そうと両手を天に向けた。


 しかし、南アシュア系の僧侶は、彼女を銃撃から守らんとして、引き下がるように説得する。



 正面の郵便局・大聖堂・BNPビルなどから、連合側による援護射撃が飛んでくるからだ。



 また、帝国軍側も、半壊したビルや遠方から機銃掃射を放ってくる。



「うーーむ? 仕方ない、プシュパ、下がろうっ!」


「はい、隊長っ!」


「逃がすかよっ! アホッ!」


「私の狙いは、外れないわっ!」


 バックステップを何度も繰り返して、ツェリンは大穴へと下がってゆく。


 プシュパと呼ばれた仏教僧も、氷壁を何個も作りながら後退して行った。



 しかし、エスメラルは逃げる二人を狙って、素早く投石する。


 グランマッシュも、スリングショットから迫撃砲弾を投射する。



「フッ! このくらい…………」


「ぐあっ!?」


「ぎゃ~~~~!!」


 ツェリンは、顔を本の少し動かすと、投石は右頬を通りすぎていく。


 迫撃砲弾は、大穴に伏せた帝国軍兵士たちを爆風で吹き飛ばす。



「サメと蜘蛛が来るっ!!」


「何とかしないと、ヤバいっ!」


「なら、向かってくる時に頭を狙うんだっ!」


 キアッパ・トリプルスレット散弾銃を連射する黒人民兵は、防弾板の陰から叫ぶ。


 白人レジスタンス員は、M16A2を単発連射させて、大蜘蛛が近づかないようにする。



 ナタンは、空から滑空してくるホオジロサメの頭を狙って、AMDカービンを撃ち続けた。


 しかし、二匹のメガロドンを中心とするサメ部隊は、空中から滑空しながら襲いくる。



「ぐあ~~~~!?」


「ギャああああっ!」


「ぐわわっ!」


「メガロドンを倒さねばっ!」


 ホオジロサメは、白人レジスタンス員の頭を噛みながら宙を舞う。


 メガロドンは、左側から防弾板を押し倒しながら連合軍兵士たちを蹴散らしていく。



 しかも、崩れた隙を狙って、帝国軍・特殊部隊による射撃まで飛んでくる。


 ワンガリは、窮地に陥った味方を救うため、空に向かって、火炎魔法を放出する。



「やったな、メガロドンを仕留めたぞっ!」


「しかし、まだ一匹残っているっ!」


「ぐああ、アアアアッ!?」


「ぎゃあっ! グオーーーー!!」


 ナタンは、メガロドンが落下すると同時に凄い衝撃で、道路が揺れるのを感じる。


 その間も、ワンガリは喜ぶ事なく、火炎放射を放ち、大蜘蛛を近づけまいとする。



 そんな中、銃撃された連合軍兵士が、ゾンビに変わり始めた。


 アラビ人兵士も、首を撃ち抜かれると、後ろに倒れて、動く死者へと転化する。



「不味い、ゾンビになり始めたぞっ!」


「ナタン、落ち着けっ!」


「左様、焦れば負けるだけだっ!」


「どうやら、敵に毒弾丸を使う兵士が居るようですね!」


 ナタンは、いきなり、ゾンビが左右から現れた事で焦ってしまう。


 しかし、スタッロはゾンビを蹴り倒して、頭を踏み潰す。



 ヨルギオスも、両手用混モールを振り回して、敵の頭部を破壊した。


 冷静沈着に、ジュジースは火炎瓶を大穴に向かって投射している。



「ぎゃあっ!?」


「ぐあああっ!」


「火達磨になり始めたか、プシュパ、頼むっ!」


「分かりました、では…………」


 火炎瓶により、大穴に隠れていた、帝国軍兵士は火達磨になる。


 AKMを連射していた、軽装兵も炎と油が体中を焼き上げる。



 ツェリンは、副官である、プシュパに命令すると、彼は早速魔術を唱え始めた。



「サメが生き返っただと?」


「いや、ゾンビ化したんだっ! 気をつけろっ!」


「ウガアアーーーー!?」


「ガアガアッ!」


 アラビ人兵士は、死んだはずのホオジロサメが再び動き出して驚く。


 南アシュア系PMC要員は、ゾンビ化した連合軍兵士にM4A1を撃ちまくる。



 大穴からも、ゾンビ化した帝国軍兵士が走ってきた。



 双方とも、互いの銃撃や魔物により、互いに死傷者を出していた。



 それらの犠牲者が、動く死者に転化した訳だ。



「それ、それ、まだまだ行くわよっ!」


「クソッ! あの女、殺ってやるぜっ!」


「せめて、帝国軍兵士だけでも…………いや、アイツの風刃は不味いわ」


「虫たちよ、行けっ!」


 ゾンビ化した、大蜘蛛・メガロドン・ホオジロサメなどが、必死で抵抗する連合側に迫る。


 それを好機と捉えた、ツェリンは次なる魔物を投入し始めた。



 彼女は、大穴から大勢の巨狼やゴリラを召還する。



 ダンターは、ハンドモーターを撃ち、グランマッシュはスリングショットで、パチンコ玉を放つ。



 その間に、ヤブローは自身から、大量に羽根虫を放出して、空中に舞いあげた。


 そして、彼女はコップ付きスナイダー銃から榴弾を発射した。



「不味い、前線が破られるっ!」


「うわあーー!! か、噛まれたっ!」


「ぐぶあっ! か、化学兵器だっ!」


「白リン弾だっ!? ゲホッ! ゲホッ!」


「うわっ? 虫がっ!」


「ええいっ! 邪魔だっ!」


 ゾンビ化した、大蜘蛛やホオジロサメ達は、連合側の防弾板を押し倒してきた。


 それにより、アラビ人兵士と連合軍兵士たちが、敵に噛みつかれてしまう。



 しかし、帝国側も白リン弾により、大穴に隠れていた、兵士達が殺られてしまう。



 防弾兵は、もがき苦しみながら、火が付いた体が後ろに倒れてしまう。


 軽装兵も、咳を吐きながら力なく俯せになってしまい、動けなくなる。



 ヤブローの放った虫達は、半壊した建物からPKPを撃っていた機関銃手を妨害する。


 しかも、他の建物に隠れながら、ドラグノフを構えていた、狙撃兵も執拗に絡みつく。



「俺のハンマーとボルトも喰らいなっ!」


 ウォーハンマーを、ホオジロサメの頭に真上から、スタッロは叩き込む。


 次いで、生きている方のメガロドンに、爆裂矢アガニ・ボルトを射ち込んだ。


 

「やった、爆発したぞっ! って、ゾンビが来てるな…………」


 メガロドンの頭が吹き飛ぶ様子を見た、ナタンは喜ぶが、即座にAMDカービンを構えた。


 何故なら、彼の直ぐそばにまで、ゾンビ化した連合軍兵士たちが迫っていたからだ。

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