【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

レジスタンスは今日も戦う
デブにゃーちゃん
デブにゃーちゃん

第294話 掃討作戦

公開日時: 2024年7月12日(金) 17:45
更新日時: 2024年7月15日(月) 08:42
文字数:3,030


 ナタンとメルヴェ達は、薄暗い地下に転がる死体を蹴っ飛ばしていた。



「ジハード、たった一人で倒してしまうとはな」


「やり過ぎでしたかね?」


「いや、楽でいいわ、本当に楽で」


「しかし、凄い火力だった」


 ナタンは、もの凄い砲撃と機銃掃射で、敵を殲滅させてしまった、ジハードに驚嘆する。


 謙遜する彼に、メルヴェは冷や汗を滴しながら呟き、ファンも小さな声で話す。



「ここは、食堂らしいな、次は何が出てくるだろうか?」


「ぐっ!」


「行って見れば、分かるわっ!」


「があっ!」


 ナタンは、ドアを開けると、レギオールナイフで連合軍兵士の胸を、一瞬で一突きする。


 メルヴェイは、逆手に持った、小刀ヤタアンを強く握り、白人民兵の首を撥ね飛ばす。



「まだまだ、敵の残像戦力が残っているようだな」


「気を付けないと、不意討ちされちゃうわ」


 ナタンとメルヴェ達は、アチコチに警戒しながら奥の通路を進んでいく。


 赤いランプが所々に照らされた地下道は、ホラー映画に登場する不気味な舞台を思わせる。



 そんな中、ファンとジハード達も後ろに気を付けながら歩いていく。



「次は、ここよ? 広々とした空間みたいね?」


「二人とも、援護しながら右に行ってくれ」


「分かりましたぜ、なら準備しますか」


「弾倉の交換は終わっています、だから何時でもいけます」


 ナタンとメルヴェ達は、曲がり角の左側に、岩が剥き出しになっている広い空間を見つける。


 二人に命令された、ジハードとファン達は、それぞれが持つ機関銃の残弾数をチェックする、



「突撃だっ!! 喰らえっ!」


「アンタ等も、死んでくれるかしらっ?」


「援護射撃を開始するっ!」


「移動しないと」


 真っ直ぐ進む、ナタンは走りながら、手榴弾を二個投擲する。


 メルヴェは、右手にサルマスシズK1全部を、左手には小刀ヤタアンを握りながら特攻する。



 その間に、ジハードは左側に走りながら滅茶苦茶に、ベクターSSー77を猛乱射しまくる。


 三人が攻撃している間に、ファンは64式軽機関銃を抱えて全力疾走する。



「位置がバレているぞっ! ぐわっ!」


「敵が近づいてきているっ!!」


「押し留めろ、彼らを避難させるまでは持たせるんだ」


「ここが、正念場だぞっ!」


 連合軍兵士は、M60E4の二脚を岩に載せて、機銃掃討していたが、手榴弾が爆発した事で怯む。


 インディオ系PMC要員は、L7汎用機関銃を窪みに隠れながら乱射してくる。



 XM5小銃を、両手で確りと構える、アラビ人兵士は、土嚢から単発連射する。


 中央アシュア系PMC要員は、高い場所にある横穴からACRを撃ってきた。



 他にも、多数の残党部隊兵が、アチコチから四人を狙って、十字砲火を浴びせてくる。



「奴らを殺せっ! うおおおおっ!」


「これ以上は、進ませないっ!」


「連中を蹴散らしてやるっ! ぐおっ!」


「そうだ、蹴散らしてやるっ!!」


 M4カービンを乱射しまくる連合軍兵士と、AK74を連射する黒人レジスタンス員。


 XM250汎用機関銃を、連射していた、南アシュア系レジスタンス員を何者かが襲う。



 それは、味方である白人PMC要員が、突如背後から、SIG、MCXを乱射し始めたのだ。



「貴様っ! 裏切り者かっ!」


「何にせよ、殺し? うわっ!」


「いや、最初から帝国側だっ!」


 白人レジスタンス員は、背後に振り向いてMP5短機関銃を撃ちまくる。


 黒人民兵は、SVTトカレフを撃とうとしたが、脱ぎ捨てられた、PMCの服装に視界を遮られる。



「喰らえっ!!」


「ぐあっ!」


「ぎゃあっ!!」


 裏切り者の正体は、キーランであり、彼は黒人民兵に飛びかかった。



 次いで、奴の頸動脈を噛み千切ると、今度は白人レジスタンス員に、ペンナイフを投擲する。


 その切っ先は、右目を深々と突き刺してしまい、脳まで達したらしく簡単に殺害する。



「奴は、ヴァンパイアだっ! 変装していたんだっ!」


「まだ、敵の匂いがするっ!」


 連合軍兵士は、背後から奇襲を仕掛けてきた、キーランにAKMを向ける。


 さらに、ワータイガーが、ドラムマガジン付きAK74を乱射しまった。



「不味いな、何発か喰らってしまった」


「私は無事よ、しかし? 二人は?」


 ナタンは、青い血液を体中から流しつつ、岩場に潜んでいる。


 すると、サッと素早く、メルヴェが飛び込んできた。



 彼女は、ジハードとファン達を心配しながら左側に向かって行った、二人の様子を伺う。



「オラオラ、死にやがれ、死にやがれ」


「不味い、身動き取れん」


 ジハードは、榴弾や機銃掃討により、火力で敵を圧倒している。


 だが、ファンは逆に機銃弾から身を隠すため、近くにある窪みに忍び込む。



「取り敢えず、二人は無事なようだ?」


「ナタン、貴方は?」


 機銃弾が頭上を飛び越える中、ナタンは怪我をしているので、メルヴェに心配されてしまう。



「心配ない、これくらいで死なない」


 そう言うと、ナタンは敵に対して、MASー1935を二丁拳銃で乱射する。



「敵が反撃してきたぞっ!」


「気にするな、まだまだ、こちらが優勢だっ!」


「人数も多いっ!」


「RPGだっ! これで、ぐわっ!?」


 ナタンとメルヴェ達を狙い、白人民兵はRDP軽機関銃を乱射しまくる。


 黒人レジスタンス員は、スターリング短機関銃を連射して、キーランを岩場に押し留める。



 アラビ人兵士は、ベネリM4から散弾を連続で放ち、ジハードとファン達を釘付けにする。


 そして、アシュア系民兵は、RPGー7を発射しようとするが、左側から撃たれてしまう。



「グルルッ!! ガウガウッ!?」


「ギャウ、グオーーーー! ガウガウガウッ!!」


 ベッキーが青灰色のワーウルフと化して、SIG、540を撃ちながら特攻してくる。


 今の彼女は、青と黒に塗装された、ラバースーツに、弾帯付き灰色軽量プレートを着用していた。



 また、灰色ワーウルフと化した、イッセンもAKカスタムを乱射しながら駆け出してくる。



「不味い、魔法で防ぐっ! ぐはっ!」


「また、別な敵かっ!!」


 火炎魔法で、炎のカーテンを作った、マジシャンは別な敵に撃ち殺されてしまう。



 それに慌てて、ドリアードは後ろに振りかえる。



「援軍登場だっ!」


「ここからなら」


 連合軍側・残党部隊は、高い位置にある複数の横穴から、警察隊員に奇襲を受けてしまう。


 黒いフリッツ・ヘルメットを被るブルーノは、ダットサイト付きFNCを連射する。



 彼は、黒い野戦服に防弾ベストを着用して、ベルトに弾帯を四つ下げていた。


 カディアは、AKMカスタム乱射しながら、時折高いジャンプを繰り返す。



「掴んだぞっ! これでっ!」


「うわあぁぁっ!!」


「させるワケには行かないわっ!」


 ドリアードにより、足首を掴まれた、ブルーノは横穴から引き摺り下ろされる。


 だが、跳躍兵リザードマンである、カディアは奴に飛びかかる。



 FASTヘルメットを脱ぎ捨てた、彼女はマスクを取った。


 そこには、チリリとした黒髪ロングヘアと端整な人形のような顔があった。



 大きな黒目と整えられた眉は美しかったが、両頬には青や黒の鱗が生えている。


 しかも、たちまち彼女の顔は、トカゲ頭になり、体は青緑色に変化し、腰からは尻尾を出す。



 変化した、トカゲ顔は三角系に少し近い玉子型であり、牙も鋭い歯が、ギザギザに生えていた。



「ぐああああっ!?」


「毒素を喰らえ…………」


 カディアに左腕を噛まれた、ドリアードは凄まじい痛みと苦しみに悶えた。


 そうして、口から泡や吐瀉物を吐いて死んでしまった。



「でかしたぞっ! カディア」


「隊長、このまま殲滅しましょう」


 キーランから褒められた、カディアは勢いに乗って、再びジャンプを繰り返した。

 面白かったら、ブックマークとポイントを、お願いします。


 あと、生活費に直結するので、頼みます。


 (^∧^)

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート