【暗黒騎士団VS反逆のレジスタンス】 吸血鬼アンデッド軍団と最後の人類は、たった一人でも戦う

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デブにゃーちゃん
デブにゃーちゃん

第226話 ロボット部隊が援軍に…………

公開日時: 2024年7月12日(金) 11:15
更新日時: 2024年7月14日(日) 21:44
文字数:3,052


「あの火炎放射を放つ、マサイ族は厄介な奴だな?」


「死ねっ!」


 ウルシカ中尉は、FN、F2000Sを構えながら、湾がりを狙う。


 しかし、背後から64式銃剣を持った砂漠迷彩のワータイガーが現れると、一気に突撃してきた。



「取ったっ!!」


「きゃっ!」


「邪魔だぁっ!」

 

 飛びかかるように踏み込んだ、ワータイガーの斬撃に対して、ミアは急な奇襲で叫ぶ。


 一方、ウルシカは太い鞘から長剣、ポンペイ・グラディウスを素早く引き抜いた。



「ぐあ、ぁぁお? あ…………」


 胴を斬られた、ワータイガーは腹部に深い損傷を与えられた事で、後ろに倒れた。



「ぎゃっ!? 今のは? アイツか…………」


「あの…………大丈夫ですか?」


 背中に鋭い岩石が当たった、ウルシカは背後に振り向いて、遠くに位置する敵を睨んだ。



「にししっ!」


「フフッ!」


 笑顔のエスメラルは、目付きだけを鋭くして、ウルシカを見ている。



「あの女、気に入った、ちょっと行って、ぶった斬ってくるっ!」


「あ、ちょっ!!」


 そう言うと同時、ウルシカは土嚢を飛び越えて走って行ってしまった。


 ミアは、それを唖然としながら見ているしか出来なかった。



「こっちに来たか、喰らえっ!!」


 ワンガリは、機銃掃射による十字砲火を掻い潜りながら、一人のみで駆けてくるウルシカを睨んだ。


 そして、投槍エンペレの穂先から凄まじい火炎放射を放ってきた。



「お前は、標的じゃないっ! 邪魔なんだよっ!」


「うっ! 俺の火炎攻撃を交わすとはっ!」


 ウルシカは、スライディングしながら火炎放射を回避しつつ先へと進む。


 彼女は、まるでパルクール選手のように素早く立ち上がると、再び駆け出した。



「ワンガリ、あの女にゃあ~~? 私の石の方が効くよっ!」


「いや、気をつけろ? 奴は各が違うっ!」


「気をつけろ? アンタ達もねっ!」


 エスメラルは投石紐を、ぶんぶんと鳴らしながら回転させ、ワンガリは気を抜かずに敵を警戒する。


 そんな二人に、フェリシテは四連ライトの光を当てて、次いで機銃掃射を浴びせた。



「ぐふっ! ごああ?」


「やばっ!」


 突然の奇襲攻撃に、ワンガリは反応が遅れてしまい、腹部に何発も弾丸を喰らってしまう。


 一方、エスメラルは土嚢の陰に素早く隠れて、銃撃を止むまで待つ。



「まだまだ弾は、有るんだよっ!」


「うるせぇっ! くたばりやがれっ!」


 フェリシテの機銃掃射は止まず、弾丸は途切れることなく、腹部にある葉袋から出し続けられる。


 土嚢が破れ、砂柱が飛び散る中、エスメラルは果敢にも投石して反撃してきた。



「おらああっ!」


「あっ! しまっ!?」


 エスメラルが投げた石は、フェリシテが抱えるRPD汎用機関銃の銃口を剃らした。



「今だああああっ!!」


「ぐああああ…………あ、あ、ぁぁ…………」


 その隙を見逃さず、ワンガリは左手から火炎放射を扇状に放った。


 フェリシテは、急に飛び出た火炎魔法を避けきれず火達磨となって地面に転がる。



「やったか? だが、そろそろ頃合いかも知れない」


「だね、うわっ! まだ、厄介なのが来るよっ!」


 ワンガリとエスメラル達は、一人突撃を続ける、ウルシカを目にする。


 グリーン・シュヴァリエによる、80式汎用機関銃の射撃を交わしながら迫る姿は不気味に思える。



「おっと、お相手なら私がしますよっ!」


「邪魔するなら斬るだけだが?」


 ジュジースは敵に立ちはだかるとともに、細剣エスパダ・ロペラを突き出す。


 それを、ウルシカは鞘から引き抜いた、長剣ポンペイ・グラディウスで弾き返す。



「貴女を切り裂いて上げますよ」


「ククッ! やって見せろっ!」


 屠殺用短剣プニアルで、脇腹を捌こうと、ジュジースが一手を放つ。


 しかし、ウルシカは回避せず、敢えて斬撃を受けながら前に踏み込んだ。



 そして、長剣ポンペイ・グラディウスで首を狙うも、細剣エスパダ・ロペラの刃に阻まれる。



「ぐ、うぅぅ? 中々やりますね? でもっ!」


「あっ! 何処に行く気だっ! ゲフッ! ゲフッ!」


「ブシュアアアア~~~~~~!?」


「ビュゥゥーーーーーー!!」


 思いっきり床を蹴った、ジュジースはバックステップを繰り返しながら逃げた。


 いきなり逃走した彼女を追撃せんとする、ウルシカは青い毒ガスに移動を阻まれた。



 また、彼女は強烈な水圧が自身の近くに噴射されている音を聞いた。



「うおっ! 味方の援護か、逆に仇になって取り逃がしちまったじゃないかっ!」


「大丈夫ですかっ?」


「お怪我は有りませんか」


 ウルシカ中尉は煙が晴れる前に、ドラム缶の裏に移動すると、そこに味方が近づいてきた。


 それは、もちろん科学攻撃を行った、ベーリットとレギナ達である。



「怪我はない、それよりも一騎討ちの邪魔をするなよ…………萎えるじゃないか?」


「は、はぁぁ? 済みません」


「申し訳ないです」


 詰まらなさそうな表情のウルシカに謝罪する、ベーリットとレギナ達。


 二人とも、下士官とは言え、機嫌を損ねれば首を跳ねられるかも知れないと思った。



「それより、敵は徐々に後退し始めたな? アレは罠を仕掛けているだろう? ん、味方が追い詰めている? おいっ! そこの二人、深追いは止せっ!!」


 ウルシカ中尉が叫んだ先には、灰色と黒色のワーウルフ達が四つ足で跳び跳ねていた。



「グルルゥゥゥゥッ!!」


「ガルルルルーーー!?」


「うわあっ!」


 完全に暴走している二人組は、ラリアットでギガントを倒しつつ、再び四つ足で走っていく。



「キャンッ!!」


「ギャウッ!?」


 二人とも、敵が仕掛けたトラバサミに挟まってしまい、身動きが取れなくなった。



「不味い、動けなくなったっ!」


「クソがっ! このまま死んでたまるかぁーーーー!?」


 カルミーネは焦りながらも、タンフォリオT95を敵に向かって発砲しまくる。


 ファルクも、M60を周りを囲む、ギガントやグリーン・シュヴァリエ達に乱射しまくった。



「おいっ! アイツら、動けないようだぞっ!」


「今がチャンスだっ!」


 当然、連中は機銃掃射で、二人を蜂の巣にせんと弾丸を発射しまくる。



「ぐわあっ!? もう、ダメだ…………神様、天国じゃあ、美人の天使にっ! ぐふっ!」


「こんな時まで、何を言って…………ゲボォッ!」


 カルミーネとファルク達は、十字砲火を受けて重傷を受けた。



 そして、二人とも力なく床に倒れてしまった。



「んっ! 援軍が、また来たぞっ!?」


「味方のロボット戦車隊だっ!」


 自衛隊員が叫ぶと、チィーナ軍兵士は、味方部隊の姿を確認する。

 

 ミルレム・ロボティクス社製、テミス・コンバット・UGVが、何台も地下道の入口から出てきた。



 また、それよりも多い数のデリバリー・ロボット車両が登場する。



「コイツ等が登場したと言うことは、後退だなっ!」


「よしっ! 逃げるぞっ!」


 自衛隊員は、床に置いてあった、マンホール型の空中炸裂地雷を次々と宙に投げる。


 すると、チィーナ軍兵士は風刃魔法を使い、遠くまで突風により、それを運んだ。



「ぐわっ!! ぐぶぅっ!!」


「ぎゃあっ! があーー!?」

 

「ぐわあっ!!」


「どわっ! ぎ、ぐ、うあっ!」


 風刃魔法が運んだ、空中炸裂地雷は、警察隊員たちを殺傷する。



「ジュジース、ワンガリ、エスメラルッ! 後退する時間だっ!」


 そう言いながら、ヨルギオスは右手で雷撃魔法を放ちながら移動してくる。



「ああ、どうやら、そのようだな? ではっ!」


「私ゃあ~~? こうやってっ!」


 ワンガリは、円柱型・手榴弾を投げると、エスメラルも、投石紐を回転させながら投射する。


 二人の投げた、手榴弾は爆発するタイプではなく、催涙弾だった。



 そして、缶から、プシューーと勢いよく、タイヤから空気が抜けるような音がする。



 それとともに、黄色いガスが噴出してきた。

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