俺達は拳鬼達との戦いを経て、まだ強さを求めた
そのため山籠もりする事になった。
山籠もりではそれぞれ自分に向いている修行をする
絵馬は言った
「それじゃあ、ここからは1人で行動ね。
それぞれ山で自分に向いている修行をして
1ヵ月したら合流する。」
ツウは文句を言った
「真夏の修業はきついよ、愛しのロズとも離れ離れになるしさぁ。」
絵馬は真顔で言った
その顔には決意が込められている。
「愛する人を守るために、強くなる修行よ。
修行しないで自分や愛する人が死ぬよりはいいでしょ。」
ツウは何も言えなくなった。
絵馬は言った
「それじゃあ解散、1ヵ月は愛する人とお別れ。
1ヵ月後に無事に会えることを祈りましょう」
斗牛はさみしそうな目で絵馬を見つめている
「絵馬…1ヵ月会えないんだな。」
「たった1ヵ月の辛抱よ、1ヵ月なんてすぐ過ぎ去っていくわ。
それより1ヵ月の間に私に少しは追いつきなさいよ。
あんまり私より弱い彼氏だと、嫌だし。」
斗牛は決意を込めた目で言った
「あぁ、追いつくどころが越えてやるさ。
俺はお前の彼氏なんだからな。」
ツウは相変わらずの嫌味で俺を挑発する
「修行中ボクが居なくてさみちぃ、って泣かないでね」
「誰が泣くか。」
綾子は緊張している
「1人で修業、緊張するな…」
俺は冷静にアドバイスする
綾子には事前にメモを渡してある
「メモ通り修行すればいいさ、剣道の修業のメモ渡してあったろ。
あの通りやれば伸びる。」
「あ、うん。」
ツウは嫌味っぽく言った
「メモなんか作ってあげていたんだ、準備がいい事で。」
俺は笑いながら言った
「嫉妬か?ひょっとして」
ツウは大声で言った
「は?嫉妬?嫉妬なんてしてないし、ボクそんなに器小さくないし。
バカにしないでよね。」
ハハハ、これは嫉妬してるな
ツウは嫌味っぽくても分かりやすく、かわいらしいから
そんなところが俺は好きなんだがな。
絵馬は言った
「それじゃあ、そろそろ別れましょう
また会うのは1か月後に」
いよいよ別れの時、修行開始だ
どこまで強くなれるかな!!
シルはひたすら妖力を全身に纏っての筋トレをしていた。
自分の地力不足をだれよりも理解して居たためだ。
「………」
無言で筋トレを繰り返す。
そして
妖力を出しながらダッシュもした
素早さの地力も不足していると感じたためだ
もちろんダッシュは無言で行っている、無言できついメニューをこなす様はあるいみすさまじい
綾子はひたすら剣道の素振りを繰り返していた
まずは戦えるようにならないと始まらない。
だから戦えるように素振りを繰り返す
鬼だから寝なくていいので、寝ずに
ひたすら素振りを繰り返す
「戦えるようになってみせるから、待っててねみんな。」
絵馬は霊力と体を一体化させながら筋トレをする。
「霊的筋力をあげれば、マッチョにならなくても
筋肉は上がるから、女の子にはありがたいわよね」
腕立て、スクワット、腹筋、背筋をとにかく繰り返す
「ふんす、ふんす、ふんす、ふんす」
斗牛は霊力を纏えるように修行する。
「霊力を纏えないと、攻防戦で話にならねぇ。
まずは霊力を纏う事だ。」
斗牛は霊力を纏おうとするが難しい、霊力はすぐに散ってしまう
「あぁもう、難しいな。だけど、やるしかねぇ!!」
(やらなきゃ、絵馬に並べないんだからな!!
乗り越えるにはまず並ぶことからだ!!)
ツウは裸で試行錯誤して居た
「今のボクの形態じゃ、これからの戦いについていけない。
だから、新形態を作り出す必要がある。」
ツウは決意を込めた目で言った
「素早さと筋肉両方ある新形態、開発するぞ!!」
俺は裸で、体に霊力を纏って滝を浴びていた
滝の水が当たらないように常に霊力を発し続ける
そうすれば霊力が成長し、身体能力も成長する。
「…………」
ただ滝を浴びるだけの修業に見えるが、これが絶大な効果を誇る
家にあった霊力の修業本に書いてあった。
俺達は修行を終えて山の入り口に集まった。
絵馬は言った
「各自面構えが違うわね、修行成功したようね…ってロズ全裸!!」
俺はやべっという顔で言った
「やべっ、服着るの忘れてた。
今から着るから。」
斗牛は俺の着替えをじーっと見ている
絵馬はそれに怒って拳骨した
「恋人の前で、別の女の着替えをみないの!!」
「いてっ!!」
俺はむくれた
「俺は男なんだが。」
「心はそうかも知れないけど、体は女でしょ?
せめて友人の恋人の前でぐらい気を使って欲しいわね。」
綾子は笑顔で言った
「ロズ君の裸、ごちそうさまだよ。」
ツウは綾子を殴った
「がはっ!!」
「ひとの恋人おかずにしないでよ、このビッチが。」
「裸を見たのは、不可抗力なのに、殴るなんてひどいや…」
絵馬は言った
「まぁロズのせいで雰囲気台無しになっちゃったけど。
みんないい面構えになったようね。」
斗牛は言った
「絵馬を超えれてはいないが、並べたとは思うぜ。」
ツウは言った
「ボクなんて新形態に変身できるようになったんだから。
新形態だよ、筋肉も素早さもすごいんだから」
綾子は恥ずかしそうに言った
「私は、ただ戦えるようになっただけだよ
なんか情けないね。」
俺は綾子をフォローする
「それだけでもすごいことだ、お前は少し前までド素人だったんだからな。
戦える剣技を身に着けただけでもすごい事だぜ」
綾子は笑顔になった
「ロズ君、ありがとう!!」
「ぐぬぬ」
絵馬が言った
「ロズが綾子を励まして、綾子に対する嫉妬の炎がツウに浮かんでいますな斗牛選手」
斗牛も乗った
「そうですな、絵馬選手。」
ツウは叫んだ
「嫉妬してねぇし、嫉妬なんかしてねぇからな!!」
俺は笑った
「嫉妬するお前も、俺は好きだよ」
ツウは笑顔になった
「え?好き、ありがとう」
ツウってたまにチョロいよな。
それはともかく。
「シル、お前の修業の方はどうだったんだ?」
「ひたすら基礎筋力や素早さを磨いた、成長できたと思う。」
「ふ~ん、そっか。」
絵馬は笑顔で言った
「とにかくこれで修業は終わりね、みんなでうまいもんでも食べて帰るわよ
修行終了祝いなんだから」
『おー!!』
シル以外おーと言った
俺はシルに言った
「たまには乗ってもいいと思うけど?シル」
シルは小さな声で言った
「おー…」
『かわいい…』
みんなそう思っただろう、小さな声で「おー…」というシルはかわいかった
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