ショウマは亜人の村の冒険者組合でステータス確認中。
経験値マシマシ“鋼鉄蛞蝓”退治でみんなLVアップしたのだ。
名前:ハチ子
種族:亜人/従魔
冒険者LV:26
体力:598
魔力:260
攻撃力:508
魔法攻撃力:104
防御力:344
魔法防御力:130
行動速度:338
職業
槍戦士 ランク4
聖戦士 ランク2
スキル
特殊攻撃
必殺の一撃 ランク2
足払い ランク1
聖槍召喚 ランク3
聖鎧召喚
種族特性
飛翔
超感覚(小)
あれ、いつの間にかスキル増えてる。
聖鎧召喚。
見慣れないスキルが加わってる。
「ハチ子、聖鎧召喚出来るじゃない?
試してみた」
「ムッ。いつの間に?
昨日“金環形邪蟲”を倒した時か」
今まで気付いてなかったらしい。
「ハチ子はLVが25を越えました」
「職業Ⅲを習得できます」
選択肢は。
槍士、闘士、軽戦士、剣戦士、弓戦士、盾戦士、騎士、衛兵、斥候、野伏、………
槍士かな。
槍戦士の上級職。
今から別の盾戦士とか斥候つけるよりそれが分かり易い。
ハチ子に色々複雑な役割こなせる気がしない。
彼女は槍を持って正面で戦う。
それでいいだろう。
「はっ、ショウマ王の勧めならば喜んで」
職業に槍士がつく。
攻撃力と速度が微増。
スキルは『五月雨突き』。
複数攻撃くさい。
名前:ハチ美
種族:亜人/従魔
冒険者LV:26
体力:546
魔力:260
攻撃力:416
魔法攻撃力:130
防御力:273
魔法防御力:130
行動速度:364
職業
弓戦士 ランク4
弓士 ランク2
スキル
特殊攻撃
一点必中 ランク2
矢の雨 ランク2
毒の矢 ランク3
気絶の矢 ランク1
種族特性
飛翔
超感覚(中)
弓聖、剣戦士、盾戦士、槍戦士、軽戦士、騎士、衛兵、聖戦士、狩人、狙撃手、野伏、斥候、忍者、踊り子……
………
弓聖かな。
弓戦士→弓士→弓聖と進化。
弓使いの最上級職?
てことは剣士も剣聖とか槍士なら槍聖が有りそう。
ただ気になるのは職業が増えるのであって進化するんじゃないコト。
弓士が進化して弓聖になってくれるなら万々歳。
職業Ⅰ、Ⅱ、Ⅲが弓戦士、弓士、弓聖ってムダくさくない。
「ハチ美、弓聖か、聖戦士かなんだけど…」
「聖戦士ですか…」
二人してハチ子の顔を窺がう。
ホントウは最初から聖戦士の方が気になってはいたのだ。
だけど。
ハチ子のリアクションがどう出るのか。
「聖戦士はワタシのモノだ」
そんなダダをこねそーな気もする。
「ハチ美、オマエも聖戦士か。
よしよし、これで一層パワーアップだな」
意外とハチ子は寛容。
「オマエもワタシも成長している。
しかしまだ敵わないツワモノがこの世にはいるのだ。
切磋琢磨していこうではないか」
「切磋琢磨ですか、
その言葉を姉様から聞くとは…
いえ良いです、何でもありません。
そうですね、お互い頑張りましょう」
職業欄に 聖戦士・弓が付く。
スキルに 聖弓召喚が加わる。
名前:ケロ子
種族:亜人/従魔
冒険者LV27
攻撃力:351
魔法攻撃力:81
防御力:392
魔法防御力:257
行動速度:243(+24)
体力:783(+78)
魔力:513
職業
闘士 ランク4
武闘家 ランク3
修行僧 ランク0
スキル
特殊攻撃
体当たり ランク3
空中蹴り ランク2
身体強化 ランク3
鎧通し ランク1
棒術 ランク1
魔術
大地属性 ランク0
種族特性
毒抵抗
水中移動
装備
『手甲 速度上昇(小)』
『革マント 攻撃力上昇(小)』
いつの間にかケロ子は職業Ⅲ獲得してた。
それはいい。
ショウマだっていつの間にか魔術師に加えて従魔師になってた。
選択するのではなくこれまでの行動や能力によって職業につく。
職業Ⅰはみんなそうだ。
だからいつのまにか職業Ⅲが決まってる。
それ自体はいいのだけど。
修行僧 ランク0
ランク0ってなんだ。
さらに魔法 大地属性 ランク0。
これは修行僧になったら会得する魔法くさい。
だってどちらもランク0。
「ショウマさまっ、何か有ったんですかっ?」
ケロ子が不安そうな顔になってる。
ステータスを見たままショウマが黙り込んでしまったのだ。
いかん、いかん。
「何でもないよ、ケロ子。
その修行僧って知ってる?」
「修行僧ですかっ。
修行してるお坊さん」
うん、そう。
そうなんだけど、そうじゃなくて。
「職業が修行僧になってるんだけど…
ランクが0なんだ。
多分何かの条件を満たしてないんじゃないかと思うんだよね。
何か心当たり無い?」
しばらくケロ子は考え込んだ。
「ごめんなさいっ。
考えつかないですっ」
別に責めてるんじゃないから。
恐縮しないで。
どうするとランク1になるの?
声に出してみたけど機械的な声は応えなかった。
「修行僧で、大地魔法ですか。といったらあれしか考えられないですね」
困ったときのみみっくちゃん頼み。
小柄で謎だらけの従魔少女はやはり何か知っていた。
さすが賢者になるだけの事はある。
「ご主人様、みみっくちゃんを見てなにニヤニヤしてるですか。いくらみみっくちゃんが魅力的でもえっちなことを妄想するのは夜だけにしてくださいですよ」
してない、してない。
「大地の神は父さんだよ教団ですね。あの教団では本部で修行する者を受け付けてます。そこで大地の神に認められると新たな職業、奥義を身に着ける事が出来る。そんな噂が有りますですよ」
修行。
意外とまっとうだ。
修行所で修行する事で、職業やスキルを手に入れる。
正道とも言える。
今まで武道なんて習った事も無かったのに武道家になったり、弓使いの上級職になったりしてた。
それよりも自然でまともだ。
正道だけれどもだ。
「えーー!
そんなメンドクサイの。
本部って何処に有るの?
移動の交通費とかどっち持ちなのさ。
とーぜん出してくれるんだろーね」
正道で納得するショウマではもちろん無かった。
ショウマは既に疲れ気味。
あーもう疲れて来た。
パッパと行きたい。
パッパ。
誰か職業調整も自動でやってくれない
従魔少女5人になったらこんなに大変なんて。
最初7人仲間にしようなんて無謀だったよ。
誰だよ、7人も従魔少女仲間にしようなんて思ったの。
オマエだ、オマエ。
知ってる人がいたら突っ込んでるトコロ。
これで終わり?
ケロ子、みみっくちゃん、ハチ子、ハチ美、タマモ。
全員ステータス確認したよね。
あっ、そうだ。
僕がいた。
自分のステータス確認するの忘れてたショウマである。
名前:ショウマ
種族:人間
冒険者LV:29
体力:87(+87)
魔力:2871
攻撃力:58
魔法攻撃力:3732
防御力:44
魔法防御力:1450
行動速度:87
職業
魔術師 ランク5
従魔師 ランク4
聖者 ランク1
スキル
魔術
火属性 ランク5
水属性 ランク5
風属性 ランク3
海属性 ランク2(効果×2)
従魔術
魔獣従術 ランク4
植物従術 ランク1
昆虫従術 ランク3
死霊従術 ランク1
神霊従術 ランク1
魔力消費減少(中)
海の女神の加護
EXスキル:従魔にした相手を美少女にする(特殊/固有)
装備
『賢者の杖』
ああ、もう疲れたって言ってるのに。
色々謎要素が有る。
職業、聖者。
そりゃ、そーだ。
あれだけみんなに聖者サマ聖者サマ言われてりゃしょうがない。
これでハズレ職だったらどうしてくれるのさ。
集団イジメじゃん。
海の女神の加護。
なんかティアマーが言ってた気がする。
魔力消費減少(中)。
何のスキルかな。
聖者のスキル?加護のおかげ?
呪いのローブみみっくちゃんにあげて正解だったかな。
「魔術 海属性が最高ランクに達しました。
新しい属性の習得が可能です」
「現在 習得可能な魔術属性は『雷属性』『土属性』です」
また選択か。
「役に立つ方にして」
「現在 習得可能な魔術属性は『雷属性』『土属性』です」
やっぱり自動オススメ機能とか無いか。
ううー。
土属性、ケロ子の大地属性とはまた違うんだよな。
ショウマはうっすらとした記憶を引っ張り出す。
魔法の四大元素と言ったら地水火風。
それ位は覚えてる。
曜日でおなじみ、木火土金水が中国の五行だったかな。
ヨーロッパでは又違うハズだし。
七大元素とかも言う。
ネット検索した時は覚えてたんだけどな。
ゲーム、ラノベ、コミック、アニメの知識が色々混じり何が正解か分からない。
というか全部フィクションだし、正解とか無いのか。
あれ。
ハチ美が反応してる。
頭から黒い髪の毛が立っている。
部屋の扉を見つめてる。
みみっくちゃんが口に指を立てる。
しー。
静かにと言うポーズ。
ケロ子が抜き足差し足。
静かに扉に近付く。
パッとドアを中へ引く。
そこには。
コップを持った女性が部屋の中へ倒れ込む。
扉にコップと耳を付けて聞いてたのか。
「何してるですか、マリー。盗み聞きは良い趣味と言えないですよ」
みみっくちゃんがジト目でせまる。
「なんの事?
やーねぇ、良いお酒が有るからどうかなーと思って来ただけよ」
「ミミックチャンはライスワインが気になるんだっけ。
これなんてどう、ギンジョウって呼ばれる醸造アルコールを使わず作ったヤツ。
簡単には手に入らないのよ」
マリーさんが又コートからお酒をいくつも取り出す。
一体何本持ってるのさ。
「マリー、気になる事が有るならご主人様に素直に訊いてみたらどうですか? その太腿見せながら迫ればえっちなご主人様のコトです。なんでも教えてくれますですよ」
「えー、アタシみたいなおばちゃんのお色気で効く?
こんな美少女ばかり侍らせてるんでしょ」
「ご主人様の女性に対するシュミの広さを舐めちゃいけません。
幼女から子持ちの人妻、王女様から町娘まで何でもアリの人ですよ」
「そうなのね。
試してみようかしら」
マリーさんがキケンなコトを言う。
すっと足を上げる。
と太腿の露出がアップ!
マリーさんはホットパンツ風の革鎧。
その下にはチェーンを着けてた。
と言ってもハチ子の様な編み目の細かい鎖帷子じゃない。
ロープの様なチェーンが足に巻き付いてるだけ。
露出度高い。
その時点でもショウマは気になっていたのだ。
そこからチェーンが外されたのだ。
取り外し効くのか。
マリーさんはチェーンをロープの様に手に持ってる。
太腿である。
生足である。
健康的に日焼けしたむっちりフトモモ。
「ほら見たですか、マリー。今のご主人様の一瞬の眼つき。ギラギラしたマナザシですよ。野獣が獲物を狙う光ですよ。さすがご主人様、他の女子達が居る前でそんな眼つきで女性の足を見つめるなんてナカナカ出来る事じゃありません」
「確かに一瞬ビックリするほどの眼光だったわね」
「違う、違う違う、ちぃがぁうぅー」
アタフタするショウマ。
マリーさんはショウマを見て悪戯そうに笑う。
「今日は聖者サマよりもケロコちゃんの方に用事かな」
【次回予告】
武闘家のランクが上がると派生するらしい。武闘家・棒、武闘家・鞭、武闘家・爪。鞭は武闘家なのかな。馬に乗る騎士辺りが使うならアリ?もしくは踊り子。踊り子の上級職で女王様のムチ使いとか、良くない?戦闘職ではないか。
「聖者サーマッ。彼女の鎧少し考えてあげて」
次回、マリー鞭を振るう。
(ボイスイメージ:銀河万丈(神)でお読みください)
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