さっきの戦いでアカネは私の足元にゲートを開き、会場の外へと緊急避難させた。
その時点で私は失格なんだが、アカネだって例外じゃなかった。
「余計な真似するからだぞ?別に助けなくてもよかったのに」
「それが助けてもらった人に対する態度?」
「だーかーら、問題なかったっつってんだろ??」
「問題だらけでしょ。そもそも演習で勝つ気ある?!」
「あるよ?」
「嘘ばっか!勝つ気があるならあんなことしないでしょ」
あーだこーだ言ってると、「やれやれ」と言った顔でため息をつきながらフレンが帰ってきた。
「お前らまだやってんの?」
「だってコイツが…!」
「だって葵が…!」
(2人同時に)
むむむ…と唇を歪めているアカネ。
そんな顔したってダメダメ。
私が悪かったのは認めるけど、あんたの取った行動は“余計”。
言ってることわかる?
「じゃあもう一生助けてやんない!」
「勝手にしろ」
「夜中にコンビニ連れてって言ってもダメだからね?もう連れてってあげないから!」
「それとこれとは話が別だろ!?」
「同じですぅ!」
言っとくけど、私は私であんたに申し訳ないって思ってんだぞ??
結果的に私のせいでお互い生徒指導室に呼び出されることになったし?
でもそれはお前が勝手にしたことであって…
「ストップ!」
フレンは間に割って入り、人差し指をピンと立てた。
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