許して、許さないで。
愛して、愛さないで。
笑って、笑っていて、私のことは嗤って。
泣いたりはしないさ。
罪人にも涙を流す資格はあるが、それでは私が私を許せない。
もし会えたら、まずは笑いたい。
以前のようには笑えないけれど、笑いたい。
そうして、謝罪をして抱きしめて、
君は私の頬を引っぱたいてくれれば良い。
謝って許されることではないのだと言って、
きつく睨んでくれれば良い。
私は、君が呆れたように吹き出して笑みを浮かべるまで、
足元に縋りついて謝り続けよう。
叶わない夢は、やはり持ち続けるような物ではない。
現実に溶け込めない色を持つのが、叶わない夢というものだ。
夢を抱くこと自体は悪くない、はずなのに、
存在しない物に手を伸ばし続ける愚行は、
ただ時間を浪費し、己を壊すのみだ。
さぁ、夢に囚われた少女は一人、
部屋に篭って“話しかける”。
「お願い、今日も謝らせて」
ね?馬鹿みたいだろう。
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