ライト界隈でしばしば言われる『群像劇は難しい』。
この物語はそんな言説を吹っ飛ばす魅力に溢れています。
しかも、それをとてもリアルな空気感漂う異世界の描写と共に実現しているのだからまたすごい。
この物語は作者さんが地図や位置図までアップしているほどの凝りよう、その情熱が投影しているのか、しばしば暗く重厚な城塞のイメージの中で、陰に陽に鮮やかな登場人物たちの人生と物語が複雑に絡んだ物語が語られていく。
長く読み続けているが、結末の木になる人物の名前が複数思い出される時点で、この物語の魅力は推して知るべしかなと。
また、ファンタジー群像劇の一つの見本としても参考になる物語なので、書き手にもとてもお勧めです。
是非一読を!