第壱部《幕末異名(Bakumatsu Spitznamen)異聞譚(Il hören Tan)》
ファースト・エンド
時は幕末
激動と新時代を夢見るこの日本の裏に異能者の存在が跋扈暗躍していた。
生きて死ぬのか?死んで還ってくるのか?
一人の男が鳥羽・伏見に居た。
《幽殿よ後は任せたぞ》
「えぇ・・仰せの通り。殿」
「頼もうしいよ。幽」
この時に幕府側の重臣であった
慶応4年1月
天神幽は当時19歳であった。
髷姿の袴に黒コートを着て刀を大小腰に差して草鞋を履いてこの寒い京都の伏見に居た。
徳川慶喜公に頼まれてここに残っているが傍には藤堂・松平・宮雪・一条が居た。ここまでこの動乱期に暗殺稼業で切磋琢磨してきて生き残った志士であって重臣。極極寒吹雪舞う雪の伏見に新政府軍が大砲と銃で奇襲をかけてきた。
「幽?どうなさいます」
「藤堂はここを任せる。新政府はできるだけ抑えろ。松平さんと一条殿下のことは俺がやる。一旦津藩と桑名藩荷動きが見づらい。寝返った場合6万の兵が俺らの首を打ち取りに来る」
「そうだな。幽殿」
「だけど腕前だけでこの剣で時代に生きてきた人間だ。易々と死んで逝って地獄堕ちるとかないさ・・・・・俺はあの坂本龍馬と手合わせ願い出た野郎よ。やっべぇぞ!」
「藤堂さんは油断はしないほうが身の為です。いよいよ来ますよ」
「っしゃ!!!!!!!!かかって来いよ」
「あれほど油断するなって言うのに・・・・しゃーねぇー」
その時だ。
新政府の大砲の音と旧幕臣の幕府との戦いに新選組も交えた激戦が始まった。
辺り一面血と屍が転ぶ場所に天神幽も刀を抜き志士を斬っていた。
「うぁらあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
鬼気迫る殺気立てる刃に血が滴り新政府の薩摩と長州の志士を斬り飛ばし天神幽は常人ならざる身体能力で鳥羽の戦いを突き進み四方を薩摩の大砲と銃に囲まれた。
深呼吸し刀を地面に突き刺し眼を閉じる。
鳥羽での戦を受けて天神らを残し家臣と藩が即座に撤退。
この時に置いて行かれた天神幽・一条種臣・藤堂龍雪・松平士郎・宮雪守の5人はこの戦場に置いて行かれたのだ。
幕府にすら逃げられた天神幽は思案する。
目の前の砲撃で次々と幕府側の志士が死に血が飛び散る。
幽は刀を握り締めて土壁を蹴り上げ大砲と銃を斬った。
戸惑う薩摩藩士を刀で一突きし長州藩の加勢にも応戦するが足を引き摺り血を吐いて刀を握って闘う。
鳥羽・伏見での激闘に長州藩士に睨まれる天神幽は吠える。
「新政府に屈しない!俺は・・・俺達ぁ・・・グウウウッ」
銃弾が被弾して傷口から血が流れ込んでくる。
横たわる天神幽は這ってでも長州藩士を退け松の木に凭れこんでコートを破って傷口を抑えると同時に誰も居ないことを確認して赤い焔が全身の血流を活性化して傷を癒し立ち上がる。
《天神幽(Tenjin Yu)?これが最初と(Dies ist die erste)言わないよ(sagen Sie nicht)。今までずっと(Den ganzen Weg bis jetzt)危険と隣り合わせで(Seite an Seite mit Gefahr)私を使うわね(Ich werde verwenden meine)》
「悪い。アスモデウス・・俺が異能者だって知ったら全員俺を殺しにかかる。フッ」
この時にアスモデウスの真紅の焔が天神幽の体内の血流を高速再生化して撃たれた場所を治した。
起き上がって刀を死んだ志士から拝借し手に握り大砲を斬り薩摩の官軍が来ると天神幽は四刀流免許皆伝で30人をまとめて斬り血飛沫が止まらずに血を浴びる天神幽は次々に敵を斬り、そしてこの場での戦いは終わった。
「ハッ・・・ハアッ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァア・・・・ハアアァッッ・・・・ハアアッ」
雪道で力尽いた天神幽は近くの宿屋に運ばれた。
気付いたら俺は近くの宿屋に寝ていた。
「ここはどこだ?」
「目を覚ましましたか?お侍さん」
「いっ・・・いやっ・・・」
「あの場で生きていたのはあなただけでしたよ」
「そうっすか」
直ぐにしたくしてコートを袖を通し刀を腰に差して宿屋を後にした。
全員死んだのだ。
唯一生き残った天神幽が向かったのは江戸であった。
江戸について1週間して天神幽は将軍と謁見できた。
「殿!!!!」
「よく生き延びていたね。幽」
「江戸に戦火が迫っている。さっ。・・・・殿も逃げのほうを」
「構わないさ。この江戸を護れなかったな俺という存在さ」
天神幽は徳川慶喜公自身先に大政奉還(天皇に政治の権限を渡し260年間続いた徳川幕府の政治は幕を下ろす)の意。
これは土佐藩藩主山内容堂公が幕府に対して終わらせたのだ。
天神幽と徳川慶喜もこれで最期との場となって会うことはない。
「いや、短い期間でも江戸を護ったよ。俺は・・・新時代こそ希望を抱いて生きる。刀の時代は終わる。慶喜?人生満喫しろ。これでアンタを縛る鎖はなくなる」
「そのようだな。幽」
天神幽と徳川慶喜と江戸を出て最期の場所は五稜郭であった。
年号が明治を迎えた。
新時代の明治の東京では薩摩と長州の新政府が次々と改革を断行。
その裏では俺は黙々と生き延び髷を切り落とし袴を脱ぎ黒コートに黒フードを被りサンダル姿で日本を転々とした。
幕末時代の10年間は俺9歳の時から幕府の暗殺稼業に身を染め毎日血を浴び続けた。
俺の出生は誰も明かしてない。
生まれついた時から俺は七つの焔に包まれ魔神が鎖に縛られ伊勢神宮の正宮に俺は置いてあったらしい。
アマテラスに俺は育てられた。
「明治か。天照に会いに行くか」
明治元年9月5日伊勢
天神幽は伊勢神宮に帰ってきた。
「おー、いおー、いー、おおおおおおおおおーい帰ってきたぞ。」
「生きて戻ってきたか。幽」
「ああ、俺は倉田山で屋敷を構える。余生を送る。」
「そうか、だがしかし、まだだ!!!!!!!!」
「ハァ?」
「なんだよ、俺は19歳で今年20歳ですけど何か?」
「所帯を持たぬか?」
「結婚しろよ。いい加減に彼女なしの童貞ニートとか悪い冗談。マイケル・ジョーダンかよ!」
「うるせぇー、侍はもう居ない。俺は俺で自由に生きる」
「早く結婚しろ!合コンしろ!コンパしろ!ナンパしろ!そうそう、嫌だったら最悪は風俗でもキャバクラでもいい。いい加減その歳だ。結婚して息子か?娘の顔を見せてくれよ!!!!!!」
「会うたび度にタンビニーにその話するな。俺に対し。・・・・わかっているけど俺は興味ないよ。なっ。アマテラス」
「するのか?誰だ?誰だ?誰だ?誰だ?誰だ!言えよ!言えよ!言えよ!言えよ!言えよ!言えよ!・・・・マジか?早う言えよ・・・・何よ誰だ?勿体ぶってないで言えよ!キング!!!!!!!!キング!!!!!!!!サイコーの野郎だな。ハッハハハハハハ」
「待っててくれ」
コートから銭をアマテラスに渡し天神幽は去っていた。
この頃アマテラスも心配はしていた。
倉山の屋敷に戻ると伴冷泉(初代伴五十嗣朗)が屋敷の茶室に居た。
「遅いから先に呼ばれてたぞ」
「おう、そうか、冷泉」
「幽も大変ェじゃねぇよ・・・この時代で生きるのに最も選択を考えねぇとよ」
「同様だ。冷泉は宇治山田で闘っていたのだろ?」
「そうよ」
長髪に毛皮を着てコートを羽織り無精髭の体格が良い筋骨隆々の男は伊勢神宮荘園御薗を御陵する伊勢藩士の伴家の嫡男冷泉は号である。
本名とかは一切名乗ってない。
後に久邇宮朝倉親王から名を授から五十嗣朗と名乗る。
この時は冷泉である。
天神幽と伴冷泉はこの天神邸の屋敷の茶室で茶を飲み交わし暫く時を共にする。
天神幽が鳥羽・伏見の頃同様に伴達も宇治山田で闘っていた。
言い忘れていたが俺と同じ異能者で頭がキレる天才だ。
伴以外に磯城譲に魔柄応神も居たのであった。
魔柄家は人類最凶の異能者で後に白宮・黒宮・二宮家の分家と直系の祖こそ応神天皇から継がれていく天帝の血の家譜その子孫に現在の魔柄応神が居る。
この場には居ないが赤松組7代目組長赤松澪と加えてこの4人がこの宇治山田で死闘を繰り広げていたのは5年前である。
天神幽はお茶を飲み伴冷泉が帰っていった。
伴冷泉は帰りの道中に思い出すのは宇治山田での死闘だった。
多くの死傷者を出し血で穢れたこの御幸道路に古市・河崎・宇治山田・伊勢・御薗・大湊と何かと戦っていた。
「カオルか・・・・」
ボソッと呟き冷泉はゆっくりと天神邸を後にした。
カオルという人物こそ“神”の神格化した人類原初にして災厄最悪最凶の王になった人物。
神の異能を持ち全ての異能を超越する領域と達し得ない人知を超えた王になった女性。
カオル達がここを攻めてきた時に緊急時に招集された4人だがこの4人もKGU設立に関わる重要人物である。
4人の回想に変わる。
5年前宇治山田
「ここが宇治山田です。カオル様」
「蓮実良くぞ言ったぞ。感服致す」
「はあっ!」
五王の一人蓮実莉愛がカオルの従者である。
蓮実莉愛は焔の異能者。
その燃える焔は神を喰らい天を滅し万物を焼き尽くすカグツチの火によって創世し天命を受けた蓮実家の祖先はカグチチ・ヘパイストス・スルトという説もあるが定かではない。始祖の段階で火によって焔で産まれたのが蓮実家である。
長い茶髪に包容のある胸を持つスレンダーで黒コートを着ていた。
カオルは既に成人を迎え黒コートに黒フードを被りサンダル姿で肩まで長い黒髪に煙管を咥えていた。
「烏合の衆か。ぶっ殺せ!ぶち込め!全世界のパーティピーポーに聞くぜ!この世界は神である私以外私じゃない世界というのもゲス過ぎてゲスの極み!!!!!!!!」
「畏まりました。兵は陣形を組み宇治山田攻略に移します」
蓮実莉愛は頭を下げて他に伝えた。
「高槻殿!」
「俺はキングだ。前向きのバカになろぜ!準備はいいかい?言えよ!言えよ言えよ!言えよ!!!!!俺は!!!!!!!!!俺は!!!!!!俺は!!!!!!!俺は!!!!!!!キングだ!!!!!!!!!!!!!!ワールドワイドのバカになろうぜ。全員死ぬ気で行くぜ」
ド派手な毛皮に王冠を被りサングラスをかけてチェーンを巻き十字架をぶら下げ革靴に銃と剣を腰に差してこの青年が高槻王(大阪・堺を中心とする不動産王にして天下の名だたる両替屋の嫡男。)
高槻王天斎・・・・異能は水・海。
蓮実よりも年下だがカオルに信頼がある。
海の中から創世し金という金王という帝王学を学んだ寵児。
策を受けた高槻王は兵を進めた。
「波多野殿!永瀬殿は!!!!!!!!此方に残っていただきたいと所存が」
「はっ」
「ヘーイー、了解っす。莉愛ちゃん」
「説明します。宇治山田を包囲する上で河崎は高槻殿海軍と海賊が有利で水路で一気に落とす。これは時間が思うように係りません。古市・御薗・伊勢・宇治山田の本陣はえっとですね。カオル様を主力に波多野様と永瀬様と私が担います。宜しいでしょうか?」
「オーケー!ぶっ飛んでかっ飛ばしてでぶち込んでやるよ!!!!人気者の力の差を魅せてやろうじゃねぇか。」
「そうよね。これでもカオル様に貰った命だ。天に与えられた命を使うのは道理義理心理」
波多野と永瀬が動いたのは伴冷泉が読んでいた。
宇治山田に居る倉山山山中に本陣を構える魔柄応神が口を開いた。
「下らねぇよ。解せんぞ。俺の氷で全てを塞ぎ止める。案ずるな。冷泉・・・ここは自然が育んだ難攻不落の山だ。敵が来るなら全員ぶっ殺せよ!」
「相変わらず荒い人だ。聞いてるか?磯城」
「聞いてやっスよ。年寄りを扱き使うなよ。可愛いネェーちゃんとかヤリマンビッチとかさ俺等にもっと刺激と活性化してくれるならやる気100倍勇気100倍努力100倍性欲1000000倍でやったやるぜ!!!!!!!!!!!・・・・・・俺も元々神宮の関係者でお坊ちゃんよ」
「今その話するなら帰れ!」
応神にド叱られる磯城は反省を顧みると煙管を咥えてコートに手を突っ込み手を合わせるだけで気持ちが安らぐ。
磯城譲は「死」の力を持ち禁忌だが死に触れるという行為は神に断罪と己の罪を背負い十字架を担ぐただの中年のキモイおっさんじゃなく正式な神宮祭主でアマテラスに祈り祷り神の加護で亡者を極楽浄土に送っている。
不思議とその目が死を映し万物の死の境界線が視る眼にとって直視出来る。
「フッ。テンガの社長もバイブってこーぜ!ブンブン!きばってこーぜ!キチってこーぜ!言いたいことも言えねぇ世の中じゃ俺は俺を騙せねぇよ。流されることも慣れるもんだよ。中間管理職って。あーあ、あゝあゝバイブの社長も操られたくねぇよ。言いたいことも言えねぇ時代がこの新時代を迎えるポイズンだね~ハッハハハハハハハッハハハハハハ」
磯城譲は黒髪に白髪交じりで猫背のおっさんだが溜息を零し倉田山の陣形に目を配り思案し赤松と魔柄に指示を出す。
「お嬢!波多野と永瀬の両陣営が動きが見えた。古市に迎撃せろ!応神さん!応神!!!!!!!御薗を死守。神宮に一歩も踏み入れるな!あいつらゲスでゲスの極みだろうが!どんな極みの乙女でもゼッテェーにぃー神域には入れさせるな!」
「わかったよ。指示は受けた。」
気合が入る磯城譲と赤松澪は代々この伊勢を治める神宮荘園を建築土木・建設・土木・寺社仏閣の職人揃いにして幕末最強の任侠一家の組長である澪は背丈以上の太刀を手に固唾を呑み澪は古市の善光寺に陣を構えた。
「今日夜明けのスキャットマン・ジョンソン・・・・・夜明けが酷くやれやれだぜ。澪殿」
「鐡斎殿こそ遥々申し訳ない。天照鬼覇又の名を菰野剣術の開祖を開いた人物。拙者は人を斬らない人物よ」
「澪殿は俺が護ってやる。拙者は抜刀術のみで生きて来た故にござる」
このひょろっとしてあどけない右頬に十字傷が残り左頬は目ごとを斬られ目は失明はしていないが顔全体に十字傷が残る最期の侍。
赤松澪の護衛を兼ねて善光寺にスタンバイしている。
土方鐡斎菰野藩右近将監(うこんのしょうげ)将司(後の土方将司の祖)に当たる人物。
この時は幕末時代は土方藩の藩主として土方藩は5万石の大名であった。
城は一応持っているが普段は屋敷に生活し菰野の民に剣術を教え叩き込んで居るだけの隠居人。
「敵だ。しかも数がヤバいな。こっちの手数を踏んで先に陣形を変えるとか中々の戦略家のやり手のヤリマンビッチじゃねぇかよ」
「そう来るとはな」
赤松澪と鐡斎の部隊が古市の善光寺・麻吉旅館で蓮実を迎え撃った。
「焔獄炎神(Prison Flamme Gott der Flamme)炎帝(Kaiser von Flamme)鳳凰刃(Phoenix Klinge)!!!!!!!」
蓮実の両腕に纏う地獄の業火煮え滾る焔の刃が寺を襲い寺が燃える影から澪の太刀を受けて焔が両サイドから包み込み澪は太刀に焔を吸収し坂道が灼熱と化した。蓮実の部隊に迫れても鐡斎が壁を蹴り上げて呼吸を息を整え縮地で抜刀のタイミングで莉愛の懐に入ると鞘を抜き持ち手を逆さに斬り上げ捌いた衝撃波で空間を歪ませ相手を態勢を崩し対伊をずらしながら相手の急所に刃を突き上げた。
「菰野天照鬼覇攻ノ陸型(ろくのかた)《椿千本桜(Camellia tausend Kirschbäume)梅散鏡剣(Plum Herbst Spiegel Schwert)》」
相手の目に留まらぬ超神速で鋭く斬り激しく腰を打ち血を吐き吐血し焔が流れ込む。
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアア、ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
息を切らし刀に手を握る鐡斎だが蓮実莉愛が起き上がりその目は修羅と化す鬼だ。
「焔王(König der Flamme )紅蓮(Scharlach Lotus)龍牙(Aralia)!!!!!!!!」
焔の龍の牙をうっ血しつつも蓮実が燃える焔の牙が澪達の志士に次々と燃え上がる火の海の地獄に悶絶し燃える。
「ああああああああああっ・・・・・・・ああっ・・・あっぢぃ・・・あっぢぃ・・ああああああああああっ・・・・・・・あああああっ・・・・づぃいいいいいいいいい・・・・あっづい・・・・・・」
40人単位の兵が一気に灰と化した。
澪と鐡斎二人だけに残った。
これに対し磯城譲と伴冷泉は倉田山山中の本陣に頭を苛まれることでいよいよ手詰まりだ。
磯城譲も口を尖らせた。
「よし天だわ!形振り構わずきばってこーぜ!ブンブン!よし天だわ!応神さん、伴!マジで恋する5秒前でも零地点突破で俺等もこっとは手数よ。オカズ抜きでシコってもあゝオワコン状態のメディアにこの世界は絶望した!神は死んだ!このメディアに素晴らしい祝福を!!!!!!!!よし天。」行くか。これが宇治山田最期の合戦だ!260年間続いた徳川幕府最期の家臣一同そして伊勢神宮祭主としてこれが最初で最期の命令だ!!!!!!!!カオルを討て!!!!!!!!」
磯城譲は人生最後一服にタバコを一本吸い倉田山を後にして御薗に一人で向かった。
《俺から最後のメッセージだ。俺が死んでも泣くなよ》
と木の板に彫り磯城譲に続き魔柄応神が決起に旗を掲げる。
「倉田山に進撃する相手は誰であろうと凍り付かせる。」
魔柄応神は冷気を漂わせ倉田山が凍り付いた。
「ハッハハハハハハ・・・凍れ。俺の眼中に平伏す野郎は凍れ!!!!」
応神の拳が凍て付いて極寒の氷河期に一人歩き始めカオルが立ち留まる。
「神世界(Gott die Welt)!煉獄焔龍(Purgatory Flamme Drachen)王牙鉄拳(Faust Fang Eisen König)!!!!!!!!!!!!」
拳を地面に叩き潰し燃える焔が応神を呑み込むが焔が凍り付いた。
「氷壁・封魔焔氷刃」
魔柄応神の氷が連なり分厚い氷の壁に覆われて焔を凍らせて氷でできた大剣を手にカオルもその恐るべき力を解き放つ。
「神という神にその罪に身を殺ぐつもりか?Night OF Fireもっもともっともっと暴れよぜ。所詮神という偶像に縛られ神格を失い人間は神の玩具だ。ハッハハハハハハ」
「カオル!!!!!!!!出しゃばってないでアホか。」
「応神って言ったな?氷か」
「神世界(Gott die Welt)・風雷滅神(Wind und Donner aus Gott)王獅子銃(König Löwe gun)獣王獣(König Tier Tier)神拳(Faust Gottes)!!!!!!!!!!」
倉田山を吹き飛ばす一撃に山が崩れ竜巻が起こり轟く雷音荒れ狂う天候に神を殺すその両腕に込められた鋼鉄の一撃の鉄槌にため息を零す応神は片手で攻撃を凍らせて冷気の境地に達する紅蓮に燃える龍の焔がカオルの腕を喰らい応神がカオルの寝首を掴む。
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ・・・ふざけるなって言いてぇーさ。カオル!!!!!!!!!」
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアア」
カオルがその腕に神を喰らう血肉の屍の御霊を宿る腕が姿を見せる。
「堕ちろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!こふぇ・・・これがぁあああああああ・・・・・生き方だ!!!!」
その隠されし左腕の包帯が外され異形の魔神の漆黒の瘴気と渦を巻く巨大な鈎爪を姿を見せる。
応神は目を瞑ると伴冷泉が颯爽と来た。
「遅いぞ。ワリ。手間を取らせたが陣形は完成。既にカオル殿能力は察しが早い」
「相手の異能を無効化に奪う力と神の能力は全宇宙の人類の英知を凌駕する力だ」
「そいう・・・・そうかよ」
「あの腕に触れるな。俺の能力がカオルにわたる」
「へいへい」
「DT・TST・ED・・・そういう機会は機を熟して待てという。があったか。」
「おまら!ここで灰と化せ」
迫りくる異能を奪う腕を前に伴冷泉は落ち着いていた。
(機会があったので伺いました。カオル殿?拙者の剣は異能を斬る力。拙者も知れた異能者。拙者は超情報と古文書。博識の賢者の王こそそれ・・・・民よ)
覇気を周りに冷泉は覇気で周囲を卒倒失神させた。
「天神幽という男は何れ異能の頂点となって王の人物。・・・・カオル、いざ、尋常に参る」
伴冷泉が刀の覇気を変えて自身の異能が異能の空間に相手の頭脳にダイビングワールドし相手の情報を丸裸にするとカオルの急所がハッキリと自分の目に映った。
「斬月・無閃(Kein Blitz)」
カオルの心臓に刃に押し当て異能を斬った。
全身から力が抜けてゆく。
神の異能がカオルから消えた。
カオルは体を引き摺って一時撤退を余儀なくされたが磯城譲と赤松澪は相も変わらずに臨戦だ。
「撤退は・・・・」
鐡斎の抜刀を蓮実が受け交わし身の業火の拳が鐡斎の腹を貫き袴が燃えて火に包まれた。
「焔王煉獄王銃獣王獣神喰滅拳(Flashing Fist That Ate beast king beast god of the king purgatory king gun of flame)」
焔の異能者である蓮実莉愛の神を穿つ焔の起源の力だ。
ここに居るだけで古市は灰と化し赤松澪はその刀を握り締める理由に異能を無に還す御業を為す技に澪は深呼吸し赤松組の組長が代々継いで来る秘儀を詠唱した。
《我を此処に魂の原初回帰に死しても天を照らす太陽と血に堕ちる蛇の正義と為りて創世の剣よ伝説とかく語りて。今を以て敵を神を討つ我らは来たれり!天満の加護よ我が生涯に一生の後悔は無い!!!!!!!!!!!!!天を落とす落陽の落日に漆黒と聖者の御霊を乱舞ここに赤松組初代組長赤松伽藍嗣朗兵右衛門がこの人生と天に想いを馳せる最期の異能を零に還すこの力を命じる》
澪が太刀に詠唱すると全身真紅に染まり真紅の輝きに刀を大剣化し黄金の翼が生えて純銀の甲冑に全てに壁が張り巡らせていた。
「ひゃー・・・たまげたなぁ、これぞ赤松組の秘儀ケェ」
鐡斎が鞘に刀を納めて澪を見る。
「真正中出(Authentizität vaginale cum sho)異能(Ungewöhnliche Talent)零斬(Töten Sie die Null)・アマテラス・インペリアル・ヴェルファアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
赤松家が異能者を斬る為だけに打ち鍛え抜かれた秘儀が蓮実莉愛をこの世界に焼失させた。
斬撃と剣戟に右足で強く踏み込み、縮地し、死の境地に達した者が絶頂と昇天の中間軸に己を律してコントロールさせた状態で捌いた一撃目の衝撃波で空間を歪ませ二撃三撃四撃目の瞬時に逆手に刀を持ち替えて大剣で相手を叩き落とし蓮実莉愛を完全に異能を消すと焔が消えた。
神が死んだ。
神が死んだ。
神が死んだ。
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアア」
赤松澪を抱く土方鐡斎。
古市は半壊とクレーターの凹みが出来たが古市の坂を下ると血の海だった。
同刻に江戸から帰ってきた者が宇治山田に姿を見せた。
名だたる剣豪でカオルを育て天神幽の師匠KGUの後に教鞭をとる初代国史学科総長織乃坂伊勢守幽斎天禅が久々に伊勢に戻ってくると世界は絶望に沈んでいた。
元々腕の立つ剣客の流浪人であったが昔の誼で幕府に就き幕府の用心棒としてその剣を振るっていた。久々に目の当たりする伊勢にショックが隠せなかった。
「カオルの仕業か。少々遅くなってしまい申し訳ない。偏に娘の失態拙者が詫びます」
頭を下げながらも三本の大小の刀を腰に差して黒のストールで口元を隠し長い黒髪を縛ってコートを羽織りサンダル姿の30代後半の男性。
「波多野と永瀬は策がついている。高槻王と・・・さって。河崎に出向くか」
「海軍対策に手は受けておりません」
「いいって・・・いいいって・・・・気になさるな」
天禅は河崎に出向くと高槻王の海賊・海軍・水軍が河崎の伊勢の港に集結していた。
「やれうあれだぜ」
天禅も刀を抜くと後で追ってきた伴冷泉は高槻王の頭脳にダイビングした。
「ケッ。金か。キングだぜ。キングか!ワールドワイドのバカになろうぜっておいおい。高槻王の頭脳は全て王者の思想。思考か。この残虐と冷酷の王に・・・金だ!金だ!!!金だ!!!!!!」
頭脳にダイビングした冷泉は一服にタバコを吸い迫りくる艦隊に天禅自身25年ぶりの伊勢に帰国後ここが帰国早々河崎の海戦だ。
「大海水(Große Meerwasser )・超大洪水(Ultra große Flut)!!!!!!!!」
高槻王の異能が伊勢湾の水を呑み込み河崎に襲い掛かるのを天禅が斬った。
「真正中出(Authentizität vaginale cum sho)天照(Amaterasu)鬼覇免許皆伝《レディアント・レイズ・アークグレイヴ》」
変速と超神速加速の勢いで水を斬り上げ水を刀を二本で斬り込み目を閉じていた。
(噂以上の人やねん。刀だけで何でも対応する。万象と万物を斬った刀だからこそこの国で織乃坂の名を耳に聞く。伊勢出身で暫く江戸に剣術で遊学し剣の腕を磨いたこの人なら勝てる!)
高槻王天斎が采配を振る。
「いいからドンドンとぶっこめ!飛べ!飛べ!キングだぞ!俺がキングだ!キングの視界に映る世界は何だ?金ならいくらでも持っている。この俺が大阪最凶の不動産王なんじゃもんじゃってド混沌時代でものをいうかわかってるか?ボケが!イケ!イケ!イケ!イケ!イケ!イケ!イケ!イケ!イケ!イケ!!!!!!!!!!!!!ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアア」
河崎に大量の海水で浸水し蔵が浮かび橋の上に立つ天禅は艦隊に掴まって刀で体を押し上げて船の船体で一番戦闘に向くのが甲板だ。帆が揺らぐ。
風向きは酒向の風に潮が満ちてきている。
「おめェーさんよっ。自分がキングとか言うじゃねぇか。この激動と尊王攘夷の時代に尊王攘夷の運動と革命の時代に自分がキングというなら証明してみろ。俺は徳川に仕えている殿の腕となりてキングをぶった斬る。」
「やってみろよ!海と水の創世により生まれた王の神の鉄槌に沈め!!!!天禅」
高槻王の海水の砲撃と潮が満ちてきているせいで河崎市街に船が乗り上げた。
天禅は飛び移り船をバックに蹴り上げて宙返り5回転前回転バックして高槻王の目の前に刃を突きつけた。
「真正中出・免許皆伝《滅王滅神(König dunkle Gott des Blitzens)鋼鉄十字(Stahl-Kreuz)墓魔女(Grave Hexe)》」
天禅という男は剣客でこの技も自信が編み出した異能を斬る技と抜刀術の中で唯一人を斬る技で人体の四肢を斬りおとす技でもある。
高槻王に右足で踏み込み縮地で衝撃波を飛ばし後退しもう一度左足で飛びながら剣を大きく弧を描くように衝撃波が街を包み込み捌いた衝撃波の一撃目で空間の歪みを時間を巻き戻し高槻王の四肢と異能を二撃・三撃・四撃・五撃・六撃・七撃・八撃同時の衝撃波から全身に力を言入れて宙に浮かし刀の刀身の刃の部分と鞘で相手の脳を打ち刀の柄で相手を正面から斬り、そして無限の独壇上と化し計300回も斬る技を魅せ付けた天禅は息を切らした。
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアアハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアアハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアア・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
天禅は見事に高槻王を討ち取った。
互王撤退だ。
全員生存はしているが、カオルは絶対に反撃に撃って出ることを考える。
ふらりと現れまた消えた天禅は一人息子である友禅もいた。
「先に行くぞ・・・・・」
ここでの一件が天神幽が来るまで起こったのだ。
明治元年10月
天神邸に天禅が訪れた。
「居るか?幽」
「はい。居ますよ。師匠・・・センセイ」
「幕末は互いに互いに大変だった。所帯を持てと言われたか?」
「まっーンな感じだな。師匠」
「高野山でも行け。落ち着くのと天寿院家が現在の総代だ。お前自身少し仏門でも行け。8000人分の魂を背負ってこれから生きろ!幽」
「俺もこれにて人斬りを卒業だ。お前もこれからどう生きるか考える頃合いだな」
「先生?一つ伺ってもいいですか?」
「何よ」
「先生がカオルを育てた。・・・・・そういう経緯分かってるよ」
「幽?君は神を滅する神を喰らう能力だ。相殺出来るのがカオルというわけだ。」
「明治になってこれから俺は身を引くわ。」
「そうかい」
天禅とこれで別れた。
天神幽は天神邸の屋敷で刀を置いて袴姿で畳の上に寝転び庭園を見つめた。
書状の山積みに高野山に迷いがあった。
天神家の意味はアマテラスが握っている。
伊勢神宮
アマテラスが座っていた。
「来たのか。幽」
「天神って?・・・・・神を喰らう異能は宇宙でもない」
「アンタがそういうならそうだろう・・・」
「幽?天神家の宗家は天寿院家が元締めでその一門は現在高野山だ。山行って天寿院の娘とハメって、ハメハーメー波っつうてもういいからお前もお前で歳が来ている。娘がいる。そいつとセックスしろ、私もお前が心配だ。」
「お気遣いにはどうも。でも・・・・俺は興味ないね」
天神幽は神宮を後にする。
その後翌月倉田山を後に暫く高野山に入山。
天空の山に生い茂る密林に金剛峯寺が聳え立っている。
高野山に入り天寿院に挨拶しに行くと一際目立つ女性が居た。
(後の天神幽の前妻天寿院くみ伽)が門徒を前にお経を唱えていた。
俺は山に入りこの身を責めていた。
8000人斬っていた自分は京では死神と呼ばれ続けていたからだ。
刀には斬った血を返り血を浴び続ける毎日が嫌であって俺は俺自身を否定し続けた。
天寿院くみ伽の後ろの列の席に胡坐をかいてお経を聞いた。
高野山は聖地である。
深呼吸する天神幽は心臓が痛み出した。
「ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアア」
《そろそろ俺らの(Bald von I et al)時代だ(Ära)!目を覚ませ(Aufwachen)!幽(Yu)》
「クソがっ。サ・・・・タ・・・・・・ン・・・・・サタン!!!!!!!」
《高野山に仏門(Priestertums Koyasan)?俺らをどうするつもりだ(Ich werde tun I et al)?逃げられねぇぞ(Unentrinnbar)》
「そうだな。俺は大罪の能力だ。罪を裁き悪を葬るが故の異能よ」
《奥さん見つける(Finden Sie seine Frau)要はコンパか(Der Punkt ist ob der Komparat)?美人が居たら(Wenn es Schönheit)速攻魔法で(In Eile Magie)バックでもやれよ(Tun Sie es auch in den Rücken)!》
「サタン?じっとしといてくれ」
落ち着いた天神幽は壁に凭れこんで数珠を持ち目を閉じた。
「どうしたのですか?」
「ん?」
「あなたですよ。ずっと魘され続けてもう日が暮れています」
「すいません。聞いていたつもりが少々寝てしまって」
「お名前は?」
「天神幽です。よろしく」
これが最初の出逢いだった。
俺とくみ伽最初の始まりはここだった。
しかし・・・・
天神幽は天寿院家の屋敷に呼ばれた。
「君が天神幽か?入り給え」
「お世話になります。改めまして俺が天神家の当主の天神幽です」
「天寿院250代目当主天寿院幽焔と申します。」
「父とは知り合いだったのですか?」
「私の友人だよ。忽然と君だけを残して出て行ったのか?行方を晦ましてね。最期の最期に自分の一字を君に残した。君が生まれたと聞いて私に言伝をした。『すまないと思うが聞いてくれないか?幽焔お前にしか信用できない。俺の名は天神幽斎だ。俺の形見に此奴に幽を残す。ハッハハハハハハくれぐれも倅が来た際はよろしく頼むぞ。幽焔』と父からの伝言を此処で果たそう」
頭を下げる幽に幽焔は座敷に座らせて食事を用意する。
「食べなさい。ご苦労だったね。幽」
「頂きます」
精進料理が埋め尽くす。
「何か嫌いなものでもある?私が作ったのだけど大丈夫かな?」
「いいや・・食べるよ」
くみ伽の手料理に天神幽は口にする。
精進料理とは肉とか使わない野菜メインの料理だ。
「おいしいです」
「よかったぁ」
「天神家と天寿院家の結びは大きい。宗家だからね。くみ伽?話がある」
「はいっ。お父様」
「幽君先に露天風呂がある。入ってなさい」
「へい」
天神幽が露天風呂に行ったのを見計らいくみ伽は広場に残された。
「一言だ。我が家に伝えられている古文書を魅せる時だ。」
父幽焔が仏壇の棚から取り出した木箱に納められている巻物を広げた。
《天照双星命神喰覚書》天照大神(花押)
天照大神云々子刻神宮尋儀式也世界崩壊原初主義異能者覚醒目覚五十鈴川天読星候
神祇五帝破打四王倉田山降臨王帝死為世暗汝命尽地獄堂々巡星天地神宮来山籠生誕双星目覚
神王縮地星巡双星神喰皇帝大罪異能力也天異能力天眠殺神喰太陽沈世界消闇冥府堕神断斬刻天照大神(花押)
創世ノ異能ヲ持つ者ヲ我ト共ニアリ
双星ノ者大罪ト天ヲ持チ神ヲ喰ラウ意思ガ世界ヲ創世サセル
この文書を魅せた時にくみ伽は決意を腹を潜り決めた。
「この文書は家に代々伝えられている。大罪の力と天の力を持つ夫婦夫婦が神を喰らう。くみ伽?天寿院家を代表し天神幽と夫婦になってくれるか?」
「畏まりました。」
風呂に入っている幽にくみ伽が入ってきた。
これは俺がくみ伽と夫婦になる前の始まりである。
「入っていますか?」
「入っているよ。」
「いいですか?」
「構わないさ。入んな」
「はい」
天神幽はくみ伽が風呂に入ってくる姿はタオル一枚だけ隠し満点の夜空と満月の月夜に光る自然の露天風呂に幽はくみ伽の裸に固唾を呑む。
タオル一枚隠しても胸の張りに大きさとふくらみが俺を刺激する。
幕末の頃毎日死を覚悟し刀で血の人間だったが今はこの景色に俺は何かがはじけてそして自分の中の獣が静かにくみ伽を研ぎ澄まされた感覚が喰らう。
「どうですか?」
「綺麗だよ。よく見たらさ」
「もっと近づいたらどうですか?」
「サンキュー」
人間と感じてきた。
「一つ良いアドバイスがあります。」
「何?」
「自然を愛し植物を愛し動物を愛し人を愛し良い言葉を発する。歌う。叫ぶ!人の為に祈りなさい。自分じゃなく大事な人や家族に国に祈りなさい。自分が生まれた意味を知ることができます。本当の自分がそこに居るなら意味を知りなさい。という」
「そうかや・・・・」
「そうですよ、何を。フフフフフフフフフフフフフフフフッ」
「俺は女を愛せないかもしれない。分からないんだ!人を愛したことのない人間にいきなり夫婦ですって言われても知らねぇよ」
「・・・・・・・・大丈夫ですよ。私が傍に離れずに居ますから夫婦として愛を此処で掴めば幽さんの心を私が愛して捧げます」
「くみ伽?俺は・・・愛を知らない・・・だけどお前が居るなら俺はお前を護る」
「幽?ダイジョブよ。あなたの傷は私が舐めてあげる。」
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
泣き叫ぶ幽だが二人は露天風呂に浸かっている為そろそろ風呂から上がろうとし、天神幽はくみ伽の手を差し伸べる。
「今でも思う。俺はお前を護る。分かっただろ?なぁ」
「私も妻として夫を支えるわ。頑張って子作りとか」
「おうよ」
その10年後の明治10年11月に前妻である天神くみ伽はカオルに殺されるのであった。
この時の二人は知る由もなく風呂を出て屋敷の布団で二人の裸は互いに心を決心した。
「行くよ。くみ伽?痛いけど我慢してくれないか?」
「大丈夫だって。初めての人が幽さんなら私の初めての相手でよかった。」
「出会って数秒でこの展開はアニメや漫画よ、くみ伽?俺が幸せにする。だからお前の全てを俺にくれないか?お前の全てだ!」
「入れて!!!!ぶち込んで!!!!!私の全てに幽さんのあなたのをぶち込んでください!!!!!!」
二人は裸になって互いに見つめ合った。
「女の喜びをください!あなた!!!!」
「入れるけど本気でいいか?ここで引き返すか引き返さないかってやつだ」
「入れてください!そのぶっといのを渡しの中に抉る感じでぶち込んでください!!!!!!!」
「フゥ・・・ちょちょちょちょちょ・・・・・ちょっと俺が覚悟で入れてぶち込むわ!イメージしろだな。今、俺はくみ伽とセックスして中出しの準備だ」
「イッ・・・・早くしてよ・・・夜が明けちゃう」
「今日、俺はここでアンタを犯す!ゴメン」
深く頭を下げる幽に頭を撫でたくみ伽は深夜の満月に二人は布団に入りながら上体を起こしくみ伽の股を開いた。
「恥ずかしいか?正直言ってゴメン」
「いいの・・・いいの・・・早くぶち込んでよ」
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
叫びながら自分のをくみ伽の中に深くねじ込むぐらい押し込み突き上げた。血が飛び散る。同時に潮を吹いた。
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・・ハアアアア」
天神幽はこの日にくみ伽とセックスをした。
「イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!うううっ・・・ひゃあああああああああああああ・・・・・・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
噎せ返し白目のくみ伽を心配し腕で抱くとくみ伽が変わった。
「気持ちいイーノッオ!!!!!私が教えてやるわ」
豹変しきった。
俺を仰向けにさせてくみ伽が騎乗位に跨った。
「ダンダントドンドンドンとぶち込んでよ!!!!腰を振りなさいよ」
「いっ・・・いやっ・・・・その・・・・・わからねぇよ・・・任せるわ」
「うおおおおおおおおおおおおおお・・・・おおおおおおお・・・・奥に奥に奥に子宮口にぶち当たっている。奥に突き刺さっている。来たよ!来てよ!来てよ!来てよ!!!!!!」
「もおおおおおおおっう・・・・限界」
くみ伽の中に大量に発射だ。
注がれてドクンドクンドクン心臓よりも鼓動が早く自分のがくみ伽の子宮に大量に出しているのがわかる。
ダメだ、勢いが止まらない。
くみ伽も伝わるぐらいにタプンタプンタプンと自分の命が生命の源が今種子の素がくみ伽の中に出したのだ。
大量に出してくみ伽の下腹が拡張に膨らみチャプンチャプンチャプン音がする。
「イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!うううっ・・・ひゃあああああああああああああ・・・・・・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
「イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!うううっ・・・ひゃあああああああああああああ・・・・・・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
「イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!イクイクイクイクイクイクイクイクイクッ!うううっ・・・ひゃあああああああああああああ・・・・・・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッ・・・・グウウッガアッ・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・ウウウッウウグ・・・ガアアアアアアアアアッウガアッ・・・・ゴホッゴホッ」
昇天し俺も力尽きた。
その後のことは何一つ思い出せなかった。
気付いたら朝を迎えていた。
俺は不可寝込んでいたのだが台所から音がする。
「幽!起きて」
「はああ・・ん・・・・アアアアアアアア」
目を擦って黒コートを着る前に井戸で顔を洗い屋敷に向かって歩いた。
朝が来た。
俺はこの人生が続くかと思ったが実際は違った。
俺はこの時から高野山での修行に開け暮れて高野山の僧と同じ修業とメニューをこなして約5年後の明治5年その日が来た。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!