叛撃のKGU

郷土研究会戦記皇學館異聞見聞録
JULIUS
JULIUS

エンペラー伝

エンペラー伝

公開日時: 2020年9月9日(水) 09:27
文字数:11,008

この時に思うのは俺が死んでいる状態に見える走馬灯ってヤツだ。

俺は当時KGUを創りCODE:ZEROを設立後に旧郷土研究会の人間達と闘ったのを思い出した。

今うっすら見えるのは俺が今までCODE葬ってきた人間の魂が俺を見詰める。

そっと手を合わせる。

「御免」

俺は気付いたら昔のKGUの黒門前に居た。

KGUは名門とは言わない高校・中学・博物館がセットの一貫性だが、少し前だ。

エンペラーという優れた異能者でその七つの焔と《七つ(グリモ)の大罪(ワール)》を背負いその力で多くの異能者と犯罪者が彼によって裁かれた。

その彼が、

事があったのは、十年前の世に言う《皇申の乱》の始まりで天皇家の長きにおける政治が終焉となった。

天皇不在のこの国に変わって現在政治を立て直しているのが、KAS(久之宮朝倉阿之(ひさのみやあさくらあの)親王(しんのう))と内閣首相の清水春水である。

この大学を設立した当初からの仲で、エンペラーは異能を神により奪われた。

そして・・・七つの大罪は各七人に罪を背負いその”異能”は全ての異能者ですら絶対無二の神の至高の産物であったが、エンペラーはここ数年姿を消して世に賊さず世捨て人として支えていたのが、尾野であった。

元CODE:EDENの金にガメついて『銭ゲバ』の異名で多くの異能者を葬ってエンペラーと共にここ数年間潜伏で身を隠していた。

しばらくして、十年後の現在・・・・彼は、KGUの黒門前に立っていた。

全身黒いコートで長身の男。

彼は、黒門の前でこう呟いた。

「久しいなぁ~十年振りか・・・・」そう振り返る彼の名こそ伝説にし、最悪の異能者“エンペラー”十年前に忽然と姿を消した元CODE:EDEN十二席目の男。

現在は、CODE:ZEROとして、異能者を燃え散らしている。

「お前も?尾野・・・カネにがめつい女が俺に用か?」

エンペラーは尾野と一緒に居た。

「アンタを探したわ‼九億はたいてアンタを雇う」

尾野にエンペラーは説明すると、黒門を抜けて200m先に神宮文庫がある。

現在ここは、一億五千冊が揃う世界最古の図書館である。

俺達は、神宮文庫である人物と遭遇した。

「倉(そう)陵院(りょういん)真(ま)尋(ひろ)ッ‼SEEKERの人間に寝返ったZEROの人間だぞ」

エンペラーが、感づいて走ってガードーレールを飛び越えて神宮文庫に入ると、

「情けなくて反吐が出るな・・・スイカ野郎」その時、懐中時計をぶら下げてハットを飛ばしてギターで音の周波を一律にして音の変換で♯にした。

「ソウル」すると、ギターの激しいロックRBが轟音と他の異能者を蹴散らした。

「耳、耳がァァァァァァァァ!」聴力を失う異能者にエンペラーは、蒼い(サ)焔(タン)で異能者を遺伝子残さず燃え散らした。

「FREIM((焔よ) AS(しかり、) NOT(無いが) YOUR(あんたの) SOUL(魂) SHAR(分かるだろうが)? DEVIL(悪魔は) FREIM(燃え散れ))」

ベルフェゴールは怠惰でエンペラーですらストレスがたまるがエンペラー自身全てを受け入れて三人相手に、拳を握りしめて本棚をぶっ叩いた。

「ヒャハハハハハハ・・・・さ・つ・じ・んショ―TIME」

加藤はメガネをかけてアタッシュケースでスーツ姿にプーマのショルダーカバンをぶら下げてエンペラーの死のゲームが始まった。

「DED CROSS DEVIL WOUMAN MAN VARJIN BRUST TYUING SHY」ベルフェゴールの要求に耳を貸さずに耳をすませると坊屋と尾野が間に合った。

「守末・・・てめぇーの異能をベルフェゴールに貸せ」エンペラーは傷ついた守末川の身体とベルフェゴールが交わりその契約の焔が

「うっせぇー西瓜だか、リンゴだか・・・俺はどうでもいい」エンペラーは立ち上がりサタンの焔が全身に伝わり山安を燃え散らした。

「俺も音楽はアンタに貸し借りは無しだ」坊屋は、神宮文庫から出ていくと妹である宗麟・大友・イザベルに言われた。

「お前も奴隷にしてやろうかぁ‼フハハハハハァァァァ」可愛い声で言われても坊屋は、背筋が凍って目をそらした。

「なぁ?兄妹だろ・・・10月21日・・・」

「忘れましたわ・・・英矢。同じ誕生日っつうても碌な異能でないし、音楽は糞だしぃ」

「・・・・嫌だ・・・心折れる」坊屋はしんみとなって旧一号館に向かった。

イザベルは、神宮文庫の内部を見ると倉陵院真尋がエンペラーを見ていた。

「くぅ・・・・ぐっう・・・・燃え散れぇぇぇぇぇぇぇ」エンペラーに予期せぬ出来事が体内ではある変化が、起こり始めていた。

ギュルルン ギュルルン

ギュルン ギュルンルン

「コード・バースト・・・・やはりか・・」エンペラーの焔が左腕に宿り目が瞳孔を開き闇に憤怒するその憤りが黒コートの間から骨がむき出し、血と肉がエンペラー本来の姿である。

「畜生、サタン・ダークフレイム」山安を倒し、小野田も瞬殺。

「・・・・・・真ぁ尋ぉぉおおおおおおおおおお」エンペラーの自我が保てなくなるとギュルルルンと唸る声で焔に身をもっていかれるのである。

「あんたは何も知らされてないが、家のハマショー・・・四百年とあんた因縁あるんだってね?」真尋自身エンペラーについて知っているのだが、今はこれ以上いえない。

「んなぁ?俺は・・・・残りの焔どうした?十年前何故、曽根レイラが殺されなければなんないんだよ!教えてくれぇ・・・真尋ぉぉ・・・・」しかし、真尋は黙ったままであり、空がどしゃ降りの雨で暗黒異能者・・・ハマショーがついに姿を現した。

「覚えてないか?僕のことを・・・ずっと待っていたような気がしてね・・・エンペラー」

「はぁ?誰だ?お前が、ハマショー」四百年の再会である。

「俺はお前すら知らないんだ・・・・ハマショー」辺り一帯暗黒の気が留まらない。

「ダークネス・フォルム」黒い稲妻がエンペラーの右腕にずっしりとくることハマショーは、元は残忍な男だ。というものの実の俺の兄だから・・・・な。

「闇に燃え散るがいい・・・エクスプローション・ベルフェゴール」髑髏が暗黒の焔に包まれ死者の魂が浮かびハマショーの腕を掴むと、冥府からの役人がエンペラーに腕を与えた。

「倉陵院真尋ぉ・・・後は任せるぞや」ハマショー、相変わらずつかみようのない男だ。

「倉陵祭の創始者・・・して、初代MIUのマスター」エンペラーのコートがボロボロでうですら悲鳴あげているが、サタンの焔がエンペラーを包み込んだ。

「うぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」エンペラーの感情が高まりBARSTが動き始めると、サタンにエンペラーの力が一つになり、焔が三色・・・冷酷な冷めた目。

「・・・・マタセタナ・・俺ガ皇帝。エンペラー様ダ‼カス共」OVER BARST状態は、5分が限界である。

「な、なに・・・エンペラーの真の姿ぁ」倉陵院真尋は、エンペラーの焔とは対照的に空だ。

「戒」動きがとまった。

「蒼魔の冥府(ヴァッヅド・バダゾ・ヘムニア)」蒼の剣が燃え盛る死者の焔の結晶で黒コートから骨がむき出しになり、額から紅い十字架に罪を裁く・・・・クズにはクズを「剃空」空をそぎ落とした。

「闇と共に処女の灰と散れ‼」エンペラーの骨が無数に倉陵院を貫き・・・勝利。

神宮文庫での激闘は死に物狂いであった。

「フッフフフフ・・・レイラは・・死んだ」真尋・・・レイラを殺したのは誰だ?エンペラーは、明治以降から現在まで二人失った。

一人は、エンペラーを信頼して明治新政府に三重県の知事でKGUの基となるAMF文庫の学長であった齋藤幽斎(号:龍庵)享年45歳・・・・・実は、元CODE:EDENでエンペラーを育て上げた養父で、CODE:ZEROを歴任した後に、行方を暗ます。

曽根レイラ・・・・享年28歳・・・・・・エンペラーの後妻。今は死亡と判断されている。

「金次郎・・・無法の・・・遠州・・・あいつか・・・」エンペラーは、今は取り壊され芝生になっている旧一号館あるマンホール

「エデュケーション・・・」薄く灰に積もって汚れた看板には神聖日本連合軍贈呈「教育」の字が俺も知っていた明治の世学校が出来て子供達は教育を学び國を抑止よとした。

「幽斎・・・お前が望んだ教育・・・俺も受けて見たかった」そこに、幽斎の首塚と墓標があり彼の墓所の近くに明治20年初代教育創始者西中鍋太郎衛門&金次郎兄弟。

美濃か・・・霧隠れの里で、コメケの創始者。

「あいつは生きていた頃なぁ俺に口出しするくらいだったが、日清戦争でくたばったわな」俺自身懐かしくおもってあるいていくと、カードが突き刺さった。

「お前?」

金次郎・・・今は、敬遠時だ。金次郎の孫だ。

「エンペラー、ちこうせず謝ろうとも?」舌打ちして俺も異能は限界だった。

「るっせぇー お前がレイラをぶっ殺した」サタンが使えない。困ったもんだ・・・。

「暴食の無限地獄(ベルゼブブ)」ベルゼブブの羽と不気味は触手・・・カードが燃え散ると敬遠時の顔はさみしかったようだ。

「人の魂わかんネェ―奴はカスだ」エンペラーの身体が冷めてきた時にBARSTの後遺症や。

「そん調子じゃぁ俺を殺せない・・・黙って失せろ」カードが、突然視界が暗くなった。

「アホ臭いなぁ~俺の生命もうおしまいかぁ?」伴冷泉・・・四傑の一人だ。

しかし、こいつは残留思念で本人は、行方をくらましている。

「俺に良いアンがある・・・お前を疑似七魔与える・・・・こっれで「皇帝」とまで称されたお前の力あるんじゃないのかな?」俺は拒んだ。

「無理。」

「正解だ―俺、お前にプレゼントだ」身体に力が・・・・BARSTの感覚か?

「そいやぁ、BARSTだが、BUREIKだ。お前を導く生命の加護だ」伴は消えた。

「しかし、地獄か・・・・俺も死ぬわけにいかないのにな」エンペラーは黒いコートで地獄をフラフラとさまようっては自分自身反省していた。

「幽斎・・・」齋藤幽斎と俺は、同じゼミで途中濡れ衣を着せられ逃亡したが、10月のある日に現れて神に斬首となった。

合い気道を広め日本男児に「男気」を魅せつけたが、神は幽斎にこう言った。

「うぬは、阿呆か?神の論文をパクッた故に腰を抜かせて逃亡じゃと?脅かしい・・・哀れ見るべきだが、ワシはそんな力あるまい・・・しかし、やる気あるのか?神にやる気を見せ、うぬの馬鹿の行いでワシに迷惑かけるではない・・・・」以上。

これが、神の申し上げられた幽斎の死刑宣告であり、その後幽斎は神に殺された。

神は、幽斎・・・そうか、200年以上経った日に神は全てを手に入れた。

「元は百姓の娘が・・・」か。

幽斎は、神の正体を帝の住まう京都の山国と突き止め、全額はたいてそこに神を防衛する施設をつくったが失敗。

俺は、死んだのか・・・・

「人は覚悟がいる・・・なぁ?エンペラー主は、誠人か?」

「いいえ違います。幽斎殿―」エンペラーのコートは熱風で靡いていて幽斎は、袴姿でエンペラーに一つの道を説いた。

「俺自身―神は人じゃないーエンペラー?神は神道博物館に居る」神は時々神道博物館で、自分を見つめている。

「俺、怖いんだぁ・・・・地獄の焔に焼かれ散る姿見ると嫌だ。俺、幽斎・・・」

「ヒ~ハ~結は決まったか?」うん、エンペラーは決まった。

「・・・・敬遠時をぶっ潰す。今はそれしかない」エンペラーの腕に蒼い焔が宿りもう一度現世に姿を現すと蒼く燃え冷酷な目に髑髏のブローチのボロボロに焼け落ちた黒コートを着て敬遠時に挑んだ。

「敬遠時?て、てめぇー倒してまでも俺にはやるべき事がある」敬遠時は、カードを使って異能にそれほどまで信じていた。

「いざ、尋常―」エンペラーの双腕に焔が燃え広がってBARSTも限界でもあるが、俺はやる。

「東方、急々律令―」急いで厳しくという退魔の呪文という訳だ。

「・・・・・チッ、アニ連のやるこったぁーチゲェーな」

*アニ連・・・・・アニメ連合の略。理事長から社員まで総勢150,000,000名いる。

理事長の敬遠時はじめ、続もこの中に居る。

「燃え散るんだなぁ―」エンペラーは、目を閉じて焔をじっと見ていて敬遠時のカードをよけて懐に焔を押し込んだ。

「ぐっがぁぁぁぁぁぁぁ――――」敬遠時敗北。

「心に・・・闇堕ちて・・・・ククククク」エンペラーは、旧一号館地下の通路を進んで行くと行きつけのキャバクラ(商業組合ギルド)がある。

エンペラーはここのマスターである。

時代は、鎖国当時の日本だが、ペリー来航で外国人がここに住み着いて作られたのが、ここのギルドである。

「おかえりー」あぁ、エンペラーはコートをクローゼットにかけて灰いろのワイシャツに赤いネクタイでソファーに座ると先に来ていた尾野と坊屋に最近、俺に興味がある赤松澪この三人が、ドンぺリで酔っていた。

「酒癖ぇ悪いぞ」エンペラー自身この時は人になれる。四百年も生きていていろんな死を見てきた。「エンペラーさんこの~えっ~とぉ」よりそる巨乳のキャバ嬢にエンペラーは睨んでこういった。

「カールのブロンドーそうねぇ~イ・ザ・ベ・ル」イザベルに気づいて机をひっくり返して耳を片手で塞いでベルフェゴールの橙色の焔を纏った。

「エンペラー‼哀しみFACK YOU・・・・俺がイザベルを」英矢・・・エンペラーは、英矢とイザベルを見ていた。ベルフェゴールは橙色で漆黒の闇の黒い焔だ・・・。

「サウンド・ミュージク」ギターがジャンジャン鳴り響く。

「お兄ちゃん嫌い」耳障りだ・・ソプラノ中に俺の耳を奪ったじれったい野郎がいる

「これ聴いて下さい」

『電車―真夜中のNAGOYA―』

作詞作曲HIDE坊

真夜中の電車 ボクは見ているよ 君が乗っている席を・・・ wow wow

名古屋の彼女に真夜中の電話が 自分自身悔しいが罪滅ぼし 親父と袋に

燃え散る魂に 俺の彼女名古屋につれがア居る 「明日帰るね」よろしく

Ah ah aaaa・・・・思い出なんて僕はないよ 口出すとかクレームとか耐えられないよ

おれのくれたペンダント 質屋に売れたのを知っているよ 刻まれた誕生日に

みらいなんてあり得ない‼

返してよ・・せめて

俺の金彼女に奪われたまんま 蓄しょう―――― 金勘定くらいしっかりしろよ

ボケバスがぁ―――

以上でーす。

「何時聴いても糞ですね・・・英矢。まぁ、同じ誕生日で私の恥ですわ」

イザベルめぇ、英矢はBARSTに力を覚醒させた。

「サウンドフォニム」

俺の音楽は親父がくれたんだ。

「真空」

英矢はギターでソプラノに効けるアルトでイザベルに攻めた。

「・・・・LAST EMEPOR・・・」

英矢はギターに自分の異能をエンペラーに託した。

「お前…死ぬ…つもりか?」

この私によくも。イザベルは、ソプラノで英矢の聴力を奪った。

「詫びろや、てめぇー」

英矢は、音で活性化させる・・・・人間に生き物に傷つけるのではなく、人を癒す為にある。

「こんな・・・デカメロンであんなことや、こんなこと・・・・妹をこの手でね」

英矢の様子が変だ・・・音の感じが変わった。

「フォニム・クラウン・・・・モードXA」

これがBARSTだ。

音の波で攻撃を交わして音の殻で攻撃すら跳ね返す。

鉄壁の防御でありつつ音楽を愛する人たちのたしなみだ。

「216・・・・セカンド・ブロウ」

音の爪でイザベルの服を裂いた。

「いやぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」

英矢お前強くなったな・・・。

デカメロン伝説が効いたな。

中年隊の東野先輩の曲だからな・・・・エンペラーは地べたを這って階段付近の通路を降りてそこで紅茶を飲みながら観戦した。

「死ね、ボケぇ、ナス、バーカ、阿呆」

イザベルがキレて十字架が黒い涙を流して英矢を敲くと腕の音がイザベルの心臓の心音を減らした。

イザベルは心臓にいたみよ

「させっかぁ、ブレイズ・オブ・マーガス」

魔王の声。

英矢の殻を突き破り心臓が蒼く燃えた。

線香花火のように散った。

「エン・・・・ペ・・・・・・ラーアァァァァァァ・・・」

英矢尽きる。

だが、HIDEは地獄に堕ちてそこで、自信に眠ってるCODEを覚醒させた。

(CODEを持つ者は遺伝されていくので、親が子に子が孫にと・・・・・エンドレスに続いていくので、CODE自体覚醒させるには一回死んで地獄で本来に目覚めるしか無い。)

「はぁ?イザベル」

エンペラーは力尽きた坊屋の異能を右手に宿らせてイザベルを睨んだ。

「うっせぇー神の仲間か?―――とそれよりも、神は今どこだ?」

「教えないし~『仏』に会えれば、アンタのみっともない異能で殺せればね」

ムカッとくるが、事実である。今の俺の異能にそんなたいそういばられる力はない。

「・・・・・そうか」

エンペラーにどす黒い焔が髑髏の腕に橙と蒼と緑の焔がハーモニーを奏でるようにその目は死に神であった。

「散るんだなぁクズが・・・・」

音速。

音の真空の速さで焔の回転をあげてその焔の槍が、イザベルの胸を貫き―――エンペラーの腕につかまれ、蛇に睨まれた蛙のようにイザベルの動きは、とまった。

「死ぬんだね・・・・・私」

イザベルの涙は十字架を通って地面に零れおち同時に蒼く燃えていった。

これが、エンペラーが畏れられた一つである。

しかし、死ぬのではない。

異能が、使えないだけで一般人の生活は送れるのである。

「行くぞ」

坊屋を担いで清華寮跡現在は、神が十数億で建設した高層ビルディング「HOTELL SLX」

名前からして妖しいが、俺達三人の秘密の部屋がある貴重な場所だ。

コン、コン

ガチャ

「帰って来たぞ土方ぁ」

部屋の名義は、土方歳英だ。

伊勢國菰野藩第二十五代当主である。

ビンテージの薄々の黒のシャツに紅いネクタイでズボンは穴があいて大手のシマムラで買ったのをはいて刀の腕だけは腕利きが良い。

「仏は、学研のすぐ隣――あぁ、チゲェー神がいるんだ」

土方は澪の恋人。

実質、フィアンセで結婚していないものの仲むつまじい。

「お二人ィとっとこアスモデウスを俺に宿らせろ」

二人はOKした。

「有・・・・部屋お願い」

澪は鍵を渡して三人は、三号館三階学研にむかった。

「・・・・お前の力は十年振りか?」

エンペラーが訪ねた。

その時は気付かなかった。俺達は知らないでこのKGUにいた。

天成暦2010年8月15日

午後1時半 同日同刻 神と尾野の正体が正式に判明した。

・・・・・K・K・・・・・これが真実だ。

「そうかぁ、御苦労 金作」

電話の相手はCODE:ZEROの金作綾美だ。

「ん?どうしたの――ツル・ツル・ピカ・ピカ・・・マルモリテカ?」

「それは、遺跡マニアにでもいっとけ」

エンペラーは、ベルゼブブを手に入れる時に自分の対価として、味覚を失った。

遺跡マニアがどうしてツル・ツル・ピカ・ピカ・・・・と言うには、それなりの理由があるからだ。

「綾美?3階に行ってよ、澪と歳も行く」

2度目の電話にエンペラーも料金を気にして三階までの移動はリニアに乗って移動した。

「・・・・」

黙って外を見ていると、暗雲漂い漆黒の三号館についた。

「俺、戦力なんねぇーけど澪を守る」

土方は刀を構えて俺に誓った。

「来たぞや…哀れな異能者が我に勝てぬゆえに力を失った」

フランス産のドンペリを飲みながら神は、ハマショーと軍事マニアと守末川に神の三柱新部・スプリンガー・四季・瀬戸内の三人が学研でドンペリを飲んでいた。

「エンペラー、死にぞこないがよく来るもんだな」

ハマショーが嘆いて言う。

「しかし、サタンは全てを燃え散らす神の焔・・・・」

軍事マニアは険悪した顔で窓を見つつグラスを回しながらドンペリを楽しんでいた。

学研の横の机の棚にぐちゃぐちゃに汚れているが、「将軍」「神」「遺跡マニア」の霊廟が置かれていてエンペラーの焔を持っているのは、仏と特攻隊隊長と軍事マニアと原てっちゃんが、残りを持っていて三階はまさに決戦である‼

「いいじゃありませんか?神よ・・・幽斎殿は生きております」

仏が神にささやくと、しかめっ面して新部の漆黒の扇子がパチンと音がなった。

「よせ、新部。エンペラーと言い我に不服か?」

新部は神の駒。

同じく明治十五年ゼミで同じであり、幽斎の処刑場に来たイタリアマフィアだ。

エンペラーの左腕を奪ったのもこいつ。

「ワシは気に入らんとです。あ奴がくるとはいささやかなこと?」

神はゼミの集合写真を眺めていると、三階に神の兄かっちゃんが来た。

かっちゃん・・・・KGU連邦神聖軍院の学芸員過程に居る。

「ひさしゅうな・・・兄上。して我に?」

かっちゃんは、神は、古文書を読みその天賦の才は天変地異を引き起こす世界の創世者である。

紀元前Ⅰ世紀・・・・イエス・キリスト・ブッダ・アッラー世界の神にもまさる力、KGU以前は、天岩戸を起点に伊勢大神宮の神域を守っていたのが、荒来田と度会の両家が独占していた。

「ねぇ、エンペラー私平気かな?」

澪は大丈夫。

土方は、刀の波紋で地面を切り裂いてエンペラーを先に行かせた。

「おいらのことは、きにすんなぁ――澪は俺の恋人よ」

あぁ、そうか。

エンペラーは、右腕にサタンを宿してゆく手を阻む異能者を燃やし尽くして神の前に来ると、神の異能者がエンペラーの前に現れた。

「よーく、きたエンペラー」

神がその姿は、長い黒髪にルビーのイヤリングに闇色の漆黒のコートにドス黒い殺気だ。

「お前が神か!」

エンペラーが叫ぶと、神は指を鳴らして仏を呼んだ。

「何ですかねぇ~エンペラー君 残念ですねぇ・・・・」

はぁ?こっちが残念だよ。

エンペラーは、フルでサタンを使った。

「魔界の門 ひらけぇぇぇぇぇ!オルクス」

サタンは、黒いリクルートスーツに紺のネクタイで髑髏のブローチに肩まで長い青い髪で左目がエンペラーであった。サタンの対価は、自分の目を写すことであった。

「久々に来ると思えば、こんな兵相手に俺を呼ぶとは馬鹿か?」

サタンが文句を言うのは、計算内である。

しかし、これからが――勝負だ。

「FUREIM((焔よ) BRES(息の) DEVIL(悪魔め) MARGUS(魔神の) FUREIM(焔よ) BREAU(蒼い) DEDRAIN(デッドライン) SHAR(分かるだろうが?)? MY(俺の) LORD(主))」

サタンの焔がいっそう激しくなり仏のアスモデウスに反応した。

「遣れ」神の命令に仏のアスモデウスが闘争本能を呼び起こした。

「天昇虎剣凱空」

息ができない、三階に広大なフィールドが展開してエンペラーは、その青い焔の効果を知らなかった。

一番の使い手は、KGU創立者でCODEの起源KASが七魔と七焔を理解していた。

が、俺はこの異能をどうやって使いこなすのか?ずっと考えていた。

「俺の焔くらい理解しろよボンタン茄子」一々腹立つことで、エンペラーの虫唾が走った。

「AS((そう、) TO(~と) DED(死) FUREIM(焔の) HART(心に) MY(俺の) SOUL(魂を) GIVE(くれてやる) OK(分かったか?) DEVIL(悪魔) CROSS(較差))」

エンペラーの覚悟にサタンは頷いて燃え盛る蒼い焔がエンペラーを包み込んで黒コートがギザギザのやぶれた姿で一蹴にして仏を燃やし尽くした。

「エンペラー君君が焔を取り戻すが分かるが、どうかな?」

仏の紅い焔が渦を巻き、研究室から色彩の紅い焔が燃え広がった。

「くっ」

エンペラーは研究室の床に伏せて仏が飛び上がって紅い焔が床を焼き尽くした。

アスモデウスは、焔の中でも特性が異なる。

「生」と「死」再生する一方、破壊し全て闇に囚われる。

「色彩の獄槍(イヴラムニエル・ノエル・ヘルランス)」

紅い槍は体の細胞を壊し、淫欲で周りが見えずに自分自身に攻撃をする。

幻覚か・・・・。

焔をも使いこなす地獄のCODEを持つ者は、あらゆるスタンスを持っている。

則ち、皇帝(エンペラー)という称号に相応しいのである。

「くそったれがぁ!」

エンペラーは黒いコートを脱いで、白いYシャツに紅いネクタイペンダントは、薔薇十字に昔の奥さんの写真をぶら下げて手に、蒼い焔を溜めた。

「蒼い空(ブルー・スカイ)」

研究室が吹っ飛び、蒼い焔に燃え尽きる仏、アスモデウスを手に入れた。

「アスモデウス 返事は後だ・・・」

紅い(アスモ)焔(デウス)を手に宿して心からみなぎる感蝕と紅い焔特有の闘争が湧いてきた。

「神ッ、姐さん・・・・ぐはっ」

新部負ける。

エンペラー本来の力が蘇ってきた。

「EROS((性よ) SUKERUTON(髑髏の) SOUL(魂は) MY(俺の) BODY(身体を) WHIT(純白な) RED(紅い) KUROMUZON(真紅な) DEVIL(悪魔な) FUREIM(焔))」

アスモデウスの返事を終えると、エンペラーの左目が赤く十字を刻んで右手に薔薇の十字架の痕が押されてあり、スプリンガ―と瀬戸内をぶっ斃した。

「余韻じゃぁ・・・・」

焦ってきたところにまた一難・・・・神は椅子に座っていた。

「クリムゾン・バーニング」

紅い焔を反射させて織華に三号館が吹き飛び火薬で大爆発して屋根が飛んでいった。

「俺・・・・カッたァ」

疲れて休むエンペラーにKASが現れて背後に七魔と虹色に輝く七焔がエンペラーに真実を語り継がせる。

「俺が、KGUを創設し、CODEの起源や・・・・俺のシマでの争いはみとめねぇぞ」

長身で長髪の黒髪の青年が神に言った。

「お百姓の癖に生意気だぜ?」

黒コートでポケットに手を突っ込んだまま動じようとせず、神に一撃を与えた。

(そ、そんな・・・・馬鹿な・・・・・)

エンペラーは起き上がってKASを見ていた。

「餓鬼(エンペラー)、引っ込んでな・・・・神は俺しか倒せない」

KASの攻撃に神のユニオンジャックのペンダントが燃えた。

「・・・・・澪によろしくな」

なんだ?俺の焔じゃ無いけどもあいつは誰だ?エンペラーの疑心がKASは言い残した。

「俺の四兄妹・・・・どうだ?共に異能が使えるんだぜぇ―――一人は、律に似た」

そうか、エンペラーはこの時実の父に会えた。

「俺の子だなぁ・・・・地獄つっーうもんは、悪魔にしろ、焔の気持ちわかんねぇじゃ無駄な悪あがきよ・・・・・俺も、お前も・・・・四傑に会ったら言っといてくれ『神を止めるには、BARSTじゃ無理』とな」

無責任な親父だよ。

神は、かすり傷でKASを憎んだ。

「やつを許せぬわ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

発狂して神は逃げた。

山海は青空のように澄み渡る青い空に瓦礫の山でエンペラーは残りの焔を集めた。

*KAS・・・・・・・・・久之宮朝倉阿之親王。

KGU創設者にし、史上最強の異能者であり、CODEの設立にEDENからBASUTERまで五階級創り現在は、神宮に屋敷を構えて隠居を送っている。

四人の子供達がいる。

長男のハマショー、次男のエンペラー、長女の守末川、次女の澪となる。

エンペラーはこの時の自分に思い出し頭が痛くなる。

「こうな感じだっけ?俺」

「とんがり君のイメージだったな。おまえ」

「アマテラスよ、これは走馬灯だ。俺は死ぬのだな・・・」

「幕末に生を受けた御前が神天暦70年に死ぬことは予想がついていた。幽禅が天神家を継ぐこともだ」

「ハッハハハハハハハハハハハハハハハ・・・・・」

「まっ。いいさ」

目を瞑り極楽浄土に拡がる橋に全員居た。

CODEから解放され黒コートに白髪で杖をつき全身ボロボロの老人が家族に迎え入れられ「死」を実感した。

アマテラスはそれからこの物語を後世に残すように書簡を整えて地上の人間に送った。

これにて・・・CODEは終わる。

【真打ち完】

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

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