どうも、リビングアーマーの俺です。
こっちは犬耳っ娘のロロコ。
それと超巨大な鳥さん。
――きゃおおおおおおお!
ぬおおおおお!
なんか久しぶりだなこのパターン!
天空塔ダンジョン攻略中の俺たち。
苔モンスターにバラバラにされた俺は、兜だけの状態。
ロロコと一緒に別フロアにやってきたはいいけど。
そこでこの鳥モンスターと遭遇したってわけだ。
鳥、ほんと超でかい。
ドラゴン態になったロロコほどではないんだけど。
ティラノサウルスくらいあるんじゃないか?
で、そいつがどったどったと足音をたてて俺たちを追いかけてくる。
そう、こいつ飛べないっぽいのだ。
それがせめてもの幸い。
ただし、その代わりに……。
――ふごおおおお!
わー!
燃える燃える!
こいつ、火を吹きやがるのだ。
嘴の間から真っ赤な炎が、火炎放射器みたいに放出される。
そして困ったことに、このフロア、なにもない草原みたいな場所なのだ。
みたい、っていうか、はっきり言うとまんま草原である。
建物の中のはずなのに、サバンナみたいな景色が広がっている。
これもこのダンジョンに仕掛けられた魔法の効果なんだろうな。
――きゃおおおおおおお!
火吹き鳥がまた叫び声をあげる。
〈ロロコ!〉
「うん」
俺の呼びかけにロロコが頷く。
少し経ってから、タイミングを合わせてジャンプ。
俺も宙に少し高く飛ぶ。
その瞬間。
――ふごおおおお!
火吹き鳥がさっきまで俺たちがいた場所に向かって火を吹く。
よし。
タイミングはわかってきたぞ。
こいつ、鳴き声をあげてから一定の間を置いて火を吹いている。
それがわかれば避けるのはそう難しくない。
とはいえこれをいつまでも続けてるわけにもいかない。
ロロコの体力が切れる前になんとかしないと。
――きゃおおおおおおお!
おっとまたか。
タイミングを図って。
3、2――
――ふごおおおお!
おい!
タイミング変えるなよ!
「しまった」
ロロコ!
危ない!
俺はとっさに炎とロロコの間に割って入る。
とはいえ今の俺は兜だけ。
こんなのでロロコを炎から守れるわけがない。
くそっ。
せめて全身揃ってればガードにはなれたのに。
壁があれば……。
壁!
――どーーーーーーん!
え、な、なに!?
突然目の前に地面から壁が生えてきた!
なにこれ?
俺がやったの!?
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