どうも、リビングアーマーの俺です。
こっちはゴブリン娘のラファ。
そして胴体パーツだけの俺の中にどんどん消えていくコウモリたち。
いや、鎧の内側に入り込んできてるって意味じゃない。
中は、今ラファが着ている状態だから入り込めないしな。
そうじゃなくて、鎧の表面にぶつかったコウモリがそのまま吸収されてしまう。
もう百匹くらいだろうか。
「リビタン、大丈夫なの?」
〈わからん……〉
ラファに聞かれるけど、そう答えるしかない。
なにしろ避けようがないのだ。
前も後ろもコウモリ。
左右は洞窟の壁。
上は天井。
そして下は溶解液の池だ。
どこにも逃げようがない。
やがてコウモリの突進が収まってきた。
異変に気づいて引き返していく個体が出てきたのだ。
それに、群れ自体もだいぶ数が減っていた。
俺たちへの攻撃を諦め、去っていくコウモリたち。
ふう……なんとかなったか。
――ブワアアアアアアアア!
うわー!
なになに!?
一息つけたと思ったとたん。
またコウモリが大量に出現した。
どこから現れた!?
と思ったら違う。
これ、俺の身体から飛び出してる!
「リビタン、どうなってるの!?」
〈わからん!〉
俺が知りたい!
俺の身体から飛び出したコウモリは、仲間を追って飛び去っていく。
どうやらさっき俺の身体に飛び込んで吸収された奴らのようだ。
なんなんだ?
なにがしたいんだ、俺の身体……。
〈……ん?〉
「どうかした?」
〈いや、なんか身体の調子が……〉
「お腹壊した? あんなにたくさん食べるから」
いや、食べたわけじゃないからね?
食べたとしても、もう全部吐き出しちゃったし。
……長らくもの食べてないよな。
コウモリって食ったら美味いのかな?
コウモリ……。
コウモリの魔力……。
ん?
これは……。
「ねえ、リビタン本当に大丈夫?」
〈コウモリの魔力がある……〉
「え?」
胴体パーツの内部に、さっき吸収して吐き出したコウモリの魔力が残っている。
その魔力を鎧に刻まれている術式に流して変化させる。
そして放出!
――ごおおおおおおおお!
「うわー!」
〈ぎゃー!〉
鎧の胸覆い部分からすごい勢いで風が吹き出し、俺たちは後方へ吹き飛ばされた。
これ、風魔法じゃね!?
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