キミが教えてくれたこと

[初投稿作品] 感情がない少年は感情を手に入れる
ハルカゼのワカ
ハルカゼのワカ

プロローグ

公開日時: 2022年4月20日(水) 00:51
文字数:1,630

初めまして。ハルカゼのワカと申します。2022年4月19日より活動をアルファポリス、ノベリズムのほうで始めさせていただきました。

ド素人ですが暖かい目で見守っていただけたら幸いです。

感想、ご意見大歓迎、お待ちしています。

プロローグ

~とある紛争地帯の市街地~

「君、何歳だい?」

「14歳だ」

「え!?ウソだろ!?おれの息子と同じじゃないか!?」

「そうか」

「君は、なんでここに…?」

「傭兵だ」

「ウソだろ!?その年齢で!?」

「この戦場や社会ににおいて年齢なんて関係ない、あるのは生きるか、死ぬか、それだけだ」

「君、それは違うと思うよ…?」

「違う?何が?」

「社会、いやこの世界には生と死以外にも人との関わりやいろんなことがあると思う」

「それは甘えだ」

「他人と支え合ったりなど綺麗事だ。自分の能力さえあれば他人に頼る必要も無い」

「1人で生きていける」

「人間は自分の能力の無さをただ美談にしたいだけだ」

少年が一歩後ろに下がると近くから銃声が響く。

ダン!!

「うっ…」

「助け…て…」

「敵に気づく能力があれば今おまえは撃たれることはなかった」

「おれとの会話に集中し敵が来ているのに気がつかなかった、おまえのミスだ」

「能力がないやつなど役にたたない」

ダン!ダン!ダン!ダン!

少年の銃から放たれた弾丸はすべて外れることなく敵兵の頭を撃ち抜いた。

「敵の奇襲を確認。敵は全滅させた。今からそちらに向かう」

「君、せめて…息子と嫁に…これを…」

少年は受け取った手紙を破り捨てる

「こうやって余計なことをしているから死ぬ

無駄なんだよ、そういうのが…」

ーーーーーーーーーー

「サイード、何を読んでるの?」

「マーク、これか、ジャパンの歴史の本だ」

「ジャパン?そうか、君はジャパンにルーツがあるらしいね」

「そうだ、機関の資料ににそう書いてあった」

「で、これは?」

「ノブナガ・オダ」

「ジャパンの代表的なサムライらしい」

「へ~、変な髪型だね」

「そうかもしれないな」

「待って!サイード、敵だ!」

「あんなにたくさん!?」

「ここは逃げよう!」

少年、サイードと呼ばれる男は無言で銃を構える。

「なに銃を構えてるんだ!!!」

「ダン!ダン!ダン!」

サイードは機会のようにトリガーを引き続ける。

「すごい…」

「全員…一撃で…頭を…」

「臆病者の目は敵は常に大軍に見える…」

「ノブナガ・オダの言葉だ」

「マーク、俺が撃ったのは25発、敵は25人、これは大軍とは言えない」

「見誤るな」

「ははは…」

「すごいね…サイードは…俺たちの中でダントツトップだっただけあるね」

「おれには戦うことしかできない」

「ただ自分の生まれた目的を果たしているだけだ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(ん…)

(珍しい夢を見た…)

まもなく、到着いたします。

機内アナウンスが響く。

「ここが…ジャパン…」

サイードはキャリーバッグを手に青空の下へ出た。

「良い天気だ」

「とりあえずタクシーに乗るか…」

パン!パン!

「銃声、ここまで追って…」

「すいません、ここで」

一万円を置いてタクシーを出た。

パン!パン!パン!

「聞いてないぞ」

路地裏に呼び込む。

パン!

「まずはひとり」

…!

「弾が…ない…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

それから玉のないサイードは初めての街を走り、逃げ続けた。

「バテてきたな、所詮普通の人間なんてそんなもんだ」

「ここまで来れば…」

人では到底無理な高さの塀を跳び越える。

「ここまでこれば…」

「な…」

「あいつらも越えてきた...だと」

「まさか、あいつらも…」

「どこまで追いかけてくる気だ…何人いる…」

パン!

「うっ…」

「足に被弾した…危険だ…」

「この手は使いたくないが…」

バン!

サイードが缶のようなものを投げるとあたりが真っ白な煙に包まれる。

パン!パン!パン!パン!パン!パン!

「ちっ…適当に撃って…」

「グッ………」

「胸に…まずい……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ハァッ…」

「ここまで来れば……………」

「……視界が…………ゆがんで……………」

バタっ

胸から血を流した状態で道ばたに倒れ込んでしまった。





最後まで読んで頂きありがとうございます。小説を投稿するのは初めてな所以、感想等いただけるとありがたいです。これからよろしくお願い致します。


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