十年にも及んだゲーマーの歴史よ、今こそ灰色な不死鳥のように蘇れ!《ギャルゲー編》

世界の片隅に埋もれそうなゲームを語ります。
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第1章 始まりはドリームキャストからだった……。

第1話 Memories Off

公開日時: 2024年5月25日(土) 21:53
更新日時: 2024年6月23日(日) 20:36
文字数:1,273

 続いて第二弾はゲームのエッセイです。

 カクヨム様にて同タイトルとなり、こちらは美少女ゲーム版となります。


 ちなみにこちらは美少女ゲームの感想なのでR指定となっています。

 なるべく描写は控えていますが、読む際にはご注意下さい。


 それにしても当時は偏見を抱いていたギャルゲーとやらにこんなにハマるとは思いませんでした。

 何にせよ、食わず嫌いは損ですね。


 サターンもドリキャスも良かったですが、願わくばスペシャルハードPC−FXへの憧れでしょうか。

 3Dは駄目らしいですが、名作の宝庫らしいですよ。


 メモリーズオフ。

 言わずと知れた名作であり、私が一番最初にプレイした美少女ゲーム(ギャルゲー)でもある。


 元の販売はプレステ初代が先だが、当時の私にはどうもプレステを受け入れられず、プレイしたゲームハードはセガが最後に発売した機種のドリームキャストからだった。


 2Dスペックは当時販売していたプレステ2の4倍以上の映像度の高さで、より良い画像にできるパソコンのモニターとも接続可能。

 美少女ゲーム魂というものを思いっきり知らされた作品でもあった。


 ──基本、立ち位置の女の子の漫画キャラがフルボイスで画面下のテキストを口パク無しで喋り、小説を読むような形のノベルゲームという感覚のスタイル。

 オプション項目でいつでもセーブやロードも可能で色々と斬新的なイメージだった。


 ──物語の主人公、三上智也みかみともやは中学生の頃、元恋人の女の子、桧月彩花ひづきあやかを事故で亡くしてしまい、それによる深い傷でトラウマを抱え込んでしまう。

 それを寄り添うように過ごしてきた幼馴染みの女の子、今坂唯笑いまさかゆえは元カノのことが忘れられない智也の想いを察し、色々と励ましていくのだが、そこに色んな女の子が絡んできて……。


 もうシナリオを読むだけで胸が締め付けられる想いである。


 ──序盤は主人公の智也によるギャグてんこ盛りの文章が続く。

 ドリアンパンという購買に売られていた怪しいパンを教室で食べて噂になったり、カキコオロギという商品を文化祭で売りに出そうとしたりとお笑い系の会話が炸裂。


 さらに授業態度も感心できず、一時限からお昼休みまで机の上で寝て過ごし、午後もホームルームが終わるまで爆睡。

 生徒も教師も暗黙の了解なのか、誰一人、授業中に起こす者はいない。

 その夢の中で元カノと過ごした日々を思い浮かべるという流れである。


 ──後半は正しい選択肢を選んで好感度を上げた一人の女の子にスポットを当て、次第にシリアスな雰囲気に持っていく。


 このような演出が良い意味で憎くて、大ヒット美少女ゲームという烙印が押され、以降も数々の続編をリリース。


 普通、この手のゲームはアダルトなパソコンゲームから全年齢版として改良し、フルボイスや追加シナリオを加えるという設定だが、この作品はKIDという新規のゲームメーカーで驚きの家庭機種用のオリジナル。

 今ではメモリーズオフを知らないゲーマーはいないと言うほどの人気作にもなった。


 ──ちなみにどの女の子とのルートにならなかった場合、亡くなった元恋人の彩花

を思い描きながら、一人雨に打たれ、『お前が居ないと何もできないんだ……』と失意の底へと落ち、強制的にバッドエンドとなる。


 だが、余程変な選択肢をしなければ幼馴染みの唯笑と結ばれる展開になっており、意識して選ばなければバッドエンドになることはまずない。

 選択肢や女の子の攻略順次第ではクリアできず、難解と問われる美少女ゲームが多い中、プレイする側としては優しい作りである。


 ──シリーズ25周年、メモオフの元祖を決めたこの作品は後に携帯ゲームとしてもリメイクされ、今もなお、良質なシナリオと可愛らしいイラストで多くのファンに愛され続けている……。



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