ほのぼの家族…ってどの家族のこと言ってんだ!!!

お母さんはね、お母さんはね、お母さんはねえええええええ?!(怒
たかさば
たかさば

肉じゃが食べたい、食べたいの。

公開日時: 2021年3月10日(水) 18:00
文字数:1,545

今日の晩御飯は肉じゃが。

私肉じゃがって大好きなんだよね。


牛肉に、白滝とにんじん、ジャガイモ、玉ねぎ。

砂糖多めの甘いのが私流。

うちはみんな大食漢だから、でっかい寸胴鍋にみっちり作るんだ。


牛肉800gに白滝二本、にんじん三本、ジャガイモ一キロ、玉ねぎ三個。

皮をむいて炒めて煮込んで。うん、今日もめっちゃおいしくできた!!さすが!!私!!


出来立ての肉じゃがは、味を良くしみこませるために火から降ろして鍋ごとテーブルへ。

冷めた肉じゃががおいしいのさ。いや熱くてもおいしいけども!!


お米を研いで、炊飯器にセット。ただいまの時刻18:00、炊きあがる頃にみんな帰ってくるな、よし準備OK !


私は干してある洗濯物を取り込みに二階へと駆け上がった。

洗濯物を取り込んで、たたんでキッチンに戻って、付け合わせの大根サラダを作る。


きゅうりと大根をスライサーで薄くカットし、さらに千切りにしてからホタテの缶詰をほぐし入れて、マヨネーズで和える。隠し味にちょっぴりお醤油。鰹節をトッピングして完成。


ピ、ピピピ、ピピピピピ…ああ、ちょうどご飯も炊けた。

よし、ごはん食べる用意をしようとリビングへ向かうと!!!


「ねーねーこれおいしいね!!」

「先食べちゃった!!」

「おいしかった。」


いつの間にやら帰宅していた旦那と娘、息子が鍋を囲んで…!!!

寸胴の肉じゃがが食い荒らされてるんですけど!!!


「なんであんたらはご飯の時間まで待てないんだ!!!」


ご丁寧にとりわけ用の器じゃなくて小さめのボウルに移して食っとるやんけ!!!

しかもよく見ると…!!!


「肉!!肉がないじゃん!!ジャガイモしか残ってない!!!」


「おいしいとこ選んでたらイモしか残んなかった!ごめん!!」

「あ、ごはん炊けてる、おかずないからふりかけ出して!!!」

「おにぎりたべたい。」


なんというフリーダムな一家なんだ!!

私も一員のはずなのに、この疎外感はどうだ!!!


私は肉のなくなった寸胴をキッチンに引いて、サラダとふりかけをテーブルの上に置いた。


「ええーサラダじゃ腹ふくらまないな!!!」

「散々食っただろうがああああ!!!」


私は怒り狂いつつも炊きたてご飯を握っておにぎりを作り、息子に渡す。


「ありがと。」


この子もいつかはこの大食漢家族のフリーダムの流れに飲まれてしまうというのか…くっ!!


怒りの収まらない私は、寸胴に残るジャガイモを大きめのボウルに移し替え、マッシャーでひたすらつぶしにつぶしてッ!!くっそー!!食い物の恨みぃイイイイ!!


コロッケを作ってテーブルにもっていくと。


「わー!!コロッケキター!」

「いただきまーす!!」

「「あちっ!!あちあち!!!」」


私はいやしい人たちにやけどを食らわせることに成功した!!

フフフ!!天罰だ!!


「熱くてもうまい!!ハフハフ!!!」

「ほくほくだ!!うまうま!!」


ダメだ!!全然…効いてない!!!


テーブルの上にはサラダが少し。

こっちもほぼ食い尽くされてる!!


私は大きな寸胴鍋を購入することを決めた。

…もちろん旦那のお小遣いからその費用は捻出します!!!


…コロッケもなくなりそうじゃん!!

私はあわてて自分のお皿にコロッケを二つのせる。


ようやく落ち着いて腰を下ろすことができたよ…。


げっそりしつつ、私は晩御飯を食べ始めた。


…。

息子がコロッケを見つめている。

半分に切って、ふうふうしてから、息子の口へ。


「おいしいねえ。」


息子にコロッケを分け与えている間に、コロッケはすべてなくなり、私はふりかけでご飯を食べました、というお話。



なお、現在。


息子が、肉じゃがを作っております。


いやあ、作ってもらうとごはんってホントに美味しいね!


私の味を引き継いだ息子から、二杯目のおかわりをよそってもらう。



増える体重を気にしつつ、私は肉じゃがに箸を伸ばした。

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