寝ると記憶をなくす少女と付き合うことになったんだけど!?

その恋は、忘却の彼方へ
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あんたもあいつに恋してる

公開日時: 2020年11月27日(金) 18:01
更新日時: 2020年11月27日(金) 22:01
文字数:905

朝起き上がるとそこには目立つように大きな文字が書いてあった


”森目叶向《もりめかなた》は寝ると記憶がなくなる”


私が森目叶向ということを私は知っている

しかし、なにも思い出せない

見渡すと壁一面に様々な文字が書かれている


”森目叶向は高校2年生””7時45分に家を出る””起きたら隣の部屋の妹を起こして””今日は6月13日””1階にお母さんがいるから話を聞いて”

よく分からない 


1階に降りようと部屋を出る時に、1つの文章に目がいった


”あなたのことはこの日記を見れば分かります”


近づいてみると机に日記帳が置いてあった






「森目さん!僕のこと分かる?」

「だれですか?」

「やっぱりかー...印田凜真《いんだりま》っていうんだけど!」

「いんだりま?あー...」

「分かるの!?」

「んー変なヤツ?」

「はい?」

「あなたって私の彼氏なの?」

「...?僕のこと覚えてるの!?」

「日記に書いてあったんです いんだりまって変なヤツが私の彼氏だとか言ってるって」


昨日の叶向め~~~!

でも日記に僕のこと書いてくれたんだ...


「変なヤツではないけど僕たち恋人ってことは本当だよ!」

「ふ~ん... で、あなた私のこと好きなんですか?」

「ッ...!」

「だって日記に書いてたんですよ あなたが私のこと好きって言ったって」


昨日の叶向め~~~!(2回目)


「す...好きだよ!叶向のこと好きだ!」

「どんなとこが?」

「い...一生懸命なとことか! あ、あと...かわいいとことか」

「へー私って一生懸命なんですね まあかわいいことは知ってます」


なんかキャラ違うくない?

記憶ないからキャラ変わるの?


「分かりました」

「え...?」

「私があなたの彼女だって信じますよ」

「え、え、ええええーーーー!!」


こんなあっさり?昨日証拠写真見せて散々ねばって駄目だったのに、こんなあっさり?


「だって...」

「だって?」

「何でもありません! とりあえず授業が始まるので早く席に戻ってください!」


いつも通り追っ払われて僕は席に戻る

昨日と別人みたいだったけど今日の叶向もかわいかった...






「だって...昨日の私、好きって言われて嬉しそうだったんだもん なにが恋しやがってだよ、あんたもあいつに恋してるじゃん」

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