「俺は詐欺師だ。お前のことなんか好きになるわけねぇじゃん」【完結】

~詐欺師が詐欺事件を解決! 恋愛×詐欺事件が絡み合う
糸のいと
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第二章 国庫輸送

prologue 稀代の詐欺師

公開日時: 2022年12月24日(土) 19:39
文字数:322

 


 半年に一度の国庫輸送の日。


 ある男が騎士団に捕縛されたというニュースが、王都中を駆け巡った。その男は詐欺師。稀代の詐欺師として、界隈では有名だった。


 騙されていた人々は歓喜し、金を返せと騎士団に詰め寄った。しかし、騎士団が捜索したところ、驚くことに詐欺師の財産はほとんど無かったのだ。人々は怒り狂った。我らの金をどこにやったのかと。


 時を同じくして、もう一つのニュースが報じられた。王都中の孤児院に多額の寄付があったというのだ。


 その二つのニュースによって、とある噂が流れ始める。彼は義賊で、詐欺で儲けた全額を孤児院に寄付したのではないか、と。


 しかし詐欺師は口をつぐみ、何も言わなかった。

 美学を持つ詐欺師への賞賛が、王都を包んだ。

 

 果たして、その真相は。




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第二章開始です。

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