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初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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T080  ナユカのわがまま

公開日時: 2022年2月23日(水) 23:04
文字数:2,186


 その後、9回戦目。いわゆる準決勝と、10回戦目の決勝についてはユキが勝ったと言っておこう。この話はまたいつか。


 簡潔に言うと、その後ユキが〔妖力〕を使って雪山まで作り。そのままそこが墓場になるパターンが続く。その終わりは誰の目から見てもユキの圧勝であった。むしろハルトさんの方が凄かった。ある程度の対魔法を持った〔気力〕を使って立ち回っていたのもあるが、もうひとつは自前の耐寒アクセサリーが背中を後押ししていたのもある。あのアクセサリーは「巫女」がどうのこうの言っていたがほとんど理解はできていない。



 今日ここに第3回闘技大会の優勝者が決まりゲームない外を問わずお祭りのような賑わいを見せている。ユキにはゲーム内のお金はもちろん、リアルマネーも入ったとか。

 元々お金持ちなのにそんなに貰って何に使うのやら…。

 また、お金だけではなくリアルでのある程度の施設のVIP待遇などが約束される…。いやだからいらないでしょ?


 こうしてソロの部が終わり明日からはついに私のデビュー戦!初めての公式大会参加だ。え?黒龍戦で派手にデビューしただろうって?嫌だってあれ強制だし…?私まだランキングすらついてないし?


 ちなみに、ランキングは前に説明したように公式以外のバトルでも反映される。しかし、1度でも公式戦。つまりはランクバトルを1回でもしていることが条件となる。それまではランキングは付かずに。ランク外。と表記されるのだー!


 やったね私!まだ初心者名乗れるよ!!


 ちなみにちなみに、今回の闘技大会ではランクは付くがこれは普段のランキングとは別なため、普段のランキングには反映されない。今回頑張っても結局ランク外のままなのだー!エッヘン


 さぁ、これで今日はおしまい。明日に備えて解散にしようか。という空気が流れているが今日はここから私のわがままに付き合ってもらおうと思う。




「ねえ、みんな?」


 私の呼び掛けに振り返るみんなは私の突然の呼び掛けにキョトンとしている。


「どうしたの〜?」


 ユキが皆の思っていたことを口にし、私はとあるわがままを開始する。


「みんなで私の護衛を頼みたいなぁーと…。あとユキにはもうひとつお願いがあるんだけど」


「「護衛?」」


 ハルトさんとアリアさんが口を揃えて尋ねてきた。…仲良いね…?


「私のわがままに付き合って欲しくて、ただ、今みんな注目度高くてひとりじゃとても動けないでしょ?だからみんなで移動しちゃえば怖くないかなって…」


「あぁ、だから護衛ですか」


「ですです!」


「うちはいいぜ?」


「どうせ暇ですから、みんなで動くのも悪くないですわね」


「ま、俺はどっちでも」


「いいよ〜」


「ナユカさんのことですからね。面白そうです!みんなで動きましょうか」


「みんな!ありがとう!」


 みんな優しいね!まだ出会ってすぐだけどこのメンバーだと少し安心してる。なんて言うか直感?そんな感じ。


「でもナユカ〜?どこに行くの〜?」


「えへへー。ワンライフの再チャレンジをしに。今度は油断しないし、クリアしてみせるよ」


 そんな私の返答にハルトさんだけはよくわかってないのか首を傾げていた。


「なんそれ?」


「あんた、動画見てないわね…」


 アリアさんはそう言いながらハルトさんの袖を引っ張り、ちょっと動画見せてきますわ…。と言いながら観戦室を出ていってしまった。引き摺られて行くハルトさんは頭に「?」を浮かべながら目が点になっていた。まぁ、知らなかったらそんな反応になるよね。私もなる自信があるよ。


「昨日〜、少し悔しそうにしていたもんね〜?」


「えへへー。あまり顔に出さないように頑張ったのに…」


「いや〜、モロバレだよ?だって涙メ「あーーーと!!それより!!」…まぁ〜黙っといてあげよう〜…フフフッ」


 「雪女」が出てるぞーーーぉ!


「えー、ゴホン。それより!!ユキには別にお願いがあるんだぁ」


「いいよ〜」


 まだ何も言ってないよッ!!


「じゃあお願い。私の後にユキもワンライフをクリアして?」


「まっかせっなさ〜い!」


「ちょっとまて!ありゃークリアできるできないの次元じゃねーぜッ?あんなのいくらユキでも無理だっつの!」


「行けるよ〜。ナユカがクリアするって言ってるし〜、そのプレイをまず見せてくれるわけだから初見殺しも回避できるしね〜」


 ミカちゃんのちょっと待ったの声にあっけからんと答えるユキ。温度差がすごいね?


「いやあれはまず無理だろ?」


「やってみないと分からないよ〜」


「これまた動画にしていいんです?」


「うん!バッチグゥー」


 むしろ今回は生放送とかしてる方が「安全」な気がするからね。「戦闘不可エリア」とは言え変なのに絡まれたくないし。


「じゃあ〜行こうか〜!」


「おーう!」


「やっぱり楽しいですね!」


「はぁー…まぁそれには同感だぜ?」


 こうして、私たちは先に観戦室を出たハルトさんとアリアさんの後を追うように出ていく。











「ユキ?早く行くよぉー!」


「はいは〜い!…短いな〜…」






*






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ユキ:


 目の加工は今回みたいにスキルを使えない場合呑みお願いします。それ以外はスキルでできるからナユカにそれを教えるからね。そっちの方が監視AIを気にせずに済むでしょう?




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ナビィ:


 了解しました。


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