Reality barrage Gamers

初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
D,S(diamond) D
D,S(diamond)

EC:164  世界が止まった日

公開日時: 2022年5月21日(土) 10:36
文字数:2,041



 咄嗟のことで私は自信が寝転がっていたベットからガバッと起き上がる。


「え?なに?」


 何故かいきなり現れたERRORの文字と、エラーコードに、直後暗転し気がついたら現実に戻ってきていた。


 あれ?リニアに乗って移動してただけだよね?ゲーム側の不具合かな?


 とりあえず再度ログインを開始しようとした…。その時。遠隔での声が部屋に響き渡った。



『待ってください姫』


「ん?ナビィどうしたの?」


 なかなかの音量と唐突の声に少しビクッとしてしまった私。そんな私を完全に無視してナビィはそのまま私に警告を飛ばしてきた。


『現在RBG内にて何かしらのエラーが発生しています。現在確認中ですのでしばらくお待ちください』


「あれ?なにかのバグかな?いきなりログアウトしてたんだよね…。ユキ達もいきなり消えたから心配してないかな?」


『それは大丈夫です。あのタイミングであのリニアに乗っていたプレイヤーは全員ログアウトしたことを確認しました』


「え?全員落ちたの!?」


『リニアの通過したポイントにゲーム空間の断絶。つまり現実側とは違う空間が唐突に生成され、その空間にプレイヤーが入りエラーとなったようです』



 なんかゲームがバグったってことでOK。


ピピッ



 このタイミングでのメールということはユキからかな?



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ユキ:なんか強制ログアウトされてインしたらゲーム内でイベントが始まってるよ〜。これどういうことかな〜。ナビィに聞いてみて〜



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 当たりだね。ナビィに向けてのメールみたいなのでナビィに共有しておく。


 それよりもイベントってなに?イベントがエラーの原因なのかな?



『っ!解析完了しました』



「おっ!どうだったの?」


『ゲーム自体は一部不安定な状況で安定しています。が…。ゲームの統括管理AI「マザー」への連絡が途絶えています。それどころか周辺の子機もどんどん通信が途絶えているようです。その子機の上位に位置するAIがゲーム外に救援要請を飛ばしています』



「え?それって大丈夫なの?」


『大丈夫ではありません。ゲーム内各所でたくさんのエラーが検出されています。これは…。外部からの何らかのサイバー攻撃のようです』


「攻撃!?一体誰がそんなことしてるの!?」


『現状不明です。っ!システムが全面ダウンしますっ!』




ピピッ!


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ユキ:またログアウトさせられたんだけどどうなって〜ん!


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 口調が変になってるよ?



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ナユカ:すぐうちにきて!


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「来たよ〜?」


「はやっ!??」



「勇人さんから那由花行きの簡易テレポーターを貰ったからね〜」


「パパー?」


 なんかいつの間にかまた変なのユキにあげてるし。


「それより、これどういうこと?」


『RBGが外部からの攻撃を受けています』



「はい〜?まじで?」


『現在統括管理AI「マザー」とその他子機との通信が取れません』


「かなりやばいね…」


『そして今は完全に全プレイヤーが強制ログアウトになっています』



「とりあえず、他の外のAIが救援要請を受けたはずだから〜、今回はそれを待つ感じかな〜」


「あちゃー…」


 確かにゲームできないなら仕方がないよね。



『ただ、何故RBGにいきなり攻撃を仕掛けたのか。全く検討がつかないですね』


「誰がやったんだろうね?」




 誰がやったのか分からないけどはた迷惑な話だね…。



 そんなことを思っていたのも束の間。




 私としては二度と聞きたくない音…。今でもあの時の記憶がフラッシュバックしてくる不快音が鳴り響く。


 部屋に赤いランプが灯り、大きな音で警戒音をけたたましく鳴らす。


『今度はこちらに攻撃が飛んできました!』


「は!?」


『ナビィのメインシステムと世界のAIコミュニティとのパスを切断します!』



 ナビィがそう言うと、警戒音はなりやみ。普通の明かりに戻る。



「何が起こってるの?」


『今調査中です』


「ナユカ、とりあえず勇人さん達と合流するよ!」


「え?外に出ても大丈夫なの?」


『この家は安全です』


「行くよ」


「うん」




*




「2人とも無事か?」


「うん」


「は〜い」


 リビングにたどり着くと、そこにはパパとママがいた。でもママは何故か応答が無く。両目を閉じて何か集中しているような雰囲気である。少しヒリヒリする?


「今、トビィとナビィ、それと花恋に周辺の情報を調べてもらっている。私の予測だと…、うち以外のAIで生きてるのはかなり少ないはずだ…。つまり…、今この地球は都市機能がほとんど停止している」


「?」


 と言われてもピンと来ないんだけど、なんか大変なことが起きているのは何となくわかった。


「ユキの家でもギリギリ生きているかどうかだな…」


「AIが落ちたということは、建物からでなれない可能性があるよ〜。朝霧家は何とかするとは思うけど、早く解決しないと死者が出るよ」



 そ、そんなことになってるの!?



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