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初心者がゲームの常識をひっくり返す...無自覚に?
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第4章 Purple is a bag

EC:155  プレミアムマッチ!!

公開日時: 2022年5月13日(金) 21:34
文字数:2,355





 ここは闘技場。


 いつも何千と何万と行われるバトルのほんの一回だけの奇跡。


 それを聞けたら今日の運を全部使ってしまったと嘆くほどのレアバトル。


 不定期開催!プレミアムマッチ!!




 その第一回目が今日この時。突如に開催されたのだ。




*




アイラ

ランキング:100 420位


VS


ヘージ

ランキング:37 746位




《システム起動中。バトルルールの変更を承認》


「ん?なんだ?」


「あれ?」


 普段バトルを頻繁にするプレイヤー2人がいつもと違うアナウンスに戸惑う。


 2人ともRBGでは上位とされる1000万位以上。さらにその上位10万位程のプレイヤーである。稀にあるハイレベル同士のバトルとあって観客もそれなりにいたりと、2人とも気合いが入っていた。


 ヘージは緑髪で少し細身の男子であり、3万位というかなりの上位者。


 アイラは金髪にサファイアブルーに輝く瞳の女の子である。格好がThe魔法使いなのは金髪と映えるので良き。



《プレミアムマッチを開始します》



「は?」


「え?うそっ!!やったー!!」



 この時、会場もかなりのもりあがりようだった。あちこちで歓声が上がり、〔撮影〕や〔録画〕を起動しようとする…。が、システムによりロックされているため起動できない。

 唯一、フレンド限定席のプレイヤーは起動できるようだ。そこにちゃっかり座ってる「リリース」のメンバーがいたんだとか…。



「みんなー!!私はナユカ!これからプレミアムマッチを開始するよーー!!」



《スキルオープン》


「2人とも私の歌に合わせて攻撃とかすると様々な恩恵が貰えるよ!!観戦席のみんなは2人に応援してあげてね!それが2人へのバフとして反映されるよ!あ、もちろん私にも応援飛ばしてね!!初めてだし!」


《5》



「ハハッ!面白い!魅せるバトルをすればいいんだろ?」


「そうそう!」


「ナユカさん!後でサイン貰えますかー!?」


「ん?いいよー?」


《4》


「やった!!やる気アゲアゲで行きますよ!!」


「かかってきな!〔装備〕「鉄球」」


《3》


「頑張りますからね!!【マジカルガード】」



《2》


「じゃあ行くよー!」


《1》


「【弾幕響鳴「スピリチュアルビューティ」】」



《スタート》



 スタートと同時に歌い出すナユカ。歌はプレミアムマッチ専用の曲をRBG側が用意してくれたらしく。新曲を歌ってた。そのため、観客は大騒ぎだ。


 しかし、舞台上の2人はそれどころではない。



「うわぁー。ナニコレ」


「こんなバフの量は見たことないぞ…。何個着いてるこれ?」



 両者自分に着いたバフの量に棒立ちである。戦え。




「よし!!行きますよ!!「ファイヤーボール」【マシンガン】!」


 先に正気に戻ったアイラは〔魔法〕のファイヤーボールを使用。さらにそれを大量に連発する技をヘージに向け乱射する。




「ちっ!【ハイステップダンサー】!」



 ヘージはそれに対抗するように回避専用の技を発動。地面に足をつけながら、華麗なステップでファイヤーボールを次々に踊るように回避していく。



「【ラインズ・ストライプ】!」


 それを回避しながら弾幕を飛ばすヘージ。その弾幕はあらゆるところから〔ランダム〕に直上していく光の柱のように伸びていき、適当なところで〔直角〕に曲がった。


 たくさんの光の柱が地面とは平行にクロスしストライプ柄を作り出す。


 空中に躍り出たアイラはその弾幕を回避しながら進むが、いくつか被弾。HPを3割も減らしてしまう。



「攻撃が痛い…。ってHPの回復も着いてるんですね。てことは…」


「生半可な攻撃で時間をかけると意味が無いらしいな」



 両者、回復するHPとMP。その他ほかの力も回復していき、さらにスピードや防御、攻撃力まで底上げされているため、普通に戦っていては意味が無い。



「「リーフガード」…。「ノーマルショット」【ガトリング改】」


 咄嗟に【ガトリング】を改良してMPとWPを無制限に吐き出しながらデタラメに〔魔法〕を飛ばすアイラ。


 その魔法に弾幕を放ち相殺しようとしたヘージだが…。


「っ!?」



 その「ノーマルショット」は。




「っち!〔魔法〕なのに物理攻撃かよ!?」


 ヘージの放った弾幕をかき消しながらそのまま直進していく。ステップで回避しながらヘージは弾幕を〔爆発〕に変え、やっと相殺できるようになった。



「こんだけ雑に〔爆発〕なんて使ってたらMPが…。そんなに減ってないのが異常なんだよなぁ…」



「「ウォーターランス」【ウェーブ改】」


「【カーブ・サンレーザーマークⅡ】」



 一方はアホみたいな量の〔水〕の〔魔法〕でできた槍をこれでもかと飛ばし、もう一方は〔光〕のレーザーを無数に、かつ前方に放つ。そのレーザーはカーブしながらアイラを追尾し、アイラはたまらず回避行動をとる。


「レーザーは物理的にその曲がり方しなくないですかー!?いっ!!!「ソニックブーム」!」


 最大まで加速してそのレーザーから逃げるもアイラは被弾。


 しかし、〔衝撃波〕を飛ばし、ヘージも〔防御〕が間に合わずに吹き飛ばされてしまう。



「【ビックレーザーマークⅡ】」


 ヘージは両手を前にしながら、地面から離れ〔浮遊〕する。少しのタメの後に放たれたレーザー(極太)。はアイラを捉えたのように見えたが…。


「ここっ!!「ファイヤーランス」!!」



 レーザーに飲み込まれる寸前。アイラの姿が掻き消える。



「なっ!?」



 次の瞬間。ヘージのど真ん中を貫く「ファイヤーランス」が、あった。




 アイラは〔空間転移〕を使い。自分の放った極太レーザーで隠れて見えてなかったアイラが消えたの感知できなかったのである。自分の前に〔バリア〕を張っていたものの。そのままレーザーを放ち続けるヘージの後ろに現れたアイラがファイヤーランスを飛ばしヘージはHPを全損させる。



「やられた…。後ろかよ」


「よっし!!」



結果。アイラの勝利とともにナユカの歌も終わりを告げた。









 コメント+アイディアありがとー






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